種からか苗からかを先に決める
アーティチョークは種からでも苗からでも育てられます。種は安く数を作れますが、つぼみが穫れるのは早くて二年目の初夏です。苗を買えば一年早く食べられるぶん、値段は高くなります。
どちらにしても、一株が直径一メートル半、高さ二メートル近くに育つ大型の植物です。植える場所の広さを先に決めてから、種か苗かを選ぶほうが失敗がありません。
| タイプ | 始める時期 | 初めてつぼみが穫れるまで |
|---|---|---|
| 種を春にまく | 3月に室内でまく | 翌年の5〜6月 |
| 種を秋にまく | 9月にまき苗で冬越し | 翌年の初夏に少し穫れることも |
| 苗を買う | 3〜4月または10月 | その年の秋植えなら翌春 |
| 株分けの子株をもらう | 3〜4月 | 翌年の5〜6月 |
種から育てると株ごとに性質がばらつきます。よく穫れる