増やし方を選ぶ
アマリリスは親球の脇に自然に子球ができます。子球を外して育てるのが最も簡単で、二〜三年で花が咲く大きさになります。種から育てることもできますが、開花まで四〜五年かかり、親と同じ花が咲くとは限りません。家庭では子球で増やすのが現実的です。
子球を外さずに親球と一緒に大きな鉢で育てると、数年で数本の花茎が同時に上がる見応えのある株になります。ただし鉢が大きい分、土が乾きにくくなるので、水やりは慎重にします。増やすか群れ咲きにするかは、育てる場所の広さで決めます。
| 方法 | 開花までの目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 子球を外す | 二〜三年 | 親と同じ花を確実に増やしたい |
| 子球を付けたまま株を大きくする | 子球が自然に咲く | 大鉢で群れ咲きにしたい |
| 種から育てる | 四〜五年 | 交配を楽しみたい、時間がある |
子球を外す時期と手順
子球を外すのは春の植え替えのときです。三月から四月、休眠から覚める前に鉢から抜き、親球にくっついた子球を手で外します。直径三センチ以上の子球なら独立して育てられます。小さすぎる子球は無理に外さず、もう一年親に付けたままにします。
外すときは根を傷めないように、親球と子球の付け根を持って左右にゆっくり揺らします。無理に引くと親球の底が裂けて腐りの原因になります。外れにくいときは清潔なナイフで付け根を切ります。
- 3〜4月に鉢から抜く
- 休眠中の鉢から球根を抜き、古い土を落とします。子球の大きさと、付け根のつながり方を確かめます。
- 三センチ以上を外す
- 直径三センチ以上の子球を親から外します。根が付いていればそのまま、付いていなくても球根が固ければ育ちます。
- 切り口を乾かす
- 外した付け根を日陰で一〜二日乾かしてから植えます。濡れたまま植えると切り口から腐ります。
子球の植え付けと育て方
子球は三号から四号の小さな鉢に、親球と同じく上三分の一を出して植えます。最初の年は葉だけが出て花は咲きません。日当たりで水と肥料を与えて葉を育て、秋に休眠させる流れは親球と同じです。毎年一回り大きな鉢に植え替え、直径六センチを超えたら花が期待できます。
子球の育ちを早めるには、夏の葉の育て方が鍵です。親球と同じく半日以上日の当たる場所で、肥料を切らさずに葉を大きくします。秋には親球と同じように休眠させます。休眠を経るごとに球根が一回り太り、三年目には花が期待できる大きさに達します。
- 小さな鉢に浅く植える
- 子球の直径より三センチ大きい鉢に、上三分の一を出して植えます。大きな鉢は土が乾かず腐りやすくなります。
- 葉を育てて太らせる
- 日当たりで育て、月一の置き肥と二週間に一度の液体肥料で葉を大きくします。葉が三枚以上出れば順調です。
- 毎年植え替える
- 春に一回り大きい鉢へ植え替えます。直径六センチを超えたら翌年に花が咲く可能性があります。
種から育てる場合
花後に種を採るなら、一輪だけ受粉させて残りの花茎は切ります。実が黄ばんで割れたら黒い薄い種を採り、すぐにまきます。種は乾くと発芽が落ちるので、採ってから数日以内にまくのが原則です。発芽から開花まで四〜五年かかり、その間は葉だけを育てます。
- 一輪だけ受粉させる
- 咲いた花のめしべに、別の花のおしべの花粉を筆で付けます。ほかの花は花茎ごと切って養分を集めます。
- 実が割れたら採る
- 実が黄ばんで自然に割れたら、中の黒い薄い種を採ります。乾かさずに数日以内にまきます。
- 浅くまいて明るい日陰へ
- 湿らせた種まき用土に種を重ならないように置き、薄く土をかけます。二十度前後で二〜三週間で発芽します。
うまく増えないときの原因と直し方
子球ができない、外した子球が腐る、何年たっても咲かない、といった失敗は、それぞれ原因が違います。子球ができないのは親球の育ちが足りないことが多く、外した子球が腐るのは切り口を乾かさなかったか深植えです。咲かないのは球根が小さいか、休眠させていないかのどちらかです。
外した子球が三年たっても親球ほど太らないなら、鉢が小さすぎるか、夏の日照が足りていません。半日以上日の当たる場所で、毎年一回り大きい鉢に替える、という基本を見直すと、翌年から育ちが変わります。
| 場面 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 子球ができない | 親球が太っていない、鉢が小さすぎる | 夏に葉をしっかり育て、一回り大きい鉢へ |
| 外した子球が腐った | 切り口を乾かさなかった、深植え | 一〜二日乾かし、上三分の一を出して植える |
| 子球が三年たっても咲かない | 球根が六センチに届かない、休眠が浅い | 肥料を切らさず、秋は必ず休眠させる |
| 種が発芽しない | 種を乾かした、まくのが遅れた | 採ったらすぐまく |
親球から子球を外すと、その年の親球の花が少し減ることがあります。花を優先する年は子球を付けたままにして、翌年に外します。
アマリリスの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
アマリリスの長く咲かせるコツは作物ページに
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