日陰の庭こそセンリョウの場所
センリョウは常緑の低木で、本来は暖かい地方の林の下に生えています。強い日差しに当たると葉が黄ばんで縁が焼け、赤い実の色も冴えません。日陰で困っている北側の庭や、落葉樹の下の何も育たない場所が、センリョウには一番の適地です。
高さは50センチから1メートルほどで、地下茎で少しずつ株が広がります。正月の縁起物として実の付いた枝を切って飾る木なので、玄関から見える場所や、切り枝を取りに行きやすい通路沿いに植えると使いやすくなります。
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 家の北側で一日中明るい日陰 | 最適 | 葉焼けせず実付きも安定する |
| 落葉樹の下 | 適する | 夏は木陰、冬は日が差す |
| 午前だけ日が当たる東側 | 適する | 午後の強い日が当たらない |
| 南向きの開けた場所 | 不向き | 夏に葉焼けし、冬は寒風で葉が傷む |
| 西日が当たる場所 | 不向き | 乾燥と葉焼けで弱る |
真っ暗な日陰では実付きが悪くなります。空が見える明るい日陰が目安です。
植え付けの時期は4月か9月
植え付けは芽が動き出す前の3月下旬から4月、または暑さが落ち着く9月中旬から10月が適期です。真夏は乾燥で根が傷み、真冬は寒さで葉が落ちます。苗は実付きのものが11月から12月に出回りますが、この時期に地植えすると根付く前に寒さに当たるので、鉢のまま春まで待って植えるほうが確実です。
苗を選ぶときは、株元から複数の茎が出ていて、葉に厚みとつやがあるものを選びます。葉の縁が茶色く縮れている苗は店先で日に当たりすぎたもので、回復に時間がかかります。
- 植え穴を用意する
- 根鉢の2倍の幅、同じ深さの穴を掘ります。掘った土に腐葉土を3割から4割混ぜ、乾きやすい土なら黒土やピートモスも足して保水力を上げます。
- 浅めに植える
- 根鉢の上面が地面と同じ高さになるように置きます。深植えすると株元が蒸れて茎が腐ることがあります。周りに土を戻して手で軽く押さえます。
- たっぷり水をやる
- 植えた後は株元にゆっくり水を注ぎ、土が沈んだら足します。根付くまでの1か月は土が乾く前に水を与えます。
- 株元を覆う
- 腐葉土やバークチップを株元に3センチほど敷きます。土の乾きを抑え、冬は根を寒さから守ります。
土は湿り気と水はけの両方が必要
センリョウの根は細く、乾燥にも過湿にも弱い性質です。理想は腐葉土をたっぷり含んで湿り気を保ちながら、雨の後に水がたまらない土です。粘土質の庭では、植え穴の底に軽石や砕いた鉢のかけらを敷いて水の逃げ道を作ります。砂地の庭では腐葉土を多めに混ぜて保水力を補います。
土の酸度は弱酸性が合います。石灰をまいた畑の跡地や、コンクリートの基礎に近い場所はアルカリに寄りやすいので、ピートモスを混ぜて調整します。
| 土の種類 | 問題 | 改良の目安 |
|---|---|---|
| 粘土質で雨後に水が残る | 根腐れ | 底に軽石を5センチ敷き、腐葉土3割と川砂1割を混ぜる |
| 砂質ですぐ乾く | 水切れ | 腐葉土を4割、黒土を2割混ぜる |
| ふつうの庭土 | 特になし | 腐葉土を3割混ぜるだけでよい |
鉢植えで育てる
鉢植えなら日陰への移動が自由で、実の付いた枝を室内で楽しむこともできます。鉢は根鉢より一回り大きい6号から8号を使い、土は赤玉土と腐葉土を同量に混ぜたものが向きます。置き場所は明るい日陰で、夏は建物の北側、冬は寒風の当たらない軒下が目安です。
鉢は土の量が少ないので乾きやすく、夏は毎日、春秋は2日から3日に1回の水やりが必要です。乾きが早くなってきたら根が回っている合図で、2年に1回、春に植え替えます。
- 鉢の大きさを選ぶ
- 苗の根鉢より一回り大きい鉢を使います。大きすぎる鉢は土が乾かず根が腐りやすいので、段階的に大きくします。
- 鉢底石を敷く
- 鉢底ネットの上に鉢底石を2センチから3センチ敷きます。水がたまると根が傷むので、必ず穴のある鉢を使います。
- 置き場所を確かめる
- 夏に鉢の表面に直射日光が当たらないかを日中に何度か見て確かめます。当たるなら鉢の位置を変えるか、遮光ネットを張ります。
植え付け後に葉が傷むときの原因
植え付け後に葉の縁が茶色く縮れるのは、日差しが強すぎるか、水が足りていないかのどちらかです。葉全体が黄色く抜けて落ちるなら、根が傷んでいるか土が過湿です。センリョウは環境が合わないとはっきり葉に出るので、症状を見て場所と水やりを直します。
植え替え直後に古い葉が数枚落ちるのは自然な反応で、新芽が緑色なら心配いりません。新芽が黒ずんで縮んだときは根が傷んでいるので、水を控えて日陰で休ませます。
| 葉の見た目 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 縁が茶色く縮れる | 日差しが強い、乾燥 | 遮光するか日陰に移し、株元を覆う |
| 全体が黄色く落ちる | 過湿か根の傷み | 水を控え、水はけを直す |
| 白っぽく色が抜ける | 強光による葉焼け | 日陰に移す。傷んだ葉は切る |
| 古い葉だけ落ちる | 植え替えの反応 | 何もしない |
センリョウの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
センリョウの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセンリョウの育て方にまとめています。
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