切る目的をはっきりさせる
ポリシャスは放っておくと上へ伸び、下の葉が落ちて幹だけが目立つ姿になります。切る目的によって切る位置がまったく変わるため、先に目的を決めます。
下の表で今の株と目的に近い行を選んでください。強く切るほど枝は増えますが株の体力も使うので、葉の色つやを見て元気だと判断できる株にだけ行います。
| 目的 | 切る位置 | 時期 |
|---|---|---|
| 高くなりすぎた株を低くする | 残したい高さで幹を切る | 5〜6月 |
| 枝数を増やして密にする | 枝先を2〜3節分切る | 5〜7月 |
| 下葉が落ちた姿を作り直す | 株元から20〜30cmで切る | 5〜6月 |
| 形を軽く整えるだけ | 飛び出た枝だけ付け根で切る | 5〜9月 |
弱っている株や落葉が続いている株は切りません。原因を取り除き、新芽が動くようになってから翌年に行います。
適期を外さない
剪定の適期は五月から七月です。気温が高く生育が旺盛なこの時期なら、切り口の下から二週間ほどで新しい芽が動きはじめ、夏の終わりには枝の形が見えてきます。
秋以降に切ると、新芽が出る前に寒さが来て切り口から枯れ下がります。冬に姿が乱れて気になっても、春まで待つほうが結果はよくなります。
| 時期 | 剪定の可否 | 起きること |
|---|---|---|
| 5〜7月 | 最適 | 2週間ほどで切り口の下から芽が出る |
| 8〜9月 | 軽い整枝なら可 | 強く切ると回復が間に合わない |
| 10〜11月 | 避ける | 芽が出ず切り口から枯れ下がる |
| 12〜4月 | 行わない | 低温で枯れ込みが幹まで進む |
剪定の手順
切る前に全体を眺めて残す高さを決め、切ったあとは水を控えるところまでが一続きの作業です。順番どおりに進めれば、太い幹を切っても失敗しません。
- 全体を見て高さを決める
- 少し離れて株を眺め、残す高さを決めます。切ったあとは切り口の下から枝が出るので、仕上がりは想像より一回り大きくなります。
- 葉あとの少し上で切る
- 幹に残る葉あとのすぐ上で切ります。葉あとから離れた位置で切ると、残った部分が枯れ込んで見た目が悪くなります。
- 清潔なはさみを使う
- 切れ味の悪い道具は切り口をつぶし、そこから傷みが入ります。太い幹はのこぎりを使い、切り口を平らに仕上げます。
- 内向きの枝を外す
- 株の内側へ向かう枝と、細く弱い枝は付け根から外します。風と光が中まで届き、ハダニも出にくくなります。
- 切ったあとは水を控える
- 葉が減ったぶん水を吸う量も減ります。切ってから二週間は間隔を空け、新芽が動いてから通常に戻します。
枝分かれを増やす摘心
枝先を摘む摘心(伸びた枝の先を摘んで枝分かれさせる作業)を初夏にくり返すと、細かい枝が増えて密な姿になります。強い剪定より株への負担が軽い方法です。
- 伸びた枝を選ぶ
- その年に伸びて二十センチほどになった枝を選びます。まだ短い枝は摘まず、伸びてから手を入れます。
- 先端を二節摘む
- 枝の先を二節分だけ切ります。切り口の下にある二つの芽が動き、一本の枝が二本に分かれます。
- 七月までに終える
- 摘心は七月までに済ませます。それより遅いと、新しい枝が固まる前に気温が下がって傷みます。
- 肥料を足す
- 枝を増やすには力が要ります。摘心のあとに緩効性の肥料を鉢の縁に置くか、薄い液肥を二週に一度与えます。
切り取った枝は挿し木に使えます。長さ十センチほどに切り、下葉を落として乾かしてから挿すと、同じ夏のうちに根が出ます。
切ったあと芽が出ないときは
切ってから一か月たっても芽が動かないときは、時期、温度、根のどれかに原因があります。下の表で心当たりを探し、条件を変えて待ちます。
| 状態 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 幹は硬いが芽が出ない | 気温が低い | 20℃以上の明るい場所へ移して待つ |
| 切り口から枯れ下がる | 葉あとから遠い位置で切った | 枯れた部分を葉あとの上まで切り直す |
| 土が乾かず芽も出ない | 根が傷んでいる | 鉢から抜いて黒い根を切り植え直す |
| 芽は出るが細く伸びない | 光と肥料が足りない | 窓に近づけ薄い液肥を与える |
切ったあとの株は葉が少なく水を必要としません。心配して水を足すと根が傷み、芽が出ないまま終わってしまいます。
仕立て方の選び方
ポリシャスは幹が木のように固まるため、盆栽のような仕立てにも向きます。目指す姿を決めておくと、毎年の剪定に迷いがなくなります。
| 姿 | 作り方 | 毎年の手入れ |
|---|---|---|
| 1本立ちの木の形 | 主幹を1本残して枝を整える | 上部の枝先を摘んで高さを保つ |
| 丸くまとまった形 | 低い位置で切って枝を増やす | 飛び出た枝を年に2回摘む |
| 幹を見せる形 | 下枝を付け根から外す | 下から出る芽をこまめに取る |
| 自然のまま伸ばす | 枯れ枝だけを取る | 2〜3年に一度大きく切り戻す |
どの仕立てでも、切る量は一度に全体の三分の一までにとどめます。それ以上切ると回復に時間がかかり、落葉が長引きます。
ポリシャスの剪定・仕立てに使うもの
室内の植物は、切ることで形を保ちます。切った枝がそのまま挿し木の材料になるのも鉢ものの利点です。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 小型 室内」
- 規格の目安
- 刃渡り 4〜5cm。バイパス式(刃が交差するもの)。
生きた枝を切るならバイパス式です。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。
株を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 支柱・ヘゴ棒探す言葉「ヘゴ棒 支柱 観葉植物」
- 規格の目安
- 鉢の深さ + 植物の高さ。つる性のものは水を含む素材の棒が向きます。
つるを這わせる植物は、支えがあると葉が大きくなります。垂らしたままだと葉が小さいままのことがあります。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き 薄手」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った薄手のもの。
切ると白い汁の出る植物があり、かぶれることがあります。厚い手袋だと細かい作業ができません。
- 柔らかい茎なら、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、鉢の観葉植物には要りません。
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