自分の環境に合う与え方を選ぶ
チランジアは葉の表面から水を吸います。空気中の水分だけで育つという説明は誤解で、日本の室内では定期的に水を与えないと枯れます。与え方は霧吹き(ミスティング)と浸水(ソーキング)の二つで、株の種類と置き場所によって組み合わせを変えます。
| 場面 | 霧吹き | 浸水 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 銀葉種を室内の窓辺に置く | 週二〜三回、夕方 | 月一〜二回、一〜二時間 | 浸水後は逆さにして水を切る |
| 緑葉種を室内に置く | 週三〜四回、夕方 | 月二回、三十分〜一時間 | 乾きに弱いので霧吹き多め |
| 夏に屋外の半日陰に置く | 毎日夕方 | 二週間に一回、朝 | 日中の高温時に濡れたままにしない |
| 冬の暖房の部屋に置く | 週二回、日中 | 月一回、三十分、ぬるま湯 | 夜に濡らさない。乾きを早める |
浸水の時間は、株の重さで判断します。持ってみて軽く、葉が内側に丸まっていたら長め、張りがあれば短めにします。
霧吹きは葉全体が濡れるまで
霧吹きは表面をしっとりさせる程度では足りません。葉の表と裏、株の付け根まで水が流れる程度にたっぷりかけ、数分おいてから軽く振って余分な水を落とします。与える時刻は夕方以降が基本で、気孔が開く夜に水を吸う性質に合わせます。
- 株を持ち上げて全方向からかける
- 置いたままでは裏側に水が届きません。手に持って回しながら、葉の裏と付け根まで濡らします。
- 夕方から夜に与える
- チランジアは夜に気孔を開いて水を吸います。日中に与えると吸う前に乾き、夏は葉が熱で傷むこともあります。
- 翌朝までに乾く量にとどめる
- 翌朝になっても株の中心に水が残っているなら量が多すぎるか風が足りません。振って水を切り、風の通る場所に移します。
浸水は乾き切った株を戻す手段
浸水は水を張った容器に株ごと沈め、葉の内側まで水を吸わせる方法です。霧吹きだけでは葉が丸まってしわが寄ってきたときや、旅行で数日与えられなかった後に使います。時間は三十分から二時間が目安で、長く沈めすぎると中心が腐ります。
- 室温の水に三十分〜二時間
- バケツやボウルに室温の水を張り、株を逆さにして沈めます。冬は冷たい水道水を避け、くみ置きした水を使います。
- 引き上げたら逆さにして振る
- 葉の付け根にたまった水を振り落とし、逆さにしたまま新聞紙の上などに置いて三〜四時間乾かします。
- つぼみや花が付いているときは避ける
- 花に水がかかると花が傷みます。開花中は浸水せず、霧吹きで花を避けながら葉に与えます。
- 夏の日中と冬の夜は行わない
- 夏は朝に済ませて日中に乾かし、冬は昼に行って夜までに乾かします。夜間に濡れたままだと蒸れや冷えで傷みます。
乾かし方で枯れるかが決まる
水を与えること以上に大切なのが、与えた後に乾かすことです。株の中心に水がたまったままだと、そこから腐って葉がばらばらに抜けます。目安は水やり後六時間以内に葉の表面が乾くことです。
- 水切りは必ず逆さで
- 葉が上を向いた形は水をためる形です。逆さにして株元を上にすると、たまった水が自然に落ちます。
- 乾くまで風の通る場所に置く
- 乾かす間は器や流木に戻さず、風の通る場所に単独で置きます。サーキュレーターの弱風を部屋全体に回すと確実です。
- 湿度の高い日は霧吹きを減らす
- 梅雨どきや雨の日は空気が湿っているので、いつもの回数だと乾きません。葉を触って湿り気が残っていたらその日は与えません。
水不足と蒸れの見分け方
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が内側に丸まり、しわが寄る | 水不足 | 一〜二時間の浸水。その後は霧吹きの回数を増やす |
| 葉先が茶色く乾いて縮れる | 湿度不足か光が強すぎる | 霧吹きを増やし、窓から離す |
| 株元が黒ずみ、葉が根元から抜ける | 蒸れ、中心の水残り | 逆さにして乾かす。腐った部分は戻らない |
| 株全体が軽く、色が薄い | 長期の水不足 | 数日おきに浸水を繰り返して戻す |
| 葉が柔らかく透き通る | 凍害か冷たい水 | 五度以上の場所に移す。傷んだ葉は取り除く |
水不足の株は水を吸うと数日でふくらみが戻ります。数日たっても軽いままなら根元を見て、黒ずんでいれば蒸れの方を疑います。
旅行や忘れたときの立て直し
一〜二週間水を与えられなかった株は、葉が丸まって軽くなりますが、多くは戻ります。急いで長時間沈めるより、一時間の浸水を数日おきに二〜三回繰り返す方が確実で、腐りも避けられます。
- まず一時間の浸水
- 帰宅したらその日のうちに室温の水に一時間沈め、逆さで乾かします。翌日以降、葉のふくらみを見て回数を決めます。
- 三日おきに繰り返す
- 葉のしわが残っていれば三日後にもう一度浸水します。二〜三回で戻らなければ、根元の腐りを確かめます。
- 留守の前は浸水を済ませる
- 出発前日に浸水し、しっかり乾かしてから風通しのよい明るい日陰に置いておくと、一週間程度なら耐えます。
チランジアの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
チランジアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチランジアの育て方にまとめています。
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