結論
- 関東の露地では 10 月中旬から下旬に苗を植え付ける。11 月に入ると根が張る前に寒くなり、春の株が小さくなる
- ポイントは 2 つ。クラウン (株元の芽の部分) を土に埋めない浅植えと、ランナーの切り跡を畝の内側に向けること
- 今日やるのは、苗の状態を確かめて、畝かプランターの土を準備すること
10 月に植える理由と地域差
いちごは秋に植えて根を張らせ、冬の低温で花芽が育ち、春に実をつけます。10 月に植えると、寒くなる前に根が広がって株が充実し、春の花数が増えます。関東の露地では 10 月中旬から下旬が目安で、朝晩が涼しくなり日中が 25℃ を下回る頃です。
地域差として、寒地では 9 月下旬〜10 月上旬に前倒しし、暖地では 11 月上旬まで植えられます。いずれも「根が張ってから本格的な寒さが来る」ように、初霜のおよそ 1 か月前を目安にすると考えやすいです。
| 地域 | 植え付けの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 北海道・東北 | 9 月下旬〜10 月上旬 | 早めに植えて根を張らせる |
| 関東・中部 (露地基準) | 10 月中旬〜下旬 | 残暑の年は下旬寄りに |
| 関西以西・暖地 | 10 月下旬〜11 月上旬 | 早植えは苗が傷みやすい |
よい苗の見分け方
苗の質で来春の収穫が大きく変わります。買うときも自分で採った子株を使うときも、クラウンが太く、本葉が 3〜4 枚しっかり開いていて、根が白く鉢の中で回っているものを選びます。葉が黄色い、株元が細い、根が茶色い苗は避けます。
- クラウン (株元) が鉛筆より太く、しっかりしている
- 本葉 3〜4 枚が緑色で、葉の縁に枯れや斑点がない
- 鉢を抜いたとき、白い根が全体に回っている
- ランナーの切り跡が残っている (植える向きの目印になる)
- 自家採苗なら、親株から 2 番目・3 番目の子株を使う (1 番目は病気が出やすい)
畝とプランターの準備
植え付けの 1〜2 週間前に、畝を 20〜30cm 耕して堆肥と元肥を混ぜます。いちごは過湿を嫌うので、露地では高さ 15〜20cm の畝を立て、水はけを確保します。黒マルチをかけると雑草と泥はねを抑えられ、春の実が汚れにくくなります。
プランターは深さ 20cm 以上、幅 60cm のもので 3 株が目安です。市販の野菜用培養土で十分ですが、水はけをよくするために鉢底に石を敷き、元肥は控えめにして根が傷まないようにします。
植え付けの手順 (深さと向きが決め手)
株間 25〜30cm で植え穴をあけ、ポットから苗を抜いて根鉢を崩さずに植えます。クラウンが土に埋まらず、かつ根が露出しない深さがちょうどよく、深植えは芽が腐り、浅植えは冬に乾いて枯れます。
ランナーの切り跡は、花房が出てくる方向の反対側にあります。切り跡を畝の内側 (通路と反対) に向けて植えると、花と実が通路側に垂れて収穫しやすく、実が土に触れにくくなります。
- クラウンは土の表面と同じ高さ。指で株元を触って、芽が見えている状態にする
- ランナーの切り跡を畝の内側へ。実は反対側 (通路側) に出る
- 植えたらたっぷり水をやり、根鉢と土をなじませる
- マルチを使うなら、植え付け後に葉を傷めないよう切れ込みを入れてかける
クラウンを土に埋めると、中心の芽が腐って株ごと枯れます。植えた後に水やりで土が沈んで埋まることもあるので、翌日にもう一度株元を確認してください。
植え付け後の管理 (10 月〜冬)
根が張るまでの 2 週間は、土の表面が乾いたら水をやります。11 月以降は水やりを減らし、露地では雨まかせで構いません。冬に葉が赤くなったり枯れた下葉が出るのは自然なことで、枯れ葉だけ取り除いて株元を清潔に保ちます。追肥は植え付け 1 か月後と、2 月下旬の 2 回が目安です。
冬の間に出るランナーと小さな花は、見つけたら摘み取ります。株の力を根と芽に回すことで、春の花数が増えます。
失敗と戻し方
「植えて 1 週間で葉がしおれた」なら、根鉢が乾いているか、逆に過湿で根が傷んでいます。土を指で確かめて、乾いていれば水をやり、湿りすぎなら水やりを止めて畝の水はけを見直します。株元が黒く腐っていれば深植えなので、掘り上げてクラウンが出るように植え直します。
「11 月に入ってから植えることになった」場合も、関東なら 11 月中旬までは植えられます。株は小さくなりますが、黒マルチと不織布のトンネルで保温すると根の張りを助けられます。それより遅いなら、春に大きな苗を買って植える方が結果は安定します。
今日やること
- 苗のクラウンの太さと根の色を確かめ、植える株数を決める
- 畝を立てて堆肥と元肥を混ぜ、1〜2 週間後の植え付け日を決める
- 植え付けた日を Gadenin アプリに記録し、1 か月後の追肥を通知で受け取る
よくある質問
- 今年の春に実をつけた株をそのまま使えますか?
- 使えますが、2 年目は実が小さくなり病気も出やすくなります。夏の間に親株から伸びたランナーの 2 番目・3 番目の子株を取り、それを 10 月に植える方が収穫は安定します。
- プランターでも 10 月に植えますか?
- 同じです。深さ 20cm 以上、幅 60cm のプランターに 3 株が目安です。露地より乾きやすいので、根が張るまでは土の表面が乾いたら水をやります。
- 植えたあと花が咲きました。どうすればよいですか?
- 秋から冬に咲く花は摘み取ります。実をつけても大きくならず、株の力を消耗するだけです。春に咲いた花から実をつけさせます。
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