挿し木か株分けかを株の状態で決める
コデマリは挿し木で簡単に増やせ、根が出る確率も高い花木です。一株から何本も苗を作りたいなら挿し木、今ある大株を二つに分けてすぐに花を見たいなら株分けを選びます。どちらも時期を守れば失敗が少なく、特別な道具は要りません。
| 目的 | 方法 | 適期 |
|---|---|---|
| 苗を何本も作りたい | 挿し木(緑枝挿し) | 6月〜7月上旬 |
| 手軽に少数だけ作りたい | 挿し木(休眠枝挿し) | 2月下旬〜3月上旬 |
| 大株をすぐ二つにしたい | 株分け | 11月〜3月上旬(落葉期) |
| 地面に着いた枝を利用する | 取り木(枝を土に埋める) | 4月〜6月 |
初めてなら六月の緑枝挿しが一番確実です。花後の剪定で切った枝がそのまま挿し穂に使えます。
緑枝挿しは六月、剪定枝を使う
五月から六月上旬の花後の剪定で切った、その年に伸びた枝を挿し穂にします。枝の先端は柔らかすぎて腐りやすいので、少し固まった中ほどを十センチほどに切って使います。用土は肥料を含まない赤玉土の小粒か挿し木用土で、清潔なものを使います。
- 中ほどを十センチに切る
- 枝の先端の柔らかい部分と根元の固い部分を避け、中ほどを十センチほどに切ります。上の葉を二、三枚残し、下の葉は取ります。
- 切り口を斜めにして水に浸す
- 切り口をよく切れる刃で斜めに切り直し、一時間ほど水に浸けて水を吸わせます。発根剤を使うならこの後に切り口へつけます。
- 割りばしで穴を開けて挿す
- 湿らせた用土に割りばしで穴を開け、挿し穂の三分の一が土に入るよう挿します。押し込むと切り口が傷むので必ず穴を先に作ります。
- 明るい日陰で一か月
- たっぷり水をやって明るい日陰に置き、土を乾かさないようにします。三週間から一か月で新芽が伸び始めたら発根の合図です。
挿し穂が余ったら、剪定した長い枝をそのまま二十センチほどに切って庭の日陰に挿しておく方法でも、半分ほどはつきます。
挿し木苗を育てて植え出すまで
発根した苗は秋まで動かさず、九月に入ってから一本ずつポットに上げます。根がまだ弱いので、根鉢を崩さず土ごと移すのがこつです。冬は霜の当たらない軒下で越し、翌春三月に庭や大きめの鉢に植え出します。花が咲くのは挿してから二年目か三年目の春です。
- 九月にポットへ上げる
- 新芽が伸びて葉が四、五枚になった苗を、土ごとすくって三号ポットに移します。根を引っ張って抜くと切れます。
- 冬は軒下で乾き気味に
- 落葉した後は霜の当たらない軒下に置き、土が乾いたら水をやる程度にします。凍らせなければ枯れません。
- 翌春に植え出す
- 三月上旬、芽が動く前に庭か五号鉢へ植え出します。一年目の夏は水切れに気をつけ、株元に腐葉土を敷きます。
株分けは落葉期に、根を切り分ける
何年も育てて株元から枝が十本以上出ている株なら、落葉期に掘り上げて二つか三つに分けられます。十一月から三月上旬の間で、根が動かない一月を避けた時期がよく根付きます。分けた株は枝を三分の一ほど切り詰めて、根との釣り合いを取ってから植えます。
掘り上げるときは株の周囲三十センチを深さ三十センチほど掘り、根を切りながら株を持ち上げます。株元を見て枝が自然に分かれている場所を探し、そこで根ごと切り分けます。一つの株に枝が三本以上、根がしっかりついていれば独立して育ちます。
- 株の周囲を掘って持ち上げる
- 株元から三十センチ離れた位置をぐるりと掘り、スコップで根を切りながら株全体を持ち上げます。土を落として根の分かれ目を見ます。
- 分かれ目で切る
- 枝が自然に分かれている場所を見つけ、のこぎりかよく切れるはさみで根ごと切り分けます。一株に枝三本以上、根も十分残します。
- 枝を三分の一切って植える
- 分けた株は枝を三分の一ほど切り詰め、元の株と同じ深さで植えてたっぷり水をやります。翌春の花は少なめですが二年目から戻ります。
根が出ない、分けた株が弱るときの見分け方
挿してから一か月たっても新芽が出ず、葉が黄ばんで落ちるなら、水切れか用土の過湿で切り口が腐っています。一本抜いて切り口を見て、黒く柔らかければ失敗なので処分します。白くふくらんでいればまだ根が出る途中なので、水を切らさず待ちます。八月以降の挿し木は暑さで腐りやすいので、翌年六月にやり直します。
株分けした株が春になっても芽吹かないときは、根が少なすぎたか、植えた後の乾きで根が枯れたかです。枝の皮を削って緑なら生きているので水をやって待ちます。すべての枝が茶色なら掘り上げ、根が白ければ植え直し、黒ければあきらめて挿し木で作り直します。
| 状態 | 見分け方 | 対処 |
|---|---|---|
| 挿し穂の葉が黄ばんで落ちる | 抜いて切り口を見る | 黒ければ処分、白ければ待つ |
| 挿し穂に新芽が出るが引くと抜ける | 根がまだ短い | 触らず一か月待つ |
| 分けた株が春に芽吹かない | 枝の皮を削って色を見る | 緑なら水をやって待つ |
| 分けた株が夏にしおれる | 株元の土の乾きを触る | 乾いていれば朝に水、敷きわら |
コデマリの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
コデマリの長く咲かせるコツは作物ページに
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