自分の株と品種で方法を選ぶ
サンスベリアは地下茎を伸ばして子株を出すため、株分けで確実に増やせます。葉を切って土に挿す葉挿しも簡単ですが、黄色い縁取りなどの斑入り品種は、葉挿しで出た子株の斑が消えて緑一色になります。斑を残したいなら株分けの一択です。まず自分の株を下の表で確かめます。
| 株の姿と品種 | 使える方法 | 難しさと期間 |
|---|---|---|
| 鉢の中に子株が二つ以上ある | 株分け | やさしい。すぐに独立した株になる |
| 斑入り品種で斑を残したい | 株分けのみ | 子株が出るまで待つ |
| 緑一色の品種、または斑が消えてもよい | 葉挿し | やさしい。子株が出るまで二〜四か月 |
| 根腐れで根元がだめになった | 健康な葉の葉挿し | 斑は消えるが株を作り直せる |
ローレンチー(黄色い縁取りの品種)は葉挿しをすると、縁取りのない緑の原種に戻ります。株分けなら縁取りが残ります。
株分けの適期と手順
株分けは五月から八月の植え替えのときに、乾いた状態で行います。地下茎でつながった子株を、葉が三枚以上あり自分の根が付いたものを選んで切り離します。切り口は必ず乾かしてから植え、植えたあと一週間は水を与えません。
- 一週間前から水を止める
- 土を乾かしておくと根がほぐれやすく、切り口が腐りにくくなります。湿った状態では作業しません。
- 鉢から抜いて土を落とす
- 根元を持って鉢から抜き、古い土を手で落とします。地下茎のつながりが見えるまでほぐします。
- 地下茎を切る
- 子株と親株をつなぐ地下茎を、清潔なナイフで切ります。子株側に根が付いているかを確かめ、根がなければ切り口を長めに乾かします。
- 切り口を乾かす
- 風通しのよい日陰に半日から一日置き、切り口を乾かします。この一手間で腐りがほぼ防げます。
- 乾いた土に植えて一週間断水
- 水はけのよい土に植え、明るい日陰で一週間水を与えません。その後に最初の水をたっぷり与えます。
葉挿しの手順
葉挿しは、健康な葉を五〜十センチの長さに切り分けて土に挿す方法です。切った葉の下から根が出て、さらに数か月後に地下茎から子株が出てきます。上下を逆に挿すと根が出ないので、切ったときに上下の印を付けておきます。適期は五月から八月で、温度が二十五度前後あると根が出やすくなります。
- 葉を切り分ける
- 健康で硬い葉を根元から切り、五〜十センチずつに切り分けます。切るたびに上側に切り込みを入れるなどして上下を分かるようにします。
- 切り口を二〜三日乾かす
- 風通しのよい日陰に置き、切り口が乾いてかさぶた状になるまで待ちます。湿ったまま挿すと腐ります。
- 乾いた土に挿す
- 多肉植物用の土か赤玉土の小粒に、下側を二〜三センチ挿します。水は与えず、明るい日陰に置きます。
- 一週間後から少量の水
- 一週間後に土を軽く湿らせ、以後は土が乾いてから与えます。根が出るまで一〜二か月、子株が出るまでさらに一〜三か月かかります。
- 子株が育ったら独立
- 子株の葉が五センチほどになったら、元の葉ごと掘り上げ、子株を切り離して小さな鉢に植えます。
水挿しで根を出す
葉挿しは水に挿しても根が出ます。透明な容器に切った葉を立て、下の二〜三センチが水に浸かるようにします。根が出る様子を目で確かめられるのが利点ですが、水から土に移すときに根が傷みやすく、腐ることもあります。根が二〜三センチになったら早めに土へ移します。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 切ってから三日 | 切り口を乾かす | かさぶた状になるまで |
| 水に挿して二〜四週間 | 週に二回水を替える | 白い根が見え始める |
| 根が二〜三センチ | 乾いた土に植える | 植えたら一週間断水 |
| 植えて二〜三か月 | 子株が出る | 葉が五センチで独立 |
分けた株と葉挿しの養生
株分けした株も葉挿しも、根が少ない間は水の与えすぎが最大の失敗原因です。乾いた土に植えて一週間は水を与えず、その後も土が完全に乾いてから与えます。肥料は新しい葉が動くまで与えません。直射日光を避けた明るい場所に置き、根が張って株がぐらつかなくなったら親株と同じ管理に移します。
| 時期 | 水やり | 置き場所と肥料 |
|---|---|---|
| 一週間まで | 与えない | 明るい日陰。肥料なし |
| 一〜二か月 | 乾いてから少量 | 明るい日陰。肥料なし |
| 新葉が動いてから | 親株と同じ | 元の場所へ。置き肥を半量から |
うまくいかないときの原因
葉挿しが腐るのは、切り口を乾かさなかったか、水を早く与えすぎたかのどちらかです。腐った部分を切り直し、乾かしてから挿し直します。根が出ないまま何か月も変化がないときは、上下が逆か温度不足です。株分けした株が倒れるのは根が少ない状態なので、支柱で固定して根が張るのを待ちます。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉挿しの下が黒く柔らかい | 切り口の腐り、過湿 | 腐った部分を切り、乾かして挿し直す |
| 三か月たっても根が出ない | 上下が逆、温度不足 | 上下を確かめ、二十五度前後の場所へ |
| 分けた株が倒れる | 根が少ない | 支柱で固定し、水を控えて待つ |
| 斑入りの葉挿しから緑の子株が出た | 葉挿しの性質 | 正常。斑を残すなら株分けで増やす |
サンスベリアの挿し木・株分けに使うもの
鉢ものは剪定した枝がそのまま材料になります。水に挿すだけで根が出る種類も多く、道具はほとんど要りません。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土 小粒」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 水挿し用の容器探す言葉「ガラス 花瓶 小さい 水耕」
- 規格の目安
- 口の細いガラス容器。中が見えるもの。
根の出方を目で確かめられます。水は 2〜3 日に一度替え、切り口が濁ったら洗います。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、失敗しても被害が小さくて済みます。
- 水挿しで根が出る種類なら、用土も発根促進剤も要りません。
- 多肉植物は切り口を数日乾かしてから挿します。水に挿すと腐ります。
サンスベリアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はサンスベリアの育て方にまとめています。
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