症状から原因を切り分ける
チランジアは病気にかかることが少なく、不調のほとんどは水・光・温度の環境によるものです。まず下の表で症状を探し、環境を直してから、それでも進むときに虫を疑います。腐りは進むと戻らないので、株元の黒ずみは早めに確かめます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 株元が黒ずみ、葉が根元から抜ける | 蒸れによる腐り | 逆さで乾かす。子株があれば外す |
| 葉が内側に丸まり、しわが寄る | 水不足 | 浸水を数日おきに繰り返す |
| 葉先が茶色く縮れる | 湿度不足、強い光 | 霧吹きを増やし、窓から離す |
| 葉に白や茶色の焼けた斑 | 直射日光による葉焼け | 光を弱め、焼けた葉はそのまま |
| 葉が柔らかく透き通る | 凍害、冷たい水 | 五度以上の場所へ。傷んだ葉は取る |
| 葉の付け根に白や褐色の粒 | カイガラムシ | こすり落とし、殺虫剤で補う |
腐りは中心から始まる
最も多い枯れ方は、株の中心にたまった水が原因の腐りです。外から見ると葉は緑のままで、ある日中心の葉を引くとするりと抜けます。株元が黒く柔らかくなっていたら、そこから先は戻りません。腐りを防ぐには、水やり後に必ず逆さで乾かすことに尽きます。
- 中心の葉を軽く引いて確かめる
- 中心の葉を指で軽く引き、抵抗なく抜けるなら中心が腐っています。抜けないなら外側の傷みだけで、まだ助かります。
- 外側だけの腐りは葉を取って乾かす
- 黒ずんだ外葉を取り除き、逆さにして風の通る場所で一日乾かします。以後は水やりの量を減らし、乾かす時間を長くします。
- 中心が抜けたら子株に望みを託す
- 親株は回復しませんが、株元に子株が出ていれば外して育てます。親株の腐りが移らないよう早めに離します。
葉焼けと乾燥の見分け
葉焼けは直射日光の当たった面だけに白っぽい、または茶色い斑が出ます。乾燥による葉先の縮れは、全体の葉先に均一に出るのが違いです。どちらも傷んだ部分は戻りませんが、置き場所と霧吹きを直せば新しい葉は正常に出ます。
- 斑の出た面を見て光を疑う
- 窓に向いた側だけに斑があるなら葉焼けです。窓から離すか、レースのカーテンを閉めます。夏の屋外は半日陰へ移します。
- 葉先が全体に縮れるなら湿度
- 暖房の季節に多い症状です。霧吹きの回数を増やし、風の直撃を避けます。加湿器のそばに置くのも効きます。
- 傷んだ葉は無理に取らない
- 焼けや縮れが出た葉も株の一部として働いています。完全に枯れて自然に取れるまで置き、見た目が気になるなら先端だけ斜めに切ります。
カイガラムシは付け根に隠れる
葉の付け根や裏に白い綿のような塊や褐色の小さな粒が付き、葉がべたつくならカイガラムシです。屋外に出した株や、購入したばかりの株に付いていることがあります。殻に覆われた成虫は薬が効きにくいので、見つけたら物理的に落とします。
- 歯ブラシや綿棒でこすり落とす
- 湿らせた歯ブラシや綿棒で一匹ずつ落とします。葉の付け根の奥に隠れているので、葉を軽く開いて確かめます。
- 落とした後に流水で洗う
- 浴室で株全体を流水で洗い、残った虫と排せつ物を流します。洗った後は逆さで乾かします。
- 幼虫の時期に殺虫剤を使う
- 五月から七月は殻のない幼虫が歩く時期で、観葉植物用の殺虫剤が効きます。二週間おきに二〜三回、株全体に散布します。
- 新しい株は一週間隔離する
- 購入した株は他の株と離して置き、葉の付け根まで確かめてから仲間に入れます。一週間ほど様子を見て虫が出なければ安心です。
冬の寒さと冷たい水
五度を下回る場所に置くと、葉が水を含んだように透き通り、やがて茶色く崩れます。冬の冷たい水道水も同じ傷みを起こします。窓際の夜の冷え込みは外気に近くなるので、冬は夜だけ部屋の中央へ移します。
- 夜の窓際から離す
- カーテンと窓の間は最も冷えます。夜は部屋の内側へ移すか、窓から一メートル以上離します。
- 水は室温にしてから
- くみ置きして室温に近づけた水を使います。冬の浸水はぬるま湯程度が安全で、熱すぎる湯は葉を傷めます。
- 傷んだ葉は乾いてから取る
- 透き通った葉は元に戻りません。乾いて茶色くなってから取り除き、中心が固ければ春に回復します。
原因が分からないときの確かめ方
症状が複数重なっているときは、水やりの記録と置き場所を順に見直します。直前の一週間に何をしたかで原因はほぼ絞れます。株の重さ、中心の固さ、株元の色の三つを確かめれば、水不足か腐りかの判断が付きます。
| 確かめること | 水不足のとき | 腐りのとき |
|---|---|---|
| 株の重さ | 軽い | 重い、または普通 |
| 中心の葉を引く | 抜けない | するりと抜ける |
| 株元の色 | 乾いて褐色 | 黒く柔らかい |
| 直前の水やり | 一週間以上あいた | 浸水後に乾かさなかった |
判断に迷ったら、まず乾かします。水不足なら数日遅れても戻りますが、腐りに水を足すと確実に枯れます。
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