いちごの管理作業を年間表で整理し、親株と子株を株ごとに記録する
いちごは 10 月に植えて、冬は守って締め、春に受粉して収穫します。収穫が終わるとランナーで子株が増え、どれが親株でどれが次郎苗か、去年どの株がよく採れたかが分からなくなります。年間の管理作業の表と温度の目安、株ごとに記録を残す方法をまとめました。
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プランターや畑でいちごを育てていて、年間の作業の順番と温度の目安、ランナーで増える子株の管理を整理したい人向けです。
いちごの年間の管理作業
いちごは 10 月に植え付け、11〜3 月は冬の管理、4〜6 月に開花・受粉・収穫、6〜8 月はランナーで次の苗を作ります。収穫期間は暖地が 4 月中旬〜5 月下旬、中間地が 5 月上旬〜6 月上旬、寒冷地が 5 月下旬〜6 月下旬です。
土づくりは植え付けの 2 週間前までに完熟堆肥を 1 m² あたり 2 kg 程度、酸性が強い場合のみ苦土石灰を入れます。目標の pH は 5.5〜6.5 です。元肥は 1 m² あたり化成肥料 100 g が目安で、石灰と窒素は入れすぎないようにします。
| 月 | 作業 | 注意点 |
|---|---|---|
| 9 月 | 土づくり、苗の手配 | 石灰と窒素を入れすぎない |
| 10 月 | 植え付け、たっぷり潅水 | クラウンを埋めない。ランナー跡の向きをそろえる |
| 11 月 | 活着の確認、秋の花を摘む | 追肥はしない |
| 12 月 | 古葉かき、黒マルチ張り | もみ殻を敷いて霜柱を防ぐ |
| 1 月 | 見回りのみ | 休眠中。株を動かさない |
| 2 月 | 追肥、二度目の古葉かき | 新葉が動き出す前に施す |
| 3 月 | 開花始め、防寒資材を外す | 遅霜の夜は花に不織布をかける |
| 4 月 | 人工授粉、摘花、暖地は収穫開始 | 灰色かび病の予防を始める |
| 5 月 | 収穫最盛、液肥を薄く追肥 | 傷んだ実を毎日取り除く |
| 6 月 | 収穫終了、ランナーが発生 | 親株にする株を決める |
| 7 月 | 子株をポットで受ける | 太郎苗は苗に使わない |
| 8 月 | 子株の管理、親株の処分 | 乾燥と高温で枯らさない |
ランナーの子株は何代目かで使い分ける
3〜5 月の収穫中に出るランナーは、実へ養分を回すため見つけしだい根元から切ります。6 月に収穫が終わったら切るのをやめて伸ばし、7 月にポットで受けて 3〜4 週間ほどで根付かせ、8 月に親側のランナーを 2 cm 残して切り離します。
親株から数えて 1 番目の子株 (太郎苗) は親の病気を濃厚に受け継ぐので苗にしません。2 番目 (次郎苗) と 3 番目 (三郎苗) を使い、4 番目以降は余れば使います。親株は収穫期に実つきと味の良かった株に印をつけ、病気の症状がある株は外し、必要な子株数の 3 割増しを目安に決めます。親株は毎年入れ替えます。
10 月の植え付け時の目標は、本葉 3〜5 枚、クラウンの直径 1 cm 前後、根が白くポットに回った状態です。夏は朝夕 2 回の潅水、午前だけ日の当たる場所、薄い液肥を 10 日おきに与え、9 月以降は肥料を切って花芽分化を促します。
| 子株 | 位置 | 苗に使うか |
|---|---|---|
| 太郎苗 | 親から 1 番目 | 使わない (親の病気を受け継ぐ) |
| 次郎苗 | 2 番目 | 使う (大きさがそろい健全) |
| 三郎苗 | 3 番目 | 使う (秋までに十分育つ) |
| 四郎苗以降 | 4 番目以上 | 余れば (充実不足) |
親株・子株・何代目かを株ごとに残す
ランナーで苗を作ると、秋には親株と次郎苗・三郎苗が混ざり、ポットに印をつけ忘れた株はどれが何代目か分からなくなります。翌年の 6 月に親株を選ぶとき、去年よく採れた株がどれだったかも思い出せません。
Gadenin では株や鉢 1 つを 1 件の Plant として登録します。Plant 名に「次郎苗 (紅ほっぺの親株 A から)」のように書き、起点日を切り離した日にすると、植え付けまでの日数が常に出ます。親株の収穫を記録しておけば Plant 詳細に収穫数 (累計) が出るので、どの株を来年の親株にするかを数字で選べます。育て終えた親株は想い出にしまい、一覧から外せます。

