咲き方の型を知る
バーベナは枝の先端に花房を付け、一つの花房が終わると脇枝の先に次の花房が上がります。つまり枝の数が花の数です。植え付け直後の摘心で枝を増やし、花がら摘みで種を作らせず、切り戻しで枝を若返らせるという三つの作業が、長く咲かせる仕組みになります。
三つの作業のうち、初心者が最も忘れやすいのが真夏の切り戻しです。切らずに秋を迎えた株と、切った株では十月の花数が倍以上違います。
| 時期 | 作業 | 花への効果 |
|---|---|---|
| 植え付け一週間後 | 摘心 | 枝が倍になり花数が増える |
| 開花中ずっと | 花がら摘み | 種を作らせず次の花を促す |
| 梅雨明け | 切り戻し | 秋に株全体が再び咲く |
| 9月〜10月 | 追肥と花がら摘み | 秋の花を霜まで持たせる |
摘心で枝を増やす手順
摘心(枝の先端を摘んで脇枝を出させる作業)は、根付いた直後の一回が最も効きます。茎の先端を一〜二センチ摘むと、そのすぐ下の葉の付け根から二本の枝が出ます。二回繰り返すと枝は四倍になりますが、開花は二週間ほど遅れます。
摘心した株は、摘まない株より開花が二週間ほど遅れますが、最初の花数が二倍以上になります。五月中に一輪でも早く見たいなら一回、夏まで長く楽しみたいなら二回と、目的で回数を決めます。
- 根付いてから行う
- 植え付けて一週間、新しい葉が動き出したら摘心の合図です。根付く前に摘むと株が弱ります。
- 先端を指で摘む
- 茎の先端の柔らかい部分を、葉を二〜三対残して指で摘みます。はさみを使うなら清潔なものを使います。
- 二週間後にもう一度
- 脇枝が三センチほど伸びたら、その先端も摘みます。二回目までにしておくと開花が遅れすぎません。
日当たりと花の関係
花が少ないときは、まず日当たりを確かめます。バーベナは一日五時間以上の直射日光がないと花芽が減り、茎ばかり伸びます。半日陰の鉢は日なたへ移し、花壇なら周囲の背の高い植物を整理して光を入れます。真夏でも遮光は不要で、むしろ日を遮ると花が減ります。
鉢植えなら日当たりを追って移動できます。午前中に日が当たる場所を優先し、西日だけの場所は避けます。西日は花を傷めやすく、鉢の温度も上がりすぎます。
| 場面 | 日照 | 花の付き方 |
|---|---|---|
| 南向きの花壇 | 一日六時間以上 | 株全体に咲く |
| 東向きのベランダ | 午前中三〜四時間 | 花数がやや減る |
| 北向きや建物の陰 | 二時間以下 | 茎が伸びてほとんど咲かない |
真夏の切り戻しで秋の花を作る
七月下旬になると、枝が伸びきって花が先端だけになり、株の中心が枯れ込みます。ここで思い切って全体を半分に切り戻すと、八月中に新芽がそろい、九月から霜まで再び株全体に花が付きます。切らずに放置した株は秋に花がまばらになります。
切り戻すときに株が弱っていると感じたら、一度に全部ではなく、半分の枝を先に切り、二週間後に残りを切る二段階にします。葉が全くなくなる状態は避けます。
切り戻しをためらう人が多いのですが、切らない株は八月に花も葉もまばらになり、九月に回復しません。半分に切っても二週間で新芽がそろいますから、思い切って切ります。
- 梅雨明け直後に切る
- 関東平野部なら七月中旬から下旬です。八月に入ってから切ると、秋の開花が十月にずれ込みます。
- 葉を残す位置で切る
- 枝の途中で葉のある位置の少し上で切ります。葉のない部分まで深く切ると芽が出にくくなります。
- 切ったら肥料と水
- 切り戻し後に緩効性肥料を置き、水を与えます。新芽が出るまでの二週間は乾かしすぎないようにします。
秋の花を長く持たせる
九月に涼しくなると花色が春より鮮やかになり、バーベナの一番よい季節になります。この時期は花がら摘みと追肥を続け、霜が降りるまで咲かせます。宿根タイプは十一月まで咲くことも珍しくありません。
霜が近づいたら、宿根タイプは咲いている枝を残したまま株元を腐葉土で覆います。一年草タイプは霜で終わりますから、最後の花を切り花にして楽しみます。
- 九月に追肥を再開
- 夏に控えていた肥料を九月上旬から再開します。緩効性肥料を月一回か、液体肥料を週一回与えます。
- 花がら摘みを続ける
- 秋も花房が終わるごとに切り取ります。種を採る株以外は最後まで摘み続けると、十一月まで花が途切れません。
咲かないときの原因の切り分け
花が止まる原因は、日照・肥料・種の三つが大半です。株の姿を見て、どれに当てはまるかを順に確かめてから直します。複数を同時に変えると何が効いたのか分からなくなるため、一つずつ試すのが近道です。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が長く伸びて葉ばかり | 日照不足 | 日なたへ移す |
| 花が小さく葉が薄い緑 | 肥料切れ | 液体肥料を週一回 |
| 花房が茶色くなったまま残る | 種ができて花を止めた | 花がらを全部摘む |
| 真夏に花が止まる | 暑さで一時休み | 切り戻して秋を待つ |
真夏の一時的な花止まりは正常です。慌てて肥料を増やすと株を傷めます。
バーベナの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
バーベナの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はバーベナの育て方にまとめています。
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