剪定の基本は古い茎の更新
センリョウは株元から何本もの茎が伸びる姿で、それぞれの茎は2年から3年で花を付け、実を付けた後は次第に衰えます。剪定の目的は、実を付け終えた古い茎を根元から切り、地下から出る新しい茎に世代交代させることです。木全体を刈り込む剪定は向きません。
実の付いた茎を切る作業が、そのまま正月飾りの枝取りになります。12月に実の色が十分に赤くなったら、実の付いた茎を根元から切って飾りに使い、残った株は春に新しい茎を伸ばします。
| 目的 | 時期 | 切り方 |
|---|---|---|
| 切り枝を取る | 12月〜1月 | 実の付いた茎を根元から切る |
| 古い茎を整理する | 3〜4月 | 3年以上たった葉の少ない茎を根元で切る |
| 混んだ茎を抜く | 3〜4月 | 細く弱い茎、内側で交差する茎を根元で切る |
| 高さをそろえる | 4月 | 伸びすぎた茎を葉の付け根の上で切り詰める |
センリョウは茎の途中で切ると、そこから分かれて小さな葉が出ますが、実は付きにくくなります。切るなら根元からが基本です。
切り枝を取る12月の作業
実が赤く色づくのは11月から12月で、正月前に切って飾ります。切った枝は水に挿しておけば1か月ほど実が持ちます。全ての茎を切ってしまうと翌年に実が付く茎がなくなるので、実の付いていない若い茎と、来年に実を付けそうな2年目の茎は必ず残します。
切る茎を決めるときは、根元近くの葉が落ちて茎が茶色く硬くなっているものから選びます。株の3分の1から半分ほどを切るのが目安で、それ以上切ると翌年の実が減ります。
- 実の色を確かめる
- 実が全体に赤く、触ってつやがあれば切りごろです。まだ黄色みが残っているなら1週間から2週間待つと色が乗ります。
- 根元から切る
- 茎を地際から2センチから3センチ残して切ります。残した部分は春までに枯れるので、新芽が出てから取り除きます。
- 残す茎を選ぶ
- 実のない若い茎は全て残します。実の付いた茎でも、葉が多くて元気なら数本残しておくと、実を鑑賞しながら春を迎えられます。
- 切り枝を水に挿す
- 切り口を水中で切り直し、深めの器に挿します。暖房の風が当たらない涼しい場所なら1か月以上持ちます。
春の整理で株を若く保つ
3月下旬から4月、新芽が動く前に株全体を見直します。冬に切り残した古い茎、葉が黄ばんだ茎、細くて実の期待できない茎を根元から切ります。地下茎から出る新しい茎は残し、株元に光と風が入るようにすると、茎が太く育って実も多く付きます。
株が古くなって茎ばかり増え、実付きが悪くなったときは、思い切って全ての茎を根元から切る方法もあります。翌年は実が付きませんが、その次の年から若い茎に実が戻ります。
- 古い茎を見分ける
- 茎の下半分に葉がなく、表面が茶色く硬いものが古い茎です。曲げても弾力がなければ根元で切ります。
- 細い茎を抜く
- 鉛筆より細い茎は実が付いても小さく、風で倒れやすいので根元から切ります。太い茎に養分が回り、翌年の実が大きくなります。
- 本数を決める
- 株の大きさにもよりますが、直径30センチの株なら太い茎を8本から12本残すのが目安です。多すぎると内側が蒸れます。
伸びすぎた茎の高さを整える
日陰で育つと茎が徒長(間延びしてひょろ長く伸びること)し、1メートルを超えて倒れることがあります。高さを抑えたいときは、4月に茎の上部を葉の付け根のすぐ上で切り詰めます。切った茎はその年に実を付けにくくなるので、実を取りたい茎は切らず、伸びすぎたものだけを選んで切ります。
茎が倒れる原因は、株が混んで光を求めて伸びていることが多いです。切り詰めるより、混んだ茎を根元から抜いて光を入れるほうが、翌年から自然に締まった姿になります。
- 切る位置を決める
- 残したい高さで、葉が付いている節のすぐ上を切ります。節と節の間で切ると、切り口から下の節まで枯れ込みます。
- 倒れた茎は支える
- 実を付けて重みで倒れた茎は、短い支柱に結んで起こします。倒れたまま地面に触れると、実が傷んで落ちます。
剪定で失敗したときの立て直し
全ての茎を切りすぎて翌年に実が付かないのが、センリョウで最も多い失敗です。株が枯れたわけではないので、春に出る新しい茎を育てれば2年後には実が戻ります。茎の途中で切って小さな葉ばかりになったときも、根元から切り直して新しい茎に更新すれば直ります。
夏に剪定すると花や幼い実を落としてしまいます。センリョウは6月から7月に目立たない花を咲かせて、その後に実が育つので、5月から10月は切らずに待つのが原則です。
| 失敗の場面 | 起きること | 立て直し |
|---|---|---|
| 12月に全部の茎を切った | 翌年は実が付かない | 春に出る新しい茎を残し、2年後を待つ |
| 茎の途中で切った | 小さな葉だけ出て実が付かない | 翌春に根元から切り直す |
| 夏に剪定した | 花と幼い実が落ちる | 秋まで待ち、翌年は5〜10月に切らない |
| 株を掘り上げて分けすぎた | 生育が止まる | 日陰で水を切らさず1年待つ |
センリョウの剪定に使うもの
剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。
生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。
直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。
- 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
- 規格の目安
- ペースト状で刷毛の付いたもの。
直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。
- 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
- 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。
センリョウの上手に育てるコツは作物ページに
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