受粉は 15〜25 ℃の晴れた午前に
いちごの実の表面のつぶ一つひとつが受粉すると、その周りの果肉が膨らみます。受粉できなかった部分は太らず、先だけとがった実や片側がへこんだ実になります。実の形の乱れは病気ではなく、花が咲いた日に受粉できたかどうかの記録です。
花粉が出るのはおおよそ 15〜25 ℃で、30 ℃を超えると花粉の働きが落ちます。雨や多湿では花粉がぬれて飛ばず、開花中の遅霜で花の中心が黒くなると実になりません。3 月は最低気温 3 ℃以下の予報の夜に不織布をかけます。
ベランダやハウスには蜂が入らないので人工授粉をします。晴れた日の午前 9 時から 11 時ごろ、柔らかい筆や綿棒で中心の黄色い部分の外周から内側へ 2 周ほどなで、同じ筆で隣の花へ移します。花は開いてから 2 日ほど受精する力があるので、毎日でなくてかまいません。雨や曇りの日は翌日に回します。
受粉した日の気温が 15〜25 ℃に入っていたか、形の乱れた実の花が咲いた頃に雨が続いていたかを後から確かめられる
冬は育てる季節ではなく守って締める
11 月下旬から気温が下がるといちごは休眠に入り、葉は地面に張りつくように小さくなって新しい葉もほとんど出ません。下葉が赤紫になるのは低温で葉に色素がたまるためで正常です。株全体が赤黒く枯れ込み中心の葉まで変色する場合は、根傷みか深植えが疑われます。
12 月に古葉かきをして、残すのは中心の緑の葉 3〜5 枚で十分です。灰色かび病の発病源を減らします。黒マルチは 12 月〜2 月上旬、寒さで株が締まってから張ります。秋に張ると地温が上がりすぎて休眠が浅くなります。露地の水やりは冬は雨だけで足り、鉢植えは乾いて数日たったら暖かい日の午前中に与えて夜間の凍結を避けます。
追肥は 2 月中旬〜下旬、新葉が動き出す少し前に 1 株あたり化成肥料を軽くひとつまみ (約 5 g) です。早すぎると休眠中で吸収されません。2 月下旬になっても新葉が出ない株は戻らないので抜きます。プランターは冬に壁際や軒下へ寄せて凍結を防ぎます。

植え付けはクラウンを埋めない
植え付けは暖地が 10 月中旬〜下旬、中間地が 10 月上旬〜中旬、寒冷地が 9 月下旬〜10 月上旬です。根が伸びる地温が残っているうちに植え、9 月上旬など早すぎると葉が茂るだけで花芽分化が鈍ります。畝は高さ 20〜30 cm、幅 60 cm で 2 条植え、株間は 25〜30 cm です。
クラウンを土に埋めると新しい葉が出られずに蒸れて腐り、株ごと枯れます。クラウンの上半分が地表に見えている状態が正解で、根の部分だけ土をかけます。1 週間後に株元の高さを確かめて土を寄せ直します。ランナーの切り跡を畝の内側や鉢の中心側へ向けて植えると、実は通路側に垂れて収穫が楽になります。
苗はクラウンが鉛筆ほどの太さ (直径 1 cm 前後)、本葉 3〜5 枚、根が白いものを選びます。黄ばんだ下葉や黒い斑点 (炭疽病) のある苗は避けます。プランターは幅 65 cm・深さ 20 cm 以上で 2 株が上限です。
病害虫は時期ごとに見る場所が決まっている
9〜10 月は苗が持ち込む病気を葉柄とクラウンで、3〜4 月はアブラムシとうどんこ病を新葉の裏と花房で、4〜6 月は灰色かび病を色づいた実と花がらで、5〜8 月はハダニとナメクジを葉裏と鉢の底で見ます。見回りは週 2 回、実がつき始めたら 2 日に 1 度が目安です。
灰色かび病は実や花に灰色のかびが生えて隣の実へ次々と移ります。実を地面につけない、風通しを確保する、傷んだ実を放置しない、覆いは昼間に開けるのが予防です。炭疽病は葉柄に 3〜7 mm のへこんだ黒い斑点が出て、高温多湿と泥はねで広がるので、苗の選定時点で発病株を避けます。ハダニは 5 月以降の高温乾燥で葉がかすれたように白くなり、葉裏に水をかけます。
Gadenin では記録に「異常あり」の困りごとタグを付けられます。葉や実など出ている場所と様子を選ぶと考えられる病害虫と対処が出て、そのまま記録に残り、3 日後に「その後どうですか?」の通知が来ます。
収穫は朝のうちにヘタごと摘む
実は開花から 30〜40 日で色づきます。気温が低い早朝にヘタごと摘むと日持ちがよくなります。5 月の収穫最盛期は傷んだ実を毎日取り除き、液肥を薄く追肥します。6 月に収穫が終わったら、実つきと味の良かった株を来年の親株として決めます。
収穫した日に写真と「収穫」の作業タグで記録しておくと、株ごとの収穫数 (累計) が Plant 詳細に残り、シーズンレポートで栽培日数・記録数・収穫・天気 (平均気温・真夏日・雨の日) を写真と一緒に 1 枚にまとめられます。シーズンの終わりには、ふりかえりと来年への引き継ぎで、どの株を親株にしたかを残せます。

アプリでの最初の 10 分
- App Store から Gadenin をインストールし、無料で始める (同時に育てる Plant 5 件まで)
- いちごの株を 1 つ目の Plant として登録する。作物「イチゴ」を図鑑から選び、品種 (紅ほっぺ、とちおとめなど 207 品種) は分かれば入れる。植えた日を起点日にする
- 子株は親株とは別の Plant に登録し、Plant 名に「次郎苗」「三郎苗」と何代目かを書く
- いまの株の写真を 1 枚、最初の記録として残す。天気は自動で添えられる
- Plant 詳細の「栽培ガイド」タブで、いまの時期にやることと今月気をつけたい病害虫を確認する
- 次の受粉か収穫のとき、作業タグと一言のメモを記録する。ここから株ごとの記録が始まる
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よくある質問
いちごの受粉に向く温度は何度ですか。
ランナーの子株はどれを苗にすればよいですか。
冬に葉が赤紫になりました。病気ですか。
実の先がとがったり片側がへこんだりします。
Gadenin は親株と子株をつなげて管理できますか。
親株と子株を株ごとに残す
株や鉢 1 つを 1 件の Plant として登録し、受粉と収穫を記録します。来年の 6 月、親株を選ぶときに去年の収穫数が手元にあります。
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