症状から原因を見分ける
アネモネのトラブルは、株元や塊茎の腐りが最も多く、次いで花や葉に出るカビ、春先の虫の順です。葉と花のどこに何が出ているかで切り分け、早めに手を打ちます。
手当ての順序は、傷んだ部分を取り除く、風通しと日当たりを直す、それでも広がるなら薬剤、の三段階です。いきなり薬剤をかけても、株が蒸れる環境のままでは繰り返します。原因になっている置き方や水やりを先に直します。
| 症状 | 疑うもの | まず行うこと |
|---|---|---|
| 株元が黒く溶けて倒れる | 塊茎の腐り | 掘り上げて腐った部分を確認、周りを乾かす |
| 花や葉に灰色のカビ | 灰色かび病 | 傷んだ花をすぐ取り、風通しを良くする |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 葉を取り、日当たりと風通しを確保 |
| 新芽や蕾に小さな虫 | アブラムシ | 指でつぶすか草花用の殺虫剤 |
| 葉がかすれ黄ばむ | ハダニ | 葉裏に水をかけ、密度を下げる |
塊茎の腐りを防ぐ
腐りの原因は、吸水の急ぎすぎ、気温の高い時期の植え付け、水のやりすぎの三つです。植える前にゆっくり吸水させ、十月中旬以降に植え、乾いてから水を与える、を守るだけで大半は防げます。腐った塊茎は復活しないので、見つけたら取り除きます。
腐りは植え付け直後だけでなく、開花中にも起きます。三月の長雨で鉢の土が乾かない日が続くと、健康だった株が急にしおれます。雨が三日以上続く予報のときは、鉢を軒下へ移しておくのが一番簡単な予防です。
- 株元を見る
- 葉が急にしおれて株元が黒ずんでいたら腐りです。触ってやわらかいなら塊茎まで進んでいるので掘り上げます。
- 周りの土を乾かす
- 腐った株を取り除いたら、周囲の土を乾かし、隣の株に水を与えるのを控えます。鉢なら風の通る場所へ移します。
- 同じ土に植え直さない
- 腐った株のあった土には菌が残ります。新しい塊茎は別の土に植え、鉢なら土を入れ替えます。
灰色かび病は花がらから広がる
低温多湿の二月から三月に、咲き終わった花や傷んだ葉から灰色のカビが広がります。花がら摘みが遅れて花びらが葉に落ちたままだと、そこから葉に移ります。傷んだ部分を早く取り、株の中に風を通すことが一番の予防です。
灰色かび病は、傷んだ花びらが葉に張り付いた場所から始まるのがほとんどです。花がら摘みを毎日でなくても週二回行い、散った花びらを株元から拾うだけで、発生は大きく減ります。薬剤に頼る前に、この習慣が効きます。
- 花がらを毎日見る
- 雨の続く時期は散った花びらが葉に張り付きます。見つけたら取り除き、灰色のカビが出た葉は葉柄ごと切ります。
- 株間を空ける
- 葉が重なり合っているなら、古い葉を数枚取って風を通します。鉢は間隔を空けて置きます。
- 広がるなら薬剤
- 取り除いても広がるときは、草花用の殺菌剤を説明書どおりに使います。晴れた日の午前中に葉の表裏へかけます。
アブラムシとハダニ
三月以降、暖かくなると新芽や蕾にアブラムシが集まります。数が少なければ指でつぶすか水で流します。乾いた場所ではハダニも付き、葉がかすれて白っぽくなります。どちらも早く見つけるほど手当てが簡単です。
アブラムシは花色の濃い品種や、窒素の多い肥料を与えた株に集まりやすい傾向があります。肥料を控えめにするだけでも付きにくくなります。テントウムシが来ていれば食べてくれるので、薬剤を使う前に一週間ほど様子を見るのも一つの方法です。
- 蕾の付け根を見る
- アブラムシは蕾の付け根や葉の裏に集まります。週に一度は裏返して確かめ、見つけたらその場でつぶします。
- 葉裏に水をかける
- ハダニは乾燥を好むので、晴れた日の午前中に葉裏へ霧吹きで水をかけます。数日続けると減ります。
- 増えたら薬剤
- 手で取りきれないときは草花用の殺虫剤を使います。開花中は花にかからないよう株元と葉裏を中心にかけます。
病気ではない障害の見分け方
葉が傷んでいても病気とは限りません。霜による葉先の縮れ、乾いた風による葉の変色、五月以降の自然な黄ばみは手当ての必要がありません。病気か障害かは、出方が株全体に均一か、一部から広がるかで見分けます。
病気か障害か迷ったら、傷んだ葉を一枚取って、数日後に隣の葉が同じようになるかを見ます。広がらなければ障害で、手当ては要りません。広がるなら病気と考えて、傷んだ葉を全部取り、風通しを良くしてから薬剤を検討します。
| 見た目 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 葉先だけ茶色く縮れる | 霜や寒風 | 軒下へ移す、株元にわらを敷く |
| 株全体が均一に黄ばむ | 休眠か肥料切れ | 5月以降なら休眠、それ以前は追肥 |
| 一部の葉から黄ばみが広がる | 病気の可能性 | その葉を切って様子を見る |
| 花色が薄い | 日照不足 | 日当たりへ移す |
アネモネは全草に刺激のある成分を含みます。切ったときの汁に触れて手がかぶれることがあるので、作業後は手を洗います。
アネモネの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアネモネの育て方にまとめています。
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