小さめの鉢が向く理由
ペペロミアの根は細く浅く、鉢の底までびっしり張ることはあまりありません。土の量が多いと使われない部分がいつまでも湿ったままになり、そこから根が腐ります。株の大きさに対してひと回り小さいと感じるくらいの鉢がちょうどよく育ちます。
見栄えのために大きな鉢へ移したくなりますが、この植物では逆効果です。浅めの鉢や、直径と高さがそろった小鉢を選ぶと乾きが早く、根が健康に保たれます。素焼き鉢は乾きが早いので、水を与えすぎがちな人に向きます。
| 鉢 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 浅めの小鉢 | 最も向く | 根の張る深さに合い、余分な土が湿らない |
| 素焼きの鉢 | 向く | 側面からも乾き、過湿になりにくい |
| 深くて大きい鉢 | 向かない | 下の土が乾かず根腐れを招く |
| 穴のない鉢カバー | そのままは不可 | 中に水がたまり気付かないうちに腐る |
垂れるタイプは吊り鉢が似合いますが、吊ると乾きが早くなります。同じ間隔で与えず、必ず土を触って確かめます。
植え替えの時期と合図
適期は気温が二十度を超えて安定する五月から七月です。この時期なら根を触っても回復が早く、夏の間に新しい根が伸びます。九月上旬までは可能ですが、十月以降と冬は根が動かず、傷んだまま冬を越すことになるので避けます。
頻度は二〜三年に一度で十分です。鉢底から根が出ている、水がしみ込まず表面を流れる、株がぐらつく、下葉ばかり落ちる、のどれかに当てはまったら、次の五月を待って植え替えます。
- 鉢底の穴を見る
- 穴から白い根がはみ出していれば根が回っています。抜いてみて根が鉢の形に固まっていれば植え替えどきです。
- 水のしみ込み方を見る
- 水を与えたとき、しみ込まず表面を流れて縁から落ちるなら土が古くなっています。根詰まりの合図として扱います。
- 時期を待って行う
- 合図に気付いたのが秋や冬なら、無理をせず翌年の五月まで待ちます。それまでは水を控えめにして持たせます。
買ってきた株は保水性の高い土に植わっていることがあります。一か月ほど乾き方を見て、乾きが遅いようなら五月以降に植え替えます。
土と道具の準備
土は市販の観葉植物用の土に、赤玉土小粒か軽石を二〜三割ほど混ぜて水はけを高めます。ピートモスや腐葉土の割合が高い土は、室内では乾きが遅くこの植物には重すぎます。多肉植物用の土を半分混ぜる方法もよく合います。
鉢は今と同じか、ひと回りだけ大きいものにします。直径で二〜三センチ以上大きくしないのがこつです。鉢底には軽石を薄く敷き、はさみは切れるものを用意して、使う前に熱湯か消毒液で拭いておきます。
- 土を配合する
- 観葉植物用の土七に、赤玉土小粒か軽石を三の割合で混ぜます。手で握って軽く固まり、指で押すとほろりと崩れる状態が目安です。
- 鉢はひと回りまで
- 直径で二〜三センチ大きい鉢までにとどめます。株分けして数を増やすほうが、大きな鉢に移すより安全です。
- 道具を消毒する
- 根や茎を切るはさみは、熱湯か消毒液で拭いてから使います。腐りの原因になる菌を切り口から入れないためです。
根の整理と植え込み
鉢から静かに抜き、根鉢の肩と底を指で軽くほぐして古い土を三分の一ほど落とします。根が細いので強くもみほぐさず、崩れる分だけ落とすつもりで扱います。黒く柔らかい根があれば切り、白く張りのある根は残します。
新しい鉢に土を少し入れ、株元の高さが前と同じになるように置いて隙間に土を入れます。深植えすると茎の付け根が埋まって腐るので、株元は土の表面よりわずかに高いくらいにします。植えたら鉢底から流れるまで与え、その後は明るい日陰で乾かし気味に管理します。
- 古い土を三分の一落とす
- 根鉢の肩と底を指でほぐし、古い土を三分の一ほど落とします。全部落とすと細い根が切れて回復が遅れます。
- 傷んだ根だけ切る
- 黒く柔らかい根と絡んで固まった根を切ります。白く張りのある根は残し、全体の三分の一を超えて切らないようにします。
- 浅めに植える
- 株元が土の表面よりわずかに高くなるように植えます。埋めすぎると付け根が蒸れて黒く腐ります。
- 植えた後は乾かし気味に
- 一度たっぷり与えたら、次は土の表面がしっかり乾くまで待ちます。切った根から水が入りすぎると腐りが入ります。
植え替え後に調子を崩したときの原因
植え替え後に葉が少し垂れるのは、根が減って水を吸いきれないためで一〜二週間は自然な反応です。明るい日陰に置き、水を控えて待ちます。この時期に心配して水や肥料を足すと、かえって根腐れへ進みます。
葉がぽろぽろ落ちる、茎の付け根が黒く柔らかいときは、深植えか水のやりすぎで腐りが入っています。抜いて腐った部分を切り、乾いた土に植え直します。上の茎が健全なら切って挿し木にすれば株を残せます。
| 症状 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉が少し垂れるが色は良い | 根が減った直後の正常な反応 | 明るい日陰で水を控え二週間待つ |
| 葉が次々に落ちる | 水のやりすぎか低温 | 水を止め、十度以上の暖かい場所へ |
| 茎の付け根が黒く柔らかい | 深植えか過湿 | 腐った部分を切り乾いた土に植え直す |
| 土がいつまでも乾かない | 鉢が大きすぎる | 小さめの鉢に水はけのよい土で植え直す |
| 秋に植え替えて動かない | 時期が遅く根が伸びない | 水を控えて越冬させ、五月に手を入れる |
ペペロミアの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
ペペロミアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はペペロミアの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。