症状から原因を絞る
冬のプリムラに起きる不調は種類が限られています。花や葉に灰色の綿が付く、中心の芽が黒く腐る、新芽が縮れる、葉に白い粉が出る、の四つを覚えておけばほぼ対応できます。見た目で原因が分かるので、まず株をよく見てから手を打ちます。
| 症状 | 疑う原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 花や葉に灰色の綿 | 灰色かび病 | 傷んだ花がらの周りから広がる |
| 中心の芽が黒く柔らかい | 芽腐れ、水のたまり | 芽を触るとぐずぐず崩れる |
| 新芽やつぼみが縮れる | アブラムシ | つぼみの間に小さな虫 |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 春の乾いた日に出やすい |
| 葉裏に細かい点、かすれ | ハダニ | 暖かい室内で出る |
灰色かび病は花がらから始まる
冬の低温と湿りで出る病気で、しおれた花や黄色い葉に灰色の綿のようなカビが付き、そこから茎や株全体に広がります。原因のほとんどは花がらの放置と株の蒸れです。薬より先に、傷んだ部分を取り除いて風を通すことが効きます。
灰色かび病は一株に出ると隣の株に移ります。寄せ植えや花壇で一株に見つけたら、周りの株の花がらも同時に取り除き、数日は葉を濡らさないようにします。
- 傷んだ花と葉を取る
- カビの付いた花や葉は茎ごと取り除き、株元に落とさず捨てます。カビの胞子が土に落ちると繰り返します。
- 株元の風通しを作る
- 葉が重なっている部分の下葉を外し、株元に空気を通します。寄せ植えで詰まっているなら間隔を空けます。
- 水は株元だけに
- 上から水をかけると花が濡れてカビが付きます。葉を持ち上げて土に注ぎ、花と芽を濡らさないようにします。
- 広がったら殺菌剤
- 取り除いても広がるときは、草花用の殺菌剤を晴れた日の午前中にかけます。花にかかると跡が残るので株元と葉を中心にします。
中心の芽が腐る
株の中心にある芽に水がたまると、そこから黒く腐って株全体がだめになります。植え付けで芽を埋めた、上から水をかけた、雨が続いた、といったときに起こります。早く気づけば腐った部分を取り除いて脇の芽で立て直せます。
| 状態 | 起きていること | 手当て |
|---|---|---|
| 中心の葉だけしんなり | 腐り始め | 芽の水をふき取り水を株元に変える |
| 中心が黒く崩れる | 腐りが進んだ | 腐った部分を清潔なはさみで取り乾かす |
| 株ごとぐらつく | 根まで腐った | 抜いて周りの株を守る |
| 脇から新しい葉が出た | 脇芽で回復中 | 水を控えめにして日に当てる |
腐った部分を取ったあとは数日水を控え、切り口が乾いてから通常の水やりに戻します。
アブラムシとハダニ
冬でも暖かい日や室内ではアブラムシがつぼみの間に付き、ハダニが葉裏で増えます。つぼみが縮れて開かないときはアブラムシを疑い、葉がかすれて白っぽいならハダニです。見つけたら早めに洗い流すか取り除きます。
冬に虫が出るのは、日中に暖かくなる南向きの軒下や室内が多いです。戸外の寒い場所の株は虫がほとんど付かないので、置き場所ごとに見回る頻度を変えます。
- つぼみの間を見る
- アブラムシは株の中心のつぼみの間に隠れます。週に一回は中心をのぞき、いたら筆や綿棒で取ります。
- 葉裏に霧を吹く
- ハダニは乾燥で増えるので、室内では葉裏に霧吹きで水をかけます。花にはかけません。
- 増えたら殺虫剤
- 取っても減らないときは草花用の殺虫剤を使います。室内では戸外に出してかけ、乾いてから戻します。
うどんこ病と葉の障害
春の乾いた日が続くと葉に白い粉のようなうどんこ病が出ます。株が枯れることは少ないですが見た目が悪くなるので、出た葉は早めに取ります。病気ではない葉の変化として、寒さで葉が紫がかる、肥料切れで下葉が黄色くなる、強い日差しで葉が焼ける、があります。
葉の変化が病気か環境かを迷ったら、新しく出る葉を見ます。新しい葉が正常なら環境の一時的な反応で、新しい葉にも同じ症状が出るなら病気か根の問題です。
| 見た目 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 葉を取り風通しを良くする |
| 葉が紫や赤みを帯びる | 低温による色づき | 問題なし、暖かくなれば戻る |
| 下葉から黄色く枯れ上がる | 肥料切れか根詰まり | 薄い液体肥料か植え替え |
| 葉が白く焼ける | 春の強い日差し | 四月以降は半日陰へ |
薬を使うときの決まり
薬を使うときは草花用の殺菌剤か殺虫剤を選び、表示の濃度と回数を守ります。冬は気温が低く薬害は出にくいですが、花にかかると変色するので株元と葉裏を狙います。オブコニカはかぶれる成分を持つので、作業は手袋をして行います。
- 晴れた日の午前中に
- 薬をかけたあと乾く時間が必要です。夕方にかけると濡れたまま夜を迎え、かえってカビの原因になります。
- 花を避けてかける
- 花びらに薬液がかかると茶色く変色します。葉を持ち上げて株元と葉裏を中心にかけます。
- 室内では使わない
- 室内の株は戸外に出してかけ、乾いてから戻します。換気のできない場所での散布は避けます。
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