育ちの段階で水の量を変える
アネモネは秋に芽を出し、冬に葉を広げ、春に花を咲かせて初夏に枯れる周期で育ちます。葉が少ない秋は水を控え、葉が茂る冬から春はたっぷり、花が終わって葉が黄ばんだら断つ、という流れです。段階ごとに切り替えないと、腐るか花が小さくなるかのどちらかに傾きます。
目安になるのは葉の張りです。朝に葉がぴんと立っていれば水は足りていて、昼に少ししおれても夕方に戻るなら問題ありません。朝からしおれているときだけ水不足と考えます。冬は蒸発が少ないので、週に一度で足りることも珍しくありません。
| 時期 | 水やりの目安 | 見るところ |
|---|---|---|
| 植え付け〜発芽 | 表土が乾いて二〜三日待ってから | 土の色が白っぽくなる |
| 葉が茂る12〜3月 | 表土が乾いたらたっぷり | 葉がしおれる前に |
| 開花中 | 朝に株元へ、花に水をかけない | 花びらが傷まないように |
| 葉が黄ばむ5〜6月 | 徐々に減らして断つ | 葉の色で判断 |
冬の水やりは午前中に
冬でも葉があるうちは水を吸っています。ただし夕方に与えると夜の冷え込みで鉢の中が凍り、根が傷みます。晴れた日の午前中に、鉢底から流れ出るまで与えて、次に表土が乾くまで待つのが基本です。
鉢の重さを覚えておくと迷いません。たっぷり与えた直後の重さと、表土が乾いたときの重さを一度手で持ち比べておけば、土を触らなくても持ち上げるだけで判断できます。冬は数日おきに持ち上げる習慣をつけると、やりすぎを防げます。
- 表土を触って決める
- 指で表土を触り、乾いてさらさらしていたら与えます。湿っていれば見送ります。毎日決まった量を与える方法は腐りの原因になります。
- 株元にゆっくり
- 葉の上からかけると株の中心に水がたまって腐ります。株元の土に向けて、鉢底から流れるまでゆっくり注ぎます。
- 受け皿の水は捨てる
- 受け皿に残った水は根を傷めます。与えた後は必ず捨て、鉢を浮かせて風が通るようにします。
地植えは雨だけでほぼ足りますが、冬に二週間以上雨がなく葉がしおれ気味なら、暖かい日の午前中に与えます。
肥料は冬から春に切らさない
元肥(植え付け時に土へ混ぜる肥料)として緩効性の粒状肥料を土に混ぜておき、葉が茂り始める十二月から花が終わる四月まで、追肥(育ちの途中で足す肥料)を続けます。開花期間が長い花なので、途中で肥料が切れると花が急に小さくなり、色もあせます。
肥料の種類は、リン酸の割合が高い草花用のものを選びます。窒素が多い野菜用の肥料を使うと葉ばかり茂って花が減り、株の中心が蒸れやすくなります。袋に書かれた三つの数字のうち、真ん中のリン酸が大きいものを目安に選びます。
- 月に一度の置き肥
- 緩効性の粒状肥料を株元から少し離して置きます。一か月に一度が目安で、粒が崩れて消えていたら次を足します。
- 液体肥料は二週間に一度
- 置き肥に加えて、薄めた液体肥料を二週間に一度与えると花数が増えます。規定より薄めにして回数を守ります。
- 花が終わったら止める
- 四月下旬以降、葉が黄ばみ始めたら肥料は止めます。休眠に向かう株に肥料を与えると塊茎が腐りやすくなります。
花がら摘みで次の花を呼ぶ
咲き終わった花を放っておくと種を作ろうとして次の花芽が減ります。花びらが散り始めたら、花茎を株元近くから手で折り取るか、はさみで切ります。葉は光合成で塊茎を太らせるので、花茎だけを取って葉は残します。
葉が黄ばんでも、四月までは切らずに残します。葉が緑のうちは光合成で塊茎を太らせているので、見た目が悪くても翌年の花のために必要です。完全に枯れて茶色くなった葉だけ、株元から取り除きます。
- 花びらの縁が反ったら
- 花びらの縁が反り返って色があせてきたら摘み時です。満開の翌日ごろが目安で、遅れるほど次の花が遅れます。
- 花茎を根元から
- 花茎を株元近くまでたどり、葉を傷つけないように折り取ります。茎の途中で切ると残った部分が枯れて見苦しくなります。
葉が黄色くなるときの原因と直し方
開花期の途中で葉が黄ばむのは、多くが水のやりすぎか肥料切れです。下の葉から順に黄ばんで株元がじめじめしているなら過湿、全体が薄い黄緑になって花が小さいなら肥料不足と切り分けます。五月以降に黄ばむのは休眠の合図なので、手を加えず自然に任せます。
迷ったときは、まず水を止めて三日ほど様子を見るのが安全です。過湿なら止めるだけで持ち直しますし、肥料不足なら三日止めても悪化はしません。水と肥料を同時に増やすのは、腐りを進める最も避けたい対応です。
| 症状 | 疑う原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 下葉から黄ばみ株元が湿る | 水のやりすぎ | 乾くまで水を止め、鉢を風の通る場所へ |
| 全体が薄い黄緑で花が小さい | 肥料不足 | 液体肥料を二週間に一度与える |
| 葉先だけ茶色く縮れる | 強い霜か乾いた風 | 軒下へ移し、株元にわらを敷く |
| 5月以降に全体が黄ばむ | 休眠が始まった | そのまま枯らして塊茎を太らせる |
アネモネの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
アネモネの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアネモネの育て方にまとめています。
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