いつ取り込むか
ペンタスは五度を下回ると葉が黒ずんで傷み、霜に当たると枯れます。関東平野部では十一月上旬から中旬が取り込みの目安です。天気予報で最低気温が十度を切る日が続くようになったら、室内へ入れる準備を始めます。一晩の冷え込みで傷むので、遅れるより早めのほうが安全です。
| 地域 | 取り込みの目安 | 戸外へ戻す目安 |
|---|---|---|
| 暖地 | 11月下旬 | 4月中旬 |
| 関東平野部 | 11月上旬〜中旬 | 5月上旬〜中旬 |
| 寒冷地 | 10月中旬〜下旬 | 5月下旬以降 |
花壇の株は冬越しできません。残したい品種は十月中に鉢に上げるか、九月に挿し芽で小苗を作っておきます。
室内の置き場所
室内では日当たりの良い南向きの窓辺に置きます。十度以上を保てる部屋なら葉を落とさず冬を越し、暖かければ冬も少し咲きます。五度以上あれば葉を落としても春に芽吹きますが、光が足りないと茎が間延びして春の立ち上がりが遅れます。暖房の風が直接当たる場所は乾きすぎるので避けます。
- 南向きの窓辺
- 室内で最も日が当たる窓のすぐ近くに置きます。光が少ないと葉を落とし、春に切り戻す量が増えます。
- 夜は窓から離す
- 夜の窓際は外気に近いほど冷え込みます。夕方にカーテンの内側か部屋の中央へ寄せ、朝に窓辺へ戻します。
- 暖房の風を当てない
- エアコンの温風が直接当たると葉が乾いて落ち、ハダニが増えます。風の当たらない位置を選びます。
- 鉢を回す
- 窓のほうへ傾くので、週に一回は鉢を回します。全体に光が当たると春に均等に芽が出ます。
冬の水やりと肥料
冬のペンタスは生育が止まり、水をほとんど使いません。表土が乾いてから三〜四日たって、鉢を持ち上げて軽いと感じたら与える程度で十分です。水のやりすぎで根を腐らせるのが冬の最も多い失敗です。肥料は一切与えず、春に戸外へ出して新芽が動いてから再開します。
冬に葉が残っている株は、暖かい日の午前中に葉裏へ霧吹きで水をかけるとハダニが増えにくくなります。花には当てず、夕方までに葉が乾くようにします。
| 状態 | 水やりの間隔 | 量 |
|---|---|---|
| 葉を落として休眠 | 二週間に一回程度 | 鉢底から少し出る程度 |
| 葉が残って生育中 | 表土が乾いて三日後 | 鉢底から流れるまで |
| 暖かい部屋で咲いている | 表土が乾いたら | 鉢底から流れるまで、肥料はなし |
水は午前中の暖かい時間に、常温の水で与えます。夕方に冷たい水を与えると夜に鉢内が冷えて根を傷めます。
取り込む前の準備
室内へ入れる前に、株を小さく切り詰めて虫を落としておきます。ペンタスは葉裏にハダニとコナジラミが付きやすく、室内は風がなく暖かいので冬の間に増えます。取り込みの数日前に葉の裏まで水で洗い、乾いてから入れると被害が減ります。
- 株を半分に切り詰める
- 十月下旬に株の高さの半分まで切り、室内に収まる大きさにします。葉の量が減るぶん、冬の水の消費も減ります。
- 葉の裏を洗う
- ホースの水で葉の裏まで洗い、ハダニとコナジラミを落とします。取り込み直前ではなく数日前に行い、乾かしてから入れます。
- 鉢と受け皿を洗う
- 鉢の外側と底に付いた土や虫を落とし、受け皿は新しいものに替えます。室内に虫を持ち込まないためです。
春に戸外へ戻す
五月上旬、最低気温が十五度を超える頃に戸外へ出します。いきなり直射日光に当てると室内で育った葉が焼けるので、一週間ほど明るい日陰に置いてから日向へ移します。新芽が動き始めたら、伸びた茎を切り戻して一回り大きい鉢へ植え替え、追肥を再開します。
- 曇りの日に出す
- 初日は曇りの日か午後遅くに出します。晴れた日の昼に出すと室内の弱い葉が焼けて白くなります。
- 一週間かけて慣らす
- 最初の三〜四日は軒下、次の三〜四日は半日だけ日が当たる場所に置き、その後で終日日向に移します。
- 間延びした茎を切る
- 冬に伸びた細い茎を三分の一ほど切り戻します。切り口の下から太い枝が出て株が整います。
- 植え替えて追肥
- 根鉢を軽くほぐして一回り大きい鉢に植え替え、二週間後から追肥(育ちの途中で足す肥料)として液体肥料を再開します。
冬に枯れたかと思ったとき
葉が落ちると枯れたように見えますが、多くは寒さで休んでいるだけです。茎を軽く曲げてみて、しなやかで緑が残っていれば生きています。春になっても芽が動かないときは、根腐れか冷えで根が傷んだ可能性があるので、鉢から抜いて根を確かめます。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が落ちたが茎は緑 | 低温による休眠 | 水を控えて春を待つ |
| 葉が黒ずんで落ちる | 五度以下に当たった | 暖かい場所へ移し、傷んだ葉を取る |
| 茎の先だけ茶色く乾く | 冷気か暖房の乾燥 | 春に緑の部分まで切り戻す |
| 土が湿っていて茎が黒い | 冬の水のやりすぎで根腐れ | 土を出して白い根があれば植え直す |
根が全て黒く崩れていたら回復は難しいです。九月に挿し芽で作った小苗があれば、そちらを春の元株にします。
ペンタスの冬越しに使うもの
寒さそのものより、凍って溶けるのを繰り返すことで傷みます。土を凍らせないことが目的です。
- バーク堆肥・腐葉土(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に 3〜5cm の厚さで敷きます。
- 数量の目安
- 株元の直径 40cm 分で 5L 前後。
土に布団をかけるのと同じです。春には鋤き込めば土壌改良材にもなり、片付けが要りません。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。厚いほど保温しますが、光も遮ります。
かけたまま水をやれて、日中の光も通します。ビニールと違い、内側が蒸れません。
- 鉢用の断熱材探す言葉「発泡スチロール 鉢 保温」
- 規格の目安
- 発泡スチロールの箱か、鉢を包むプチプチ。
鉢は地面より先に凍ります。地面に直に置くか、鉢ごと包むかで越冬できるかが変わります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。
寒さに弱い球根は掘り上げて越冬させます。風の通るところに吊るし、密閉しません。
- 耐寒性のある宿根草は、地上部が枯れても根は生きています。掘り上げずに株元を覆うだけで足ります。
- ビニールで覆いっぱなしにすると、晴れた日に蒸れます。不織布のほうが失敗しません。
ペンタスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はペンタスの育て方にまとめています。
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