地植えと鉢植えで水やりの基本が違う
ボタンは乾燥には比較的強く、過湿に弱い花木です。地植えなら植えた年の夏以外はほとんど水やりが要りません。鉢植えは乾いたらたっぷりが基本ですが、常に湿った状態にすると根が腐ります。まず自分の株がどちらかで、水やりの頻度を決めます。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 地植え・植えて一年目 | 夏に一週間雨がなければたっぷり | 根が浅いので夏だけ毎日確かめる |
| 地植え・二年目以降 | 基本は雨だけ | 真夏に葉がしおれたら夕方に与える |
| 鉢植え・春秋 | 土の表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿の水は捨てる |
| 鉢植え・夏 | 朝に一回。乾きが速ければ夕方も | 日中の水やりは根を蒸らす |
| 鉢植え・冬 | 十日に一回程度 | 落葉しても根は生きている |
乾き具合の確かめ方
見た目だけで判断せず、土を触って確かめます。ボタンは葉が厚くしおれにくいので、しおれてから水を与えるのでは遅いことがあります。鉢植えなら鉢を持ち上げた重さで覚えるのが確実です。
地植えの株は、植えて二年目以降は真夏以外ほとんど確かめる必要がありません。葉が朝から丸まっているときだけ、夕方に株元へたっぷり与えます。
- 指を二センチ入れる
- 土の表面から指を第二関節まで入れ、乾いていれば与えます。表面が白く乾いていても中が湿っているなら待ちます。
- 鉢を持って重さを覚える
- 水やり直後の重さと、乾いたときの軽さを一度覚えると、持ち上げるだけで判断できます。
- 葉先の丸まりを見る
- 水が足りないと葉の縁が内側に軽く丸まります。朝この状態なら水切れが進んでいるので、すぐに与えます。
追肥は年に三回
追肥(育ちの途中で足す肥料)は、花が終わった直後、秋の根が動く時期、そして冬の休眠中の三回です。ボタンは肥料を好む花木で、特に花後のお礼肥は翌年の花芽を作る力になります。春のつぼみが動く時期に与えると、葉ばかり茂って花が小さくなります。
| 時期 | 肥料の種類 | 量と目的 |
|---|---|---|
| 5月(花後すぐ) | 油かすと化成肥料を半々 | 株元にひと握り。翌年の花芽を作るお礼肥 |
| 9月下旬〜10月 | 油かす・骨粉 | ひと握り。秋に伸びる根の力に |
| 1〜2月 | 堆肥と油かす | 株元に堆肥をスコップ二杯と油かすひと握り。寒肥 |
| 3〜4月 | 与えない | つぼみの時期の肥料は花を小さくする |
| 6〜8月 | 与えない | 高温期の肥料は根を傷める |
鉢植えは表の半分の量にし、鉢の縁に沿って置きます。幹に触れる位置に置くと幹が傷みます。
夏の管理は根を守ることが中心
夏はボタンにとって一番つらい季節です。来年の花芽を作る時期でもあるので、葉を焼かず、根を蒸らさないことが大切です。鉢植えは午前の日が当たる場所に置き、午後は日陰になるよう移します。地植えは株元に敷きわらや腐葉土を敷いて地温の上昇を抑えます。
- 株元を敷きわらで覆う
- 六月に株元へ敷きわらか腐葉土を五センチ敷きます。地温が下がり乾きも和らぎます。幹に直接触れないよう少し離します。
- 西日を遮る
- 午後二時以降に日が当たるなら、よしずや遮光ネットで西日を遮ります。全日陰にすると花芽が付かないので午前の光は残します。
- 葉が焼けても切らない
- 焼けた葉も緑の部分は働いています。秋まで残し、落葉してから片付けます。見た目が気になるなら枯れた部分だけをはさみで切ります。
落葉から冬の管理
十一月に葉が黄色くなって落ちたら、落ち葉を集めて捨て、株元に堆肥を敷きます。ボタンは寒さに強く、関東平野部では特別な防寒は要りません。寒冷地では株元にわらを敷き、幹に寒冷紗を巻く程度で十分です。冬の間に翌年の花芽が枝先で太っていくので、鉢植えでも乾かしすぎないようにします。
- 落ち葉を片付ける
- 病気の菌が越冬するので、落ち葉は株元に残さず集めて捨てます。枝に残った枯れ葉も手で取ります。
- 寒肥を株元に
- 一月から二月に、株から三十センチ離れた位置に溝を掘り、堆肥と油かすを入れて土を戻します。
- 鉢は軒下で乾かさない
- 鉢植えは北風の当たらない軒下に置き、十日に一回程度の水やりを続けます。室内には入れません。
葉の色や姿から原因を切り分ける
ボタンの葉が黄色くなる、しおれる、小さいという症状は水と肥料のどちらかが原因のことが多く、対処が反対になります。まず土の湿り具合と、最後に肥料を与えた時期を思い出してから対処を選びます。
| 見た目 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 下の葉から黄色くなり土は湿っている | 水の与えすぎ・根腐れ | 水を止め、鉢なら風通しの良い場所へ。地植えは周囲を掘って乾かす |
| 葉の縁が丸まり土は乾いている | 水切れ | たっぷり与え、株元を覆う |
| 葉が小さく色が薄い | 肥料切れ | 次の適期に規定量の追肥。今すぐなら薄い液肥 |
| 葉ばかり大きく花が小さい | 春の肥料過多・窒素過多 | 春の肥料をやめ、花後と秋のみに |
| 葉の縁が茶色く縮れる | 夏の葉焼け | 西日を遮る。葉は秋まで残す |
ボタンの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
ボタンの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はボタンの育て方にまとめています。
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