水やりは乾かさないことが第一
センリョウの根は浅く細いため、土が乾くとすぐに葉の縁が縮れます。地植えでも植え付けから2年ほどは、晴れが続いたら株元に水を与えます。根付いた株なら雨だけで育ちますが、夏に10日以上雨がないなら朝か夕方に株元へたっぷり与えます。
鉢植えは乾きが早く、夏は毎日、春秋は2日から3日に1回が目安です。表面が乾いてから与えますが、センリョウの場合は乾き切る前に与えるくらいでちょうどよく、乾かしすぎてから慌てて与える育て方は向きません。
| 時期 | 地植え | 鉢植え |
|---|---|---|
| 植え付け〜2年目 | 晴れが3〜4日続いたら | 表土が乾き始めたら |
| 根付いた株の春秋 | 不要 | 2〜3日に1回 |
| 夏 | 10日以上雨がなければ朝か夕方に | 毎日、猛暑日は朝夕 |
| 冬 | 不要 | 週に1回、暖かい日の午前中 |
夏の日中に水を与えると土の中が蒸れて根が傷みます。朝早くか夕方にします。
株元を覆って乾燥を防ぐ
水やりより効果が大きいのが、株元を腐葉土やバークチップで覆うマルチングです。林の下で落ち葉に覆われて育つ木なので、地面がむき出しの状態は本来の環境から遠く、乾燥と地温の変化で弱ります。厚さ3センチから5センチで年に1回、春に足します。
落葉樹の下に植えている場合は、秋に落ちる葉をそのまま株元に残しておけばマルチングになります。ただし葉が厚く積もって株元の新芽を覆うようなら、春に軽くよけて芽の出る場所を空けます。
- 春に腐葉土を敷く
- 4月に株元から30センチの範囲に腐葉土を3センチほど敷きます。茎の根元には直接かけず、少し離して敷くと蒸れません。
- 夏に乾きを確かめる
- 覆いをめくって下の土を触り、湿っていれば水は不要です。乾いているなら覆いの上から水を与えます。
- 冬も残す
- 冬の覆いは根を寒さから守ります。取り除かず、春に新しい腐葉土を上から足します。古い覆いは分解して土に戻るので片付ける必要はありません。
肥料は控えめに、実が育つ時期に補う
センリョウは肥料が多いと葉ばかり茂って実が減ります。地植えなら2月に寒肥として油かすや緩効性の固形肥料を一握り株元に置き、実が育つ7月から8月に追肥(育ちの途中で足す肥料)として同じものを半量置く程度で十分です。鉢植えは土が少ないので、4月と7月と9月に緩効性の粒状肥料を規定量の半分ずつ置きます。
肥料は茎に触れないように株元から15センチほど離して置きます。窒素分の多い肥料を夏に多く与えると、実が落ちたり色づきが悪くなったりします。
| 時期 | 地植え | 鉢植え |
|---|---|---|
| 2月 | 油かすか緩効性肥料を一握り | 不要 |
| 4月 | 不要 | 緩効性の粒状肥料を規定の半量 |
| 7〜8月 | 緩効性肥料を半握り | 緩効性の粒状肥料を規定の半量 |
| 9月 | 不要 | 緩効性の粒状肥料を規定の半量 |
実付きを良くするための管理
センリョウは6月から7月に、茎の先に黄緑色の小さな花を穂状に付けます。花びらのない地味な花で、この時期に乾燥すると受粉がうまくいかず実が付きません。開花期に水を切らさないことが、赤い実を多く付ける一番のこつです。実は8月ごろから緑色で膨らみ、11月に赤く色づきます。
実が付いたのに途中で落ちるときは、夏の乾燥か肥料過多が原因のことが多いです。実が緑のうちに株元の乾きを確かめ、覆いを厚くして水を与えると落果が減ります。
実の色づきには秋の昼夜の温度差も関係します。暖房の排気が当たる場所や、夜も暖かい室内では色が乗りにくいので、鉢植えでも11月までは屋外の明るい日陰に置きます。
- 開花期に水を切らさない
- 6月から7月に雨が少ないなら、株元に2日から3日おきに水を与えます。花が乾くと実になりません。
- 実が緑のうちに追肥する
- 7月下旬に緩効性肥料を半握り株元に置きます。実の膨らみと色づきに効きます。株元から15センチ離し、茎に触れないように置きます。
- 色づきを見て収穫を判断する
- 11月下旬から実が赤くなります。全体が赤くつやが出たころが、切り枝として一番きれいな時期です。
葉の色で調子を見分ける
健康なセンリョウの葉は濃い緑で光沢があります。葉が全体に黄ばんで薄くなったら日差しが強すぎるか肥料不足、葉が大きく柔らかいのに実が少ないなら肥料過多か日照不足です。葉の縁だけが茶色く縮れているなら乾燥で、水やりとマルチングを見直します。
冬に葉が赤みを帯びるのは寒さに当たった反応で、春には緑に戻ります。ただし寒風で葉がちぎれるほど傷むなら、防風ネットや寒冷紗で株の北側を覆います。
| 葉の見た目 | 考えられる原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 全体が黄ばむ | 日差しが強い、肥料不足 | 遮光し、春に肥料を足す |
| 大きく柔らかいが実が少ない | 肥料過多か日照不足 | 肥料を減らし、明るい日陰に移す |
| 縁が茶色く縮れる | 乾燥 | 水やりを増やし、株元を覆う |
| 冬に赤みを帯びる | 寒さの反応 | 春まで待つ。寒風は防ぐ |
センリョウの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
センリョウの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセンリョウの育て方にまとめています。
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