症状から見分ける
セッコクは自生地では病害虫がほとんど出ない丈夫なランです。鉢で問題が出るのは、風通しが悪い、水が多い、日が強すぎるといった環境の偏りが原因です。症状を見て虫か病気か障害かを切り分け、環境を直すことを最初にします。
薬を使う前に、置き場所と水やりを見直します。風通しと日照が正しければ、セッコクはほとんど手がかかりません。虫や病気が繰り返し出るなら、それは環境が偏っている合図です。
| 症状 | 疑うもの | 最初にすること |
|---|---|---|
| 茎や葉の付け根に白や茶色の固い粒 | カイガラムシ | 歯ブラシでこすり落とす |
| 新芽や花に食べ跡、光る筋 | ナメクジ | 夜に見回って捕まえる |
| 葉裏がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
| 新芽や株元が黒く柔らかく溶ける | 軟腐病 | 傷んだ部分を切り、乾かして風に当てる |
| 葉に白や茶色の乾いた斑 | 日焼け | 遮光を強める |
カイガラムシは見つけしだいこすり落とす
風通しが悪い場所に置くと、茎の節や葉の付け根に白い綿のようなものや茶色の固い粒がつきます。カイガラムシは殻をかぶっているので薬が効きにくく、歯ブラシや爪楊枝でこすり落とすのが確実です。落としたあとに風通しを直さないと、また同じ場所につきます。
カイガラムシの被害が進むと、ついた場所の茎が黄ばんで養分を吸われ、その茎は花をつけなくなります。数が少ないうちに見つけて落とすことが大切で、水やりのたびに茎の節をのぞく習慣が予防になります。
- 古い歯ブラシでこすり落とす
- 水で濡らした歯ブラシで茎をなでるようにこすります。葉の付け根と節の間は見落としやすいので、株を回して確かめます。
- 落とした虫を鉢に残さない
- 落とした虫は鉢の上に残さず、新聞紙などで受けて捨てます。水苔の上に残ると再びはい上がります。
- 幼虫の時期に薬を使う
- 五月から七月は殻のない幼虫が動く時期で、この時期なら草花用の殺虫剤が効きます。説明書どおりに使います。
- 風通しを直す
- 鉢の間隔を空け、吊るすか棚に上げて四方から風を通します。カイガラムシは風の当たらない場所を好みます。
ナメクジとハダニ
春の新芽とつぼみは、ナメクジの好物です。夜に出てきて柔らかい部分を食べ、光る筋を残します。鉢を地面に置いていると来やすいので、棚に上げるか吊るすだけでかなり減ります。乾燥した時期にはハダニが葉裏につき、葉がかすれて白っぽくなります。
ナメクジは湿った場所に潜みます。鉢の下、受け皿の裏、鉢の間に落ちた葉の下を確かめ、隠れ場所をなくします。棚の脚に銅のテープを巻くと登りにくくなります。
| 虫 | 見つけ方 | 対処 |
|---|---|---|
| ナメクジ | 夜に懐中電灯で見回る、光る筋 | 捕まえて処分、鉢を地面から離す |
| ハダニ | 葉裏に小さな点、葉がかすれる | 葉裏に霧を吹き、乾燥期は毎日 |
| アブラムシ | 新芽やつぼみに群がる | 水で流すか指でつぶす |
ナメクジ用の誘引剤を使うときは、鉢の中ではなく鉢の周りの床に置きます。
軟腐病は新芽の水たまりから
夏に新芽が黒く柔らかくなって溶けるように腐るのが軟腐病です。新芽の中に水がたまったまま高温になると細菌が入り、一晩で広がります。見つけたら傷んだ部分を清潔な刃で切り取り、切り口を乾かして風通しのよい場所に置きます。予防は上から水をかけないことです。
- 傷んだ部分を切り取る
- 黒く柔らかい部分を、健康な部分まで少し含めて切ります。刃は使うたびに火であぶるか消毒します。
- 切り口を乾かす
- 切ったあとは数日水を与えず、風通しのよい日陰で切り口を乾かします。乾けば広がりは止まります。
- 夏は株元に水を与える
- 新芽の中に水をためないよう、夏の水やりは株元の水苔に注ぎます。夕方の葉水は霧程度にします。
腐った部分を切っても翌日また広がるときは、その株を他の株から離し、草花用の殺菌剤を使います。
病気ではない障害の見分け方
葉が黄ばむ、落ちる、茎にしわが寄るといった変化の多くは、病気ではなく季節の姿か置き場所の偏りです。古い葉が秋に落ちるのは自然で、茎の軽いしわも冬の休眠の姿です。病気なら一か所から広がり、障害なら株全体に同じように出ます。
迷ったら数日様子を見ます。障害なら置き場所や水を直せば進行が止まり、病気なら一か所から確実に広がります。広がるなら傷んだ部分を切り、株を他から離して手当てします。
| 見た目 | 起きていること | 戻し方 |
|---|---|---|
| 秋に古い茎の葉が黄ばんで落ちる | 自然な落葉 | 何もしない。落ちた葉だけ片付ける |
| 葉に白や茶色の乾いた斑 | 日焼け | 遮光を強め、次の新芽を待つ |
| 冬に茎に軽いしわ | 休眠中の乾燥 | 正常。深いしわなら暖かい日に水を与える |
| 新しい茎が細く長く葉が薄い | 日照不足か肥料の与えすぎ | 日に当て、肥料を止める |
| 春から茎がしわしわで葉が落ちる | 根腐れ | 植え替えて傷んだ根を切る |
障害は原因を取り除けば、次に出る新芽から正常に戻ります。傷んだ葉は戻らないので、新芽の姿で回復を判断します。
セッコクの長く咲かせるコツは作物ページに
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