症状から原因を見分ける
アマリリスのトラブルは、葉や花茎に出る赤い斑点、球根の首や底の腐り、春先の虫の三つに大別できます。赤い斑点はアマリリス特有の病気で、他の花にはあまり出ません。どこに何が出ているかで切り分けます。
手当ての順序は、傷んだ部分を取り除く、球根を乾いた状態に戻す、それでも広がるなら薬剤、の三段階です。特に赤斑病は薬剤で完全に治すことが難しいので、球根の首を濡らさない管理を続けることが最も効果があります。
| 症状 | 疑うもの | まず行うこと |
|---|---|---|
| 葉や花茎に赤い斑点や筋 | 赤斑病 | 傷んだ葉を切り、球根に水をかけない |
| 球根の首がやわらかく黒い | 首の腐り | 掘り上げて腐りを削り乾かす |
| 葉が食べられ、光る跡 | ナメクジ | 夜に見回って捕まえる |
| 新葉や蕾に小さな虫 | アブラムシ | 指でつぶすか草花用の殺虫剤 |
| 葉がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
赤斑病は球根の傷から入る
赤斑病は葉や花茎に赤い斑点や筋が出て、ひどくなると花茎が曲がって咲かなくなります。球根の傷や、首にたまった水から菌が入ります。治す薬は限られるので、球根の首を濡らさない、傷んだ葉を早く切る、といった予防が中心です。
買った球根に赤い斑点があるものは避けます。植え替えのときに球根の皮に赤い模様が見えたら、その皮をはがして乾かしてから植えると広がりを抑えられます。
赤斑病が出た株の花茎は、曲がっていても蕾が開けば花は楽しめます。花後に花茎を切り、傷んだ葉を減らして夏を乾かし気味に過ごすと、翌年は出ないことも珍しくありません。株を捨てる判断は、球根そのものがやわらかくなったときだけで十分です。
- 赤い部分を切る
- 葉に赤い斑点が出たら、その葉を球根の近くで切ります。花茎に出たときは、蕾が開くまで様子を見て、開花後に切ります。
- 球根を濡らさない
- 水やりは鉢の縁から与え、球根の首を常に乾いた状態に保ちます。雨の続く日は軒下へ移します。
- 植え替え時に皮を確かめる
- 春の植え替えで球根の外皮に赤い模様があれば、そこをはがして日陰で二〜三日乾かしてから植えます。
球根に草花用の殺菌剤を使う場合は、植え付け前に説明書どおりの濃さで球根を浸けてから乾かします。
球根の腐りを防ぐ
首の腐りは深植え、球根への水かけ、植え付け直後の水のやりすぎで起きます。底の腐りは古い根を放置したまま植えたり、鉢の水はけが悪かったりすると起きます。腐った部分は戻らないので、削り取って乾かし、固い部分を残して植え直します。
植え替えのたびに球根の底を確かめる習慣をつけると、腐りを早く見つけられます。底の根の付け根がやわらかい、黒ずんでいる、嫌なにおいがする、のどれかがあれば、その部分を削って乾かしてから植えます。固く白い底なら問題ありません。
- 首を押して確かめる
- 葉が急にしおれたり倒れたりしたら、球根の首を軽く押します。やわらかければ腐っています。
- 腐った部分を削る
- 球根を掘り上げ、やわらかい部分を清潔なナイフで固い部分まで削ります。切り口を日陰で三日ほど乾かします。
- 新しい土に浅く植え直す
- 乾いたら新しい土に、上三分の一を出して植え直します。芽が動くまで水はほとんど与えません。
アブラムシ、ナメクジ、ハダニ
春に伸びる新葉や蕾にアブラムシが集まります。数が少なければ指でつぶすか水で流します。梅雨時はナメクジが花や葉を食べ、光る跡を残します。夏の乾燥した場所ではハダニが葉をかすれさせます。どれも早く見つければ手で対処できます。
虫の被害は葉より花に出ると目立ちます。蕾が開く直前にアブラムシが付くと、花びらがゆがんで開きます。花茎が伸び始めた時期に一度、蕾の付け根を確かめておくと、きれいな花を守れます。
- 蕾の隙間を見る
- アブラムシは蕾と葉の隙間に集まります。週に一度は覗いて、見つけたらその場でつぶします。
- 夜にナメクジを探す
- 食べ跡があれば、日が暮れてから懐中電灯で鉢の裏や株元を探して捕まえます。鉢を台に載せると寄りにくくなります。
- ハダニは葉裏に水
- 葉がかすれて白っぽいなら葉裏に霧吹きで水をかけます。数日続けても減らないなら草花用の殺虫剤を使います。
病気ではない障害の見分け方
葉の傷みがすべて病気とは限りません。西日で葉先が焼ける、葉が長く伸びて自重で倒れる、秋に黄ばむ、といった変化は手当ての必要がありません。病気か障害かは、赤い斑点の有無と、出方が株全体に均一かどうかで見分けます。
| 見た目 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 葉先だけ茶色く乾く | 西日か乾燥 | 午後は日陰になる場所へ |
| 葉が長く伸びて倒れる | 日照不足で徒長(ひょろ長く伸びること) | 日当たりへ移し支柱で支える |
| 10月以降に全体が黄ばむ | 休眠の始まり | 水を減らして枯らす |
| 葉に赤い斑点や筋 | 赤斑病 | 傷んだ葉を切り首を乾かす |
アマリリスの球根や葉には有毒成分があり、食べると中毒を起こします。子どもや犬猫の手の届かない場所に置き、作業後は手を洗います。
アマリリスの長く咲かせるコツは作物ページに
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