科: ヒユ科属: ホウレンソウ属
栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
11月のほうれん草は「生育」の時期です。 11月の畑仕事を見る
ほうれん草を詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
よくある悩み・今の作業
ほうれん草で実際に起きる悩みと、時期ごとの作業を 1 つずつ解決する記事です。
記録しておきたいタイミング
播種した日と酸度調整
ほうれん草は酸性土を最も嫌います。石灰を入れた日と播種日を並べて残すと、育ちの差が分かります。
発芽が揃った日
発芽が不揃いだと収穫もばらつきます。播種から発芽までの日数を残します。
収穫した日
秋まきなら 30〜50 日。播種からの日数を残すと、次の播き時が決められます。
収穫までのコツ
ほうれん草を育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
秋まきは9月下旬以降にする
生育適温は15〜20度で、暑いうちにまくと葉が薄く伸びます。彼岸過ぎにまくと涼しくなるにつれ葉が厚くなり、30〜40日で採れます。
季節で東洋種と西洋種を使い分ける
切れ込みのある東洋種は寒さに強く冬採り向き、丸葉の西洋種は日が伸びても花芽を作りにくい性質です。まき時で選び分けます。
赤い根元を1cm残して切る
株の付け根の赤い部分には甘みが集まっています。抜いた後に根の先だけ落とし、1cmほど残して切ると甘い部分を捨てずに済みます。
12月は覆いを外して寒に当てる
氷点下に当たると葉が地面に伏せ、糖を蓄えます。年内の冷え込む時期に不織布を外しておくと、縮んだ甘い葉に仕上がります。
同じ場所は2年空けて植える
ほうれん草は連作すると根が傷み、株の育ちが揃わなくなります。同じ畝で続けず、間にネギ類やマメ類を挟むと安定します。
ほうれん草の栽培をはじめるのに用意するもの
これから育てるなら、まず次の 4 つがあれば始められます。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。
最初にやることは土づくりです。植え付けの 2〜3 週間前に入れて、土になじませます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 粒状。1kg 袋なら一年ぶんの追肥に足ります。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、追肥は 1 回 30〜50g。
元肥にも追肥にも同じものが使えます。まず 1 袋あれば十分です。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。柄と刃が一体のものは曲がりません。
種まきから植え付けまで、いちばん手に取る道具です。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱と合わせて使います。
薬を使わずに虫を防ぐなら、まずこれです。1mm で止まるのは蛾や蝶。アブラムシやアザミウマまで狙うなら 0.6mm 以下が要りますが、そのぶん風が通らなくなります。
- 道具のセット買いは要りません。使う場面が来てから 1 つずつ足すほうが無駄になりません。
- 苗から始めるなら、種まき用の資材は要りません。
ほうれん草の病害虫(36)
ほうれん草での症状・予防・対処を、重要度の高い順に並べています。
抽苔 (とう立ち)
主要生理障害
時期 春(3〜5月)出る場所 株の中心出やすい条件 日が長くなる時期。高温
症状 中心から花茎が伸び、葉が固く筋っぽくなります。
予防 春まきは晩抽性(とう立ちしにくい)品種を選びます。秋まきを主体にすると避けられます。
対処 とう立ち前に収穫を終えます。伸び始めたら早めに採り切ってください。
春の長日で抽苔する
べと病
主要病気Pe / Pfs
時期 秋〜春(10〜4月)出る場所 葉出やすい条件 低温多湿。密植
症状 葉の表に淡黄色のぼやけた斑ができ、裏に灰紫色のカビが生えます。株が込んでいるほど広がります。
予防 べと病抵抗性品種(R-1〜R-16 等の表記)を選ぶのが最も確実です。間引きで風を通し、水はけを良くします。
対処 発病葉を取り除き、間引いて風を通します。抵抗性品種でもレースが合わないと出るので、品種を変えるのも手です。
秋〜春の低温多湿期に多い
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Bremia centaureae、Bremia lactucae、Bremia taraxaci ほか30
萎凋病
よくある病気Fos
時期 高温期(9〜10月)出る場所 株全体出やすい条件 地温が高いとき。連作
症状 下葉から黄化してしおれ、株が枯れます。
予防 高温期の播種を避け、連作を避けます。
対処 治せません。抜いて処分します。
夏まきで多発する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Ceratocystis fimbriata、Fusarium commune、Fusarium commune f. sp. rapae ほか23
苗立枯病
よくある病気
時期 播種後(9〜10月)出る場所 地際の茎出やすい条件 高温多湿。厚まき
症状 発芽後の苗が地際でくびれて倒れ、まとまった範囲で消えます。
予防 厚まきを避け、播種後の過湿を避けます。
対処 発病株を取り除き、間引いて風を通します。
夏まきで出芽不良を招く
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Achlya klebsiana、Cylindrocladium canadense、Fusarium avenaceum ほか41
根腐病
よくある病気
時期 秋の高温期・春(9〜10月、4〜5月)出る場所 根・株元出やすい条件 高温多湿。排水不良
症状 株がしおれて枯れ、根が褐色に腐っています。まとまった範囲で出ます。
予防 高畝で排水を良くし、高温期の播種を避けます。連作を避けます。
対処 発病株を抜き、その場所は次作を空けます。水やりを控えます。
夏季の高温多湿で根が腐る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Aphanomyces cladogamus、Aphanomyces cochlioides、Cylindrocladium floridanum ほか47
肥料焼け
よくある生理障害
時期 播種直後(9〜10月)出る場所 発芽・根出やすい条件 元肥や石灰を入れた直後にまいたとき
症状 発芽がそろわず、出た芽も枯れます。根の先が茶色く傷んでいます。
予防 元肥と石灰は播種の 2 週間以上前に入れて土になじませます。ほうれん草は酸性に弱い一方、直前の石灰にも弱いです。
対処 やり直しになります。水をたっぷり与えて肥料濃度を下げ、期間を空けてまき直します。
発芽不良と葉焼けを招く
ヨトウムシ
よくある害虫
時期 秋(9〜10月)出る場所 葉出やすい条件 秋口の高温
症状 夜に葉を食べ、若齢は葉裏に群生して葉が白くかすれます。
予防 播種直後からの防虫ネット。卵塊を葉ごと取ります。
対処 若齢のうちに葉ごと処分します。
若齢幼虫が群生する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ヨトウガ
ほかに報告のある病害虫(29)
ほうれん草で発生の報告がある病害虫です。病害虫辞典に説明があるものは、名前から症状・予防・対処を開けます。
よくあるトラブル
葉が黄色く育たない
土が酸性に傾いています。ほうれん草は pH 6.5〜7.0 を好みます。播種の 2 週間前に苦土石灰を入れます。
葉の裏に白いカビ
べと病です。低温多湿で出ます。株間を空けて風通しを良くし、密植を避けます。
とう立ちする
春まきは日が長くなるととう立ちします。とう立ちしにくい春まき用の品種を選びます。
葉に白い曲がった線が入る
ハモグリバエです。線の先に幼虫がいるので、その部分を指でつぶすか葉ごと取ります。
品種一覧(37)
Gadenin の作物マスタに登録されているほうれん草の品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
あ2
か1
さ4
た1
な1
は6
や1
わ1
その他20
ほうれん草の動画ランキング
ほうれん草を扱う園芸 YouTube を、再生数の伸びで毎日集計しています。育て方を動画で確かめたいときに。
この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
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