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家庭菜園ガイド · 症状・トラブル

ほうれん草の芽が出ないのはなぜ? 原因と今からできる対処

まいて 1 週間で芽が出ないほうれん草。酸性の土・高温・種の硬い皮の 3 つを疑い、まき直すなら一晩水につけてから。

ほうれん草9月・10月育たない露地プランター

結論

  1. 原因はほぼ「土が酸性」か「9 月の高温」。ほうれん草は他の葉物より発芽が気むずかしい野菜です。
  2. まいて 10 日過ぎて出なければまき直す。関東の露地は 10 月中旬までまき直しがきく。
  3. 今日やるのは、土の pH を測ることと、種を一晩水につけてからまき直すこと。

まず確かめる 3 つのこと

ほうれん草は条件がそろえば 5〜7 日で芽が出ますが、大根や小松菜より発芽がそろいにくい野菜です。出ないときは、土の酸度・まいた時期の気温・種の状態の 3 つを順に確かめます。掘り返して種が膨らんでいるかどうかも手がかりになります。

  • 土の pH を測る。6.0 未満なら酸性が原因の可能性が高い
  • まいた週の最高気温が 30 度を超えていなかったか
  • 種を掘り返して、膨らんでいるか、乾いて硬いままか見る
  • まいた日から 10 日以内なら待つ、過ぎたらまき直す

原因 1: 土が酸性 (いちばん多い)

ほうれん草は酸性の土を嫌い、pH 6.0 を下回ると発芽しても芽がすぐ止まり、出てこないように見えます。日本の畑は雨で酸性に傾きやすく、前作で石灰を入れていない畝はたいていこの状態です。安価な pH 測定器や試験紙で測ると、その場で分かります。

対処はまき直しの 1〜2 週間前に苦土石灰を混ぜることです。石灰と同時にまくと根が傷むので、間を空けます。時間がないときは、石灰を混ぜたあとにたっぷり水をやり、数日置いてからまきます。

土の pH状態対処
6.5〜7.0適正。発芽しない原因は他にある温度と種の状態を確かめる
6.0〜6.5やや低い。発芽はするが生育が遅い1 平方メートルあたり 100g の苦土石灰を混ぜる
6.0 未満低すぎる。発芽が止まる1 平方メートルあたり 150g 混ぜ、1〜2 週間置いてまき直す

原因 2: 9 月の高温

ほうれん草の発芽適温は 15〜20 度で、25 度を超えると発芽率が落ち、30 度を超えるとほとんど出ません。9 月上旬の関東は日中 30 度を超える日が多く、この時期にまいて出ないのは温度が原因です。関東の露地なら 9 月下旬から 10 月中旬が最も失敗が少ない時期です。

地域差は大きく、北海道や東北では 8 月下旬からまけますが、九州や暖地では 10 月に入ってからが安全です。プランターは土の温度が上がりやすいので、露地より 1 週間ほど遅らせるか、日陰で発芽させてから日なたに出します。

コツ

暑い時期にまくなら、まいたあとに寒冷紗や不織布で日よけをすると土の温度が 3〜5 度下がり、発芽がそろいやすくなります。

原因 3: 種の皮が硬い

ほうれん草の種は硬い殻に包まれていて、水を吸うのに時間がかかります。乾いた土にそのまままくと、殻が水を吸い切る前に土が乾き、発芽が止まります。掘り返して種が硬いままなら、これが原因です。

まき直すときは、種を一晩 (8〜12 時間) 水につけてからまきます。つけた種は乾かさず、湿らせた畝にすぐまきます。「ネーキッド種子」と書かれた殻を取った種なら、水につけずにそのまままけます。

原因 4: 水切れと深さ

他の葉物と同じく、吸水した種が乾くと発芽は止まります。深さは 1cm、覆土は薄く、芽が出るまでは朝夕の水やりを続けます。深さ 2cm を超えると、殻が硬い分だけ大根より地上に出にくくなります。

まき直しの手順 (今日できる)

10 日過ぎて出ていない畝は、原因に応じた準備をしてからまき直します。石灰が必要なら 1〜2 週間待ちますが、それでも関東の露地なら 10 月中旬までのまき直しで年内に収穫できます。

  • 土の pH を測り、6.0 未満なら苦土石灰を混ぜて 1〜2 週間置く
  • 種を一晩水につける
  • 畝にたっぷり水をやって湿らせ、深さ 1cm の溝を作る
  • 1cm 間隔にすじまきし、薄く土をかけて手で押さえる
  • もう一度水をやり、不織布をべたがけする
注意

石灰と肥料を同じ日に混ぜると肥料の成分が抜けます。石灰を先に混ぜ、1 週間以上あけてから肥料を入れます。

失敗と戻し方

「芽は出たが葉が黄色くて止まった」なら、発芽ではなく酸性の土が原因です。抜いてまき直すより、株元に石灰をごく薄くまいて水をやると持ち直すことがあります。「まばらに出た」なら、出ていない所だけ一晩水につけた種をまき足します。

10 月下旬を過ぎてもまき直しはできますが、生育が遅くなり収穫は 2 月以降になります。年内に食べたいなら、時期を逃した畝は小松菜など発芽の早い葉物に切り替えるほうが早道です。

今日やること

  1. 土の pH を測り、種を掘り返して膨らんでいるか見る
  2. まいてから 10 日以上なら、種を一晩水につけて今日か明日まき直す
  3. まいた日と pH の値を Gadenin アプリに記録して、7 日後に発芽を確認する

よくある質問

プランターでも同じですか?
同じです。市販の培養土は pH が調整されているので酸性の心配は少なく、高温と水切れが主な原因になります。深さ 15cm 以上のプランターで、発芽まで日陰に置きます。
石灰を入れる時間がありません
石灰を混ぜて水をたっぷりやり、3〜4 日置けばまけます。pH の上がり方は遅くなりますが、まかないよりは結果が良くなります。
春まきでも同じ原因ですか?
春はトウ立ちが加わります。発芽の原因は同じですが、春まきは日が長くなるとすぐ花芽ができるので、春まき向きの品種を選びます。

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