花が咲くのは秋、夏は株を作る時期
シカクマメは日の長さが短くなると花芽ができる性質があります。関東の平地では八月下旬から九月に咲き始め、十月が収穫の盛りになります。夏の間に花が咲かなくても異常ではありません。
だから七月と八月は、つるを広げて葉を増やす時期と考えます。この間にどれだけ葉を作れたかで、秋に付く莢の数が決まります。焦って肥料を足すより、光の当たる面を広げることを優先します。
| 時期 | 株の状態 | やること |
|---|---|---|
| 6月〜7月 | つるが伸び始める | 誘引して面に広げる。追肥は不要 |
| 8月 | つるが最も伸びる | 誘引を続ける。水を切らさない |
| 8月下旬〜9月 | 薄紫の花が咲き始める | 一回目の追肥を始める |
| 10月 | 収穫の盛り | 2〜3週間に一回の追肥。若莢を次々採る |
つるを面に広げて光を通す
つるを放っておくと、支柱の一か所に何本も巻き付いて団子のように茂ります。内側に光が入らず、そこには花も莢も付きません。週に一回、伸びた先を空いている面へ回してやるだけで大きく変わります。
頂点まで届いたつるは先端を摘みます。摘心(先端を切って伸びを止めること)をすると、脇から出るつるに力が回り、花の付く枝が増えます。緑のカーテンにする場合も横に広げる意識で誘引します。
- 週に一回つる先を回す
- 伸びた先を空いている面へ導きます。強く引くと付け根から折れるので、そっと沿わせるだけにします。
- 重なりをほどく
- 一か所に何本も絡んでいたら、ほどいて隣へ移します。重なった内側には花も莢も付きません。
- 頂点で先を摘む
- 支柱の上まで届いたら先端を摘みます。脇のつるが伸び出して、花の付く枝の数が増えます。
- 下葉を整理する
- 地面に触れて黄色くなった葉を取り除きます。風が通り、病気の広がりも抑えられます。
つるが動かないときは無理に引きません。巻き付いた場所を壊すと、その先の枝ごと失うことになります。
追肥は花が咲いてから
マメ科なので生育の前半は肥料がほとんど要りません。早い時期に追肥(育ちの途中で足す肥料)をすると、つるばかり伸びて花が付かないつるぼけになり、秋の収穫が減ってしまいます。
始めるのは最初の花が咲いてからです。以後は二週間から三週間に一回、株から十五センチ以上離した位置に化成肥料をひと握りの半分ほどまき、土と軽く混ぜます。収穫が続く限り続けます。
- 開花まで与えない
- つるが順調に伸びているうちは肥料が足りています。ここで足すと花が付かなくなってしまいます。
- 最初の花で一回目
- 薄紫の花がいくつか開いたら、一回目の追肥を行います。株から離した位置にまいて土と混ぜます。
- 以後は三週間に一回
- 収穫が続く間、二週間から三週間に一回与えます。葉の色が薄くなったら間隔を詰めます。
- 多すぎたら止める
- 葉が大きく濃い緑なのに花が少ないなら与えすぎです。次の追肥を飛ばして様子を見ます。
夏の水やりを切らさない
シカクマメは暑さに強い一方で、乾きが続くとつるの伸びが止まります。夏に葉を増やせなかった株は、秋になっても莢の数が伸びません。地植えでも真夏は水やりを意識する必要があります。
朝に葉がしおれていたら水切れです。日中のしおれは正常なので、それだけで判断しないようにします。プランターは一日で乾くので、朝に鉢底から流れ出るまで与え、夕方にも様子を見ます。
- 朝の葉を見て決める
- 朝からしおれていれば水切れです。株元にたっぷり与え、日中のしおれは正常と考えて放っておきます。
- 敷きわらを敷く
- 株元に敷きわらか刈り草を敷きます。乾きと地温の上がりすぎが抑えられ、水やりの回数も減ります。
- 株元へ静かに与える
- 葉にかけず株元へ流し込みます。土がはねて葉に付くと、そこから病気が広がることがあります。
- プランターは朝夕確認
- 夏は一日で乾きます。朝に与え、夕方にしおれていればもう一度与えます。受け皿の水は捨てます。
花が咲かないときの切り分け
つるは立派なのに花が咲かない、という相談がシカクマメではいちばん多く出ます。多くは性質を知らないだけで、そもそも咲く時期が来ていないという場合が大半です。
- 八月に咲かないのは正常
- 日が短くならないと花芽ができません。八月下旬から九月に咲き始めるので、それまでは待ちます。
- 九月でも咲かない
- 肥料の与えすぎによるつるぼけです。追肥をすべて止め、つるの先を摘んで伸びを止めます。
- 日当たりを確かめる
- 半日陰では花が付きません。日照が足りていたか、つるが重なって内側が暗くなっていないかを見ます。
- 霜までに間に合わない
- 遅すぎるまきが原因です。翌年は五月中旬にまき、夏のうちにつるを十分伸ばしておきます。
- 記録を残す
- まいた日と最初の花が咲いた日を書き留めます。翌年のまき時を決めるとき、この二つがいちばん役に立ちます。
シカクマメの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
シカクマメの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシカクマメの育て方にまとめています。
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