症状から原因を切り分ける
トレニアは病害虫が比較的少ない植物で、トラブルの多くは水と風通しの管理から来ます。まず株元の湿り具合と、葉の表裏、株の中心の様子を見て原因を切り分けます。虫が原因なら葉の裏に姿があり、病気なら斑点やカビが見え、環境が原因なら株全体に同じ症状が出ます。
症状が一株だけなら、その株を抜いて様子を見るだけで済むことがあります。同じ症状が複数の株に出ているなら、水やりや置き場所など共通の原因を疑い、環境を直してから薬に頼ります。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の対処 |
|---|---|---|
| 花や葉に灰色のカビ | 灰色かび病 | 病部を取り、風通しを良くする |
| 株元が茶色く腐って倒れる | 立枯病か根腐れ | 株を抜き、周囲の水はけを直す |
| 葉が縮れ、新芽に小さな虫 | アブラムシ | 指でつぶすか水で洗い流す |
| 葉がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
| 葉に穴、株元に光る跡 | ナメクジ | 夜に見回って捕まえる |
| 株の中心だけ枯れる | 蒸れ | 込み合った茎を切る |
灰色かび病は花がらから広がる
梅雨どきに、落ちた花や花びらに灰色のカビが生え、そこから葉や茎へ広がるのが灰色かび病です。トレニアは花が多い分、株元にたまる花がらも多く、この病気が出やすい植物です。予防の要は、花がらをためないことと株の中に風を通すことです。
- 病部を切り取って捨てる
- カビの生えた花や葉は、健全な部分も含めて切り取ります。切ったものは株元に落とさず、袋に入れて処分します。
- 株元の花がらを毎週拾う
- 落ちた花びらは湿るとすぐにカビが生えます。週一回、株元を手でかき分けて花がらと枯れ葉を取り除きます。
- 水やりは株元へ、朝だけ
- 上から花に水をかけると病気が広がります。株元へ静かに与え、夜まで株が湿らないよう朝に済ませます。
雨が続いて広がるようなら、花用の殺菌剤を表示どおりに使います。晴れた日の朝に散布します。花壇の株間を詰めすぎると風が通らず、灰色かび病が広がります。株間二十センチ以上を守るのが予防の第一歩です。
アブラムシとハダニは早めに洗い流す
新芽の先に小さな虫が群がっていたらアブラムシ、葉の色がかすれて裏に細かい点があればハダニです。どちらも初期なら水で洗い流すだけで減ります。数が増えてから薬に頼るより、週一回葉の裏を見る習慣のほうが効果があります。
アブラムシは新芽の先から吸汁して葉を縮れさせ、ウイルス病を運ぶこともあります。ハダニは高温乾燥で急に増え、葉全体がかすれて色が抜けます。どちらも早く見つけるほど簡単に対処できるので、水やりのついでに葉裏を見る習慣が有効です。
- 葉の裏を週一回確かめる
- 葉を裏返し、新芽の先と葉裏を見ます。虫や細かい点が見えたら、その日のうちに対処します。
- 水で洗い流す
- じょうろやホースで葉裏に水をかけ、虫を流します。ハダニは乾燥で増えるので、夕方の葉水が予防になります。
- 増えたら園芸用の殺虫剤
- 洗い流しても減らないときは、花用の殺虫剤を表示どおりに使います。花にかからないよう葉裏を狙って散布します。
真夏の枯れ込みと立枯れ
八月に株の中心が茶色く枯れ、外側だけが伸びている姿は、蒸れと株の老化による自然な現象です。切り戻せば回復します。一方、株元の茎が水気を帯びて腐り、株全体が急に倒れるなら立枯病か根腐れで、回復は難しいので株を抜いて周囲の水はけを直します。
区別がつかないときは、株元の茎を指で軽くつまんでみます。固くて乾いていれば老化で切り戻せば戻り、柔らかく水気があって黒ずんでいれば病気なので株ごと抜きます。
| 見た目 | 判断 | 対処 |
|---|---|---|
| 中心が乾いて茶色く枯れる | 蒸れによる老化 | 三分の一切り戻して回復させる |
| 株元が湿って黒く腐る | 立枯病か根腐れ | 株を抜いて処分、土の水はけを直す |
| 日中しおれて夕方戻る | 暑さによる一時的な症状 | そのまま。夕方戻らなければ水やり |
| 葉が黄ばんで落ちる | 肥料切れか水の過不足 | 土の湿りを確かめ、追肥する |
立枯れが出た場所には、同じ年にトレニアを植え直さないようにします。土に菌が残っていることがあります。
ナメクジと株の食害への手当て
植え付け直後の小さな苗は、ナメクジに一晩で食べられることがあります。葉に不規則な穴が開き、株元や地面に光る跡があればナメクジです。夜に懐中電灯で見回って捕まえるのが最も確実で、市販の誘引剤を株の周りに置く方法もあります。
ナメクジは苗が小さい五月から六月に最も被害が出ます。株が大きくなって茎が固くなると被害はほとんど気にならなくなるので、植え付け後の一か月を集中して守ります。
- 夜に見回って捕まえる
- 雨上がりの夜に懐中電灯で株元を照らし、見つけたナメクジを割りばしで取ります。数日続けると激減します。
- 鉢の下と縁に隠れ場所を作らない
- 鉢の下や受け皿の裏は日中の隠れ場所です。鉢を台に上げ、周りの落ち葉や板を片付けます。
トレニアの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はトレニアの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。