まく前に種を吸水させる
シカクマメの種は皮が厚くて硬く、そのまいただけでは水を吸えずに発芽が揃いません。まく前に一晩、およそ半日から一日ぬるま湯に浸けて、種が二回りほど膨らんだのを確かめてからまきます。
浸けても膨らまない種は、皮の一部を爪切りややすりで軽く削ってから、もう一度浸けます。削るのはへその反対側で、中の白い部分が見えるほど深く削らないように気をつけます。
| 状態 | 見た目 | 次の手 |
|---|---|---|
| 一晩浸けて膨らんだ | しわが消え、丸くふくらむ | そのまままける |
| 半分だけ膨らんだ | 膨らんだものと硬いものが混ざる | 膨らんだ分をまき、残りは削って再度浸ける |
| まったく膨らまない | しわが残り、硬いまま | 皮を軽く削ってから半日浸ける |
| 水に浮いたまま | 軽く、押すとへこむ | 中身が入っていない。使わない |
五月中旬を過ぎてからまく
発芽に必要な地温は二十五度前後と高く、熱帯の豆らしい性質です。関東の平地では五月中旬から六月上旬が適期になります。四月にまいても発芽せず、土の中で腐ってしまうだけなので待ちます。
気温の低い時期に始めたいなら、ポットにまいて室内の暖かい場所で育苗します。本葉が二枚から三枚になり、遅霜の心配がなくなった五月中旬以降に畑へ植えると、確実な立ち上がりになります。
- 地温を確かめてまく
- 五月中旬以降、日中の気温が二十五度前後になるころが目安です。直まきなら黒いマルチで地温を上げると揃います。
- 三粒ずつ点まきする
- 深さ二センチのくぼみに三粒ずつ置き、土を戻して軽く押さえます。株間は五十センチほど広く取ります。
- ポットまきもできる
- 九センチのポットに二粒まき、室内の明るく暖かい場所に置きます。本葉二、三枚で畑へ植え替えます。
- まいた直後の水は控える
- 浸水させた種は水を含んでいます。土が湿っていれば水やりは不要で、与えすぎると腐りやすくなります。
- 鳥から守る
- 出たばかりの双葉は鳥に狙われます。本葉が出るまで不織布かネットをかけておくと安心です。
発芽まで一週間から十日かかります。他の豆より遅いので、出ないと決めつけて掘り返さずに待ちます。
支柱は最初から高く用意する
シカクマメのつるは三メートルを超えて伸びます。キュウリ用の支柱では途中で足りなくなるので、二メートル以上の支柱を合掌に組むか、フェンスや高いネットを使って登る面を先に作っておきます。
つるが伸び始めてから支柱を立てると、根を踏んで傷めます。種をまくときか、苗を植えるときに同時に立ててしまうのがいちばん確実です。緑のカーテンとして窓の前に仕立てる使い方もできます。
- 植え付け時に立てる
- まくのと同じ日に支柱を立てます。あとからでは根が広がっており、踏むだけで生育が落ちます。
- 二メートル以上を確保
- つるは三メートル以上伸びます。高さが足りないと先が行き場を失い、株の上で絡んで光が入りません。
- ネットを張る
- 支柱の間に園芸用のネットを張ると、つるが自分で登ります。手で結ぶ手間がほとんど要らなくなります。
- 足元を補強する
- 茂ると風を大きく受けます。支柱の足を深く挿し、控えの支柱を斜めに足して倒れないようにします。
土作りは水はけと日当たりを優先
熱帯の作物なので、日当たりと水はけのよい暖かい場所を好みます。一日中日が当たる場所を選び、幅六十センチ、高さ十センチほどの畝を立てて、雨のあとに水がたまらないようにしておきます。
マメ科なので肥料は控えめで足ります。元肥(前もって入れる肥料)を入れすぎると、つるばかり伸びて花が咲きません。一平方メートルに完熟堆肥を二キロ、化成肥料はひと握りの半分ほどにします。
- 二週間前に石灰
- 苦土石灰を一平方メートルに百グラムまいて耕します。酸性の強い土では根に付く微生物が働きません。
- 肥料は控えめに入れる
- 完熟堆肥を二キロと化成肥料をひと握りの半分にとどめます。多いとつるばかり茂って花が付きません。
- 高畝で水を抜く
- 高さ十センチほどの畝を立てます。水がたまる場所では根が傷み、株ごと枯れることがあります。
- 日当たりを確かめる
- 一日五時間以上日が当たる場所を選びます。半日陰では莢がほとんど付かず、つるだけが伸びます。
発芽しないときの切り分け
シカクマメの発芽の失敗は、硬い種皮、低い温度、水のやりすぎのどれかに絞られます。六月中旬までならまき直しが間に合うので、原因を確かめてからやり直します。
- 十日たっても出ない
- 掘って種を確かめます。硬いまま変わっていなければ吸水不足なので、皮を削って浸けてからまき直します。
- 種が黒くふやけた
- 水のやりすぎか低温で腐っています。地温が上がるのを待ち、水を控えめにしてまき直します。
- 一部しか出ない
- 種皮の硬さに差があります。出なかった場所へ、削って吸水させた種を追いまきすれば揃います。
- 双葉が消えた
- 鳥か夜に動く虫です。株元の土を掘って探し、見つからなければ鳥と考えてネットをかけ直します。
種まきの手順
シカクマメは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
シカクマメの種まきでよくある質問
シカクマメの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
シカクマメの種はどうやってまく?
点まき / 直まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
シカクマメの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
シカクマメの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
シカクマメは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
シカクマメの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
シカクマメの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はシカクマメの育て方にまとめています。
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