まずタイプを見分ける
園芸店で「バーベナ」として売られる苗には、暑さに強く夏中咲き続ける宿根タイプと、春から初夏に咲いて夏に弱る一年草タイプがあります。どちらを買ったかで夏の管理と翌年の扱いが変わるため、ラベルと株の姿で最初に確かめます。
宿根タイプは茎が地面をはうように横に伸び、葉が細かく切れ込んでいるものが多く、一年草タイプは茎が立ち上がって葉が丸みを帯びています。ラベルに「ハイブリッド」や「宿根」とあれば前者、「花壇用」「一年草」とあれば後者と考えて差し支えありません。
| タイプ | 姿の特徴 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 宿根タイプ | 茎がはい、葉が細かく切れ込む | 夏の花壇、吊り鉢、グランドカバー |
| 一年草タイプ | 茎が立ち、葉が丸い | 春の寄せ植え、花壇の前列 |
| 三尺バーベナ | 茎が細く一メートル以上に立つ | 花壇の後列、こぼれ種で増やす |
三尺バーベナは同じ名前でも別の性質を持ち、夏の高さが一メートルを超えます。前列に植えると他の花を隠します。
よい苗の見分け方
苗は花よりも株元と葉を見て選びます。花がたくさん付いた苗は見栄えがよい反面、根が回りきって植え付け後に伸びにくいことがあります。株元から枝が数本出ていて、葉の色が濃く、下葉が黄変していない苗を選びます。
- 株元の枝数を数える
- 株元から三本以上枝が出ている苗は、植え付け後に横へ広がりやすく、株の形が整います。一本立ちの苗は摘心(先端を摘んで枝を増やす作業)が必要になります。
- 葉の裏を触って確かめる
- 葉の裏がざらつく、白いかすれがある苗はハダニが付いている可能性があります。触ってなめらかで、葉の色が均一な苗を選びます。
- 根鉢を軽く抜いて見る
- ポットから軽く抜いて、白い根が土の表面に見える程度なら適期です。根が茶色く固く巻いていたら、植え付け時に底をほぐします。
植え付けの時期と場所
植え付けは霜の心配がなくなる四月中旬から五月が適期です。バーベナは日光を好み、日陰では花が減って茎が間延びします。一日五時間以上日が当たり、水はけのよい場所を選びます。水はけの悪い花壇では、腐葉土と軽石を混ぜて土を盛り上げてから植えます。
秋植えは宿根タイプだけに向きます。九月から十月上旬に植えると冬までに根が張り、翌春の立ち上がりが春植えより早くなります。ただし関東平野部より寒い地域では春植えに限ります。
| 時期 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 4月中旬〜5月 | 苗の植え付け | 遅霜の心配がなくなってから |
| 9月〜10月上旬 | 宿根タイプの秋植え | 最高気温が二十五度を下回ってから |
| 6月以降 | 植え付けは避ける | 梅雨と暑さで根付きにくい |
株間と植え付けの手順
宿根タイプは一株が直径四十〜六十センチまで広がります。株間を詰めると夏に蒸れて下葉が枯れるため、思っているより広く取ります。一年草タイプは広がりが小さく、二十〜二十五センチで十分です。
- 株間を広く取る
- 宿根タイプは三十〜四十センチ、一年草タイプは二十〜二十五センチ空けます。植えた直後は寂しく見えますが、一か月で埋まります。
- 元肥を混ぜて植える
- 植え穴に緩効性の化成肥料を元肥(植え付け前に土へ混ぜておく肥料)としてひとつまみ混ぜ、根鉢の上面が土の表面と同じ高さになるように植えます。
- 植えた直後にたっぷり水
- 植え付け後は株元にたっぷり水を与え、一週間は土の表面が乾いたら水を足します。根付いたあとは乾かし気味に切り替えます。
- 一週間後に摘心
- 根付いたころに枝先を一〜二センチ摘みます。脇から枝が出て株が横に広がり、花数が増えます。
鉢とプランターに植えるとき
鉢植えなら、宿根タイプは直径二十四センチ以上の鉢に一株、一年草タイプは六十センチプランターに三株が目安です。土は市販の草花用培養土で足ります。鉢底石を敷いて水はけを確保し、鉢の縁から二〜三センチ下まで土を入れます。
| 容器 | 株数 | 注意 |
|---|---|---|
| 直径二十四センチ鉢 | 宿根タイプ一株 | 夏は一日一〜二回の水やり |
| 六十センチプランター | 一年草タイプ三株、宿根二株 | 中央を少し高く植える |
| 吊り鉢 | 宿根タイプ一〜二株 | 乾きやすいので半日陰に吊る |
吊り鉢では茎が垂れ下がって咲くため、宿根タイプの中でも枝の長く伸びる品種を選びます。
植え付け後に元気がないときの原因の切り分け
植え付けから二週間たっても新芽が伸びないときは、根付いていないか、水の過不足が考えられます。葉と土の状態を見て、原因を絞ってから対処します。
- 土の湿り方を確かめる
- 指を土に二センチ入れて、常に湿っていれば水過多です。数日水を止め、それでも葉が垂れるなら根が傷んでいます。
- 葉のしおれる時間を見る
- 昼にしおれて夕方に戻るなら水不足ではなく暑さです。朝からしおれたままなら水不足か根の傷みです。
- 根鉢が固ければ掘り上げてほぐす
- 根が固く巻いたまま植えた株は、いったん掘り上げて根鉢の底を手でほぐし、植え直します。一年草タイプなら早めの判断が大切です。
バーベナの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
バーベナの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はバーベナの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。