地植えと鉢植えで水やりの考え方を変える
地植えのアベリアは根付いてしまえば雨だけでほぼ育ちます。反対に鉢植えは根が回りやすく、夏は毎日水が必要になります。どちらで育てているかで、水やりの判断材料を切り替えます。土が乾いているかを指で触って確かめる習慣が基本です。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| 地植え・植えて1年未満 | 土の表面が乾いたらたっぷり | 夏は朝に株元へ集中して与える |
| 地植え・2年目以降 | 基本は不要、10日以上晴れが続いたら | しおれてから与えても回復する |
| 鉢植え・春秋 | 表面が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿に水をためない |
| 鉢植え・夏 | 毎朝、夕方にしおれていれば追加 | 日中の水やりは根を蒸らす |
冬は葉が減るぶん水の消費も減ります。鉢植えでも表面が乾いて2〜3日たってから与える程度で足ります。
肥料は少なめが花を増やす
アベリアは肥料が多いと枝葉ばかり伸びて花が減り、枝も徒長(ひょろ長く伸びること)して倒れやすくなります。年に2回、春の芽出し前と花の合間の夏に、控えめに与えるだけで十分です。斑入り品種は肥料が多いと斑が薄れることもあります。
肥料が多すぎるかどうかは、葉の大きさで判断できます。前年より葉が明らかに大きく、枝が長く垂れて花が少ないなら肥料過多です。その年は夏の追肥を抜いて様子を見ます。
- 寒肥を2月に入れる
- 株の外周に沿って浅く溝を掘り、緩効性の有機質肥料をひと握りほど入れて土を戻します。株元に直接まくより根の先に届きやすくなります。
- 夏の追肥は花が途切れたころ
- 7月ごろ花が一時的に減ったら、追肥(育ちの途中で足す肥料)として緩効性の化成肥料を株元から離して少量まきます。液体肥料なら規定より薄めで月2回です。
- 9月以降は与えない
- 秋に肥料が効くと枝が柔らかいまま冬を迎え、寒さで枯れ込みます。9月中旬を過ぎたら肥料は止め、来年の寒肥まで待ちます。
花がら摘みと夏の管理
アベリアは5月から10月まで途切れながら咲き続けます。花が終わると赤みを帯びたがくが残り、これはこれで観賞できますが、次の花を早く出したいなら枝先ごと軽く切ると新芽が動きます。真夏の暑さ自体には強く、遮光は不要です。
花がら摘みをしない場合でも、赤く色づいたがくは秋まで枝に残って観賞できます。花を優先するか、がくの色を楽しむかで、枝先を切るかどうかを決めてください。
- 花が減ったら枝先を軽く切る
- 咲き終わった枝先を5〜10センチ切ると、2〜3週間で新しい枝が伸びて再び咲きます。全体を一度に切らず、目立つところから少しずつ切ると花が途切れません。
- 夏の株元を涼しく保つ
- 鉢植えはコンクリートの照り返しを避け、鉢の下にすのこを敷きます。地植えはマルチを敷き直して土の乾きを抑えます。
- 台風の前に軽く整える
- 枝が長く垂れた株は強風で裂けることがあります。台風前に飛び出した枝を軽く払っておくと、枝折れと倒伏を減らせます。
冬の管理と落葉の見方
アベリアは関東平野部なら防寒なしで冬を越します。半常緑なので、寒さが厳しい年や風の強い場所では葉の半分から全部が落ちますが、枝が生きていれば春に芽吹きます。寒冷地では鉢植えにして軒下へ移すか、株元にマルチを厚めに敷きます。
鉢植えの冬は水のやりすぎに注意します。半落葉で蒸散が減っているのに春と同じ間隔で与えると、根が傷んで春の芽出しが遅れます。土の中まで指を入れて乾き具合を確かめます。
- 葉が落ちても切らない
- 冬に丸坊主になっても枯れたと判断しないでください。枝をこすって緑なら生きています。切るのは3月に芽が動くのを確かめてからにします。
- 鉢植えは凍らせない
- 鉢土が凍ると根が傷みます。夜間に氷点下が続く地域では鉢を軒下か壁際に寄せ、鉢を不織布で包むと安心です。
- 雪は払い落とす
- 湿った雪が積もると弓なりの枝が裂けます。積もったら手で払い、裂けた枝は春に切り戻します。
葉の色で見分ける管理の失敗
アベリアの不調は葉に出ます。黄ばみ、落葉、縮れといったサインを見て、水、肥料、日当たりのどれが原因かを切り分けます。丈夫な木なので、原因を取り除けばたいてい次の芽で回復します。
| 見た目 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 下葉から黄色く落ちる | 水のやりすぎか根詰まり | 水を控え、鉢なら春に一回り大きな鉢へ |
| 新葉が小さく色が薄い | 肥料切れか日照不足 | 春の寒肥を足し、日当たりのよい場所へ |
| 斑入りの葉が緑一色になる | 肥料過多か日陰 | 肥料を減らし、緑葉の枝は根元から切る |
| 葉先が茶色く枯れる | 西日の葉焼けか乾燥 | 午後の日を遮り、マルチで保水する |
斑入り品種から出た緑一色の枝は、放っておくと勢いが強くて株全体を緑に戻してしまいます。見つけたらその都度、根元から切ります。
アベリアの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
アベリアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアベリアの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。