一年の流れ
セッコクは春に咲き、初夏から秋に新しい茎を伸ばし、冬に休眠する一年を繰り返します。作業は置き場所の移動と水の加減が中心で、植え替えは花後の一回だけです。関東平野部を基準に、暖地は半月早く、寒冷地は冬の取り込みを加えて読み替えてください。
暦より株の姿を優先します。三月に節がふくらんできたら春の作業を始め、秋に葉が黄ばみ始めたら水を減らす、という具合に株が教えてくれる合図で動けば、暖冬や冷夏でも迷いません。
| 月 | 作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 日なたへ、水を少しずつ増やす | 前年の茎の節がふくらむ |
| 4月〜5月 | 開花、花後に植え替えと株分け | 白から淡桃色の花、新芽が動く |
| 5月〜7月 | 薄い液肥を月2回、水は乾いたら | 新しい茎が伸びる |
| 6月中旬〜9月 | 遮光50%、風通し、夕方の打ち水 | 茎が伸びて葉が開く |
| 10月〜11月 | 日なたへ戻す、水を減らす | 茎が太り、葉が落ち始める |
| 12月〜2月 | 軒下の日なた、水は2週間に一回 | 休眠、茎に軽いしわ |
春、開花と植え替え
三月に茎の節がふくらんできたら、日なたに出して水を少しずつ増やします。四月から五月に開花し、花が終わったら植え替えと株分けの適期です。植え替えのあとは一週間水を控え、新しい根が動いたら通常の管理に戻します。
春の遅霜には注意します。日なたへ出したあとに氷点下の予報が出たら、その夜だけ軒下や玄関に戻します。ふくらんだ花芽は霜に弱く、一晩で茶色くなって落ちてしまうことがあります。
- 三月に日なたへ出す
- 軒下から日なたへ移し、水を一週間に一回程度に増やします。遅霜の予報が出た夜だけ軒下に戻します。
- 四月から五月に開花
- つぼみが見えたら雨を避け、咲いたら明るい日陰で楽しみます。花後は花だけを摘み、屋外の日なたへ戻します。
- 花後に植え替え
- 水苔が古い株、鉢からはみ出した株を植え替えます。高芽に根が伸びていれば外して小鉢に植えます。
植え替えた株は、その年の花数が少し減ることがあります。翌年には元に戻るので気にしません。
夏、遮光と水やり
五月から七月は新しい茎が伸びる時期で、薄い液肥と乾いたらたっぷりの水で育てます。六月中旬までに遮光を始め、梅雨の長雨は軒下で避けます。真夏は毎日か二日に一回の水やりと、夕方の打ち水で夜の温度を下げます。
梅雨明け後の八月は一年で最も株が弱る時期です。新芽が伸びるのが止まって見えても、涼しくなればまた動きます。この時期に肥料を与えたり植え替えたりして手をかけると、かえって傷めます。水と風だけで静かに過ごさせます。
| 時期 | 作業 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 5月〜7月 | 二倍から三倍に薄めた液肥を月2回 | 七月末で肥料を止める |
| 6月中旬 | 遮光ネットを張る | 急に強い日に当てない |
| 梅雨 | 長雨は軒下へ | 新芽に水がたまらないよう株元に与える |
| 7月下旬〜8月 | 毎日〜2日に一回の水、夕方の打ち水 | 西日を避け、風の通る場所に |
夏に新芽が黒く溶けるのは、新芽の中に水がたまって蒸れたのが原因です。上から水をかけず株元に与えます。
秋から冬、日に当てて休眠させる
九月下旬に遮光を外して日なたへ戻し、十月から水を減らし始めます。茎が太って葉が黄ばんで落ちるのは正常な姿です。十二月からは軒下や棚の上の日なたで、二週間に一回の少量の水で休眠させ、寒さと乾燥で花芽を作らせます。
秋に葉が落ちるのは自然な姿で、病気ではありません。落ちた葉を片付けるだけで、茎は残します。葉のない茎が翌春に花をつけるので、枯れたと思って切らないことが大切です。
- 九月下旬に遮光を外す
- 日ざしが和らいだら遮光ネットを外し、一日中日の当たる場所に置きます。この日照が茎を太らせます。
- 十月から水を減らす
- 四日から五日に一回に減らし、十一月には一週間に一回、十二月からは二週間に一回程度にします。
- 十二月に軒下へ
- 霜と冷たい雨の当たらない軒下の日なたに移します。氷点下五度を下回る夜は玄関などに一時避難させます。
- 落ちた葉は片付ける
- 落ちた葉を鉢の上に残すと湿気がたまります。見つけたら取り除き、株元に風を通します。
予定どおりにいかないときの調整
暦は目安で、作業は株の姿で決めます。暖冬なら開花が早まり、寒い春なら遅れます。植え替えを逃した、夏に日焼けさせた、冬に取り込んでしまった、といった場面ごとの立て直しをまとめます。
| 場面 | 起きること | 立て直し |
|---|---|---|
| 五月の植え替えを逃した | 秋に植え替えると根付かない | 翌春まで待ち、水苔が腐っていれば表面だけ替える |
| 夏に葉が焼けた | 焼けた葉は戻らない | 遮光を強め、翌年の新芽で回復を待つ |
| 冬に室内に置いてしまった | 花芽がつかない | 今年は諦め、来年は屋外で寒さに当てる |
| 暖冬で二月に花芽が動いた | 遅霜でつぼみが傷む | 霜の予報が出た夜は軒下から玄関へ |
セッコクの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
セッコクの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセッコクの育て方にまとめています。
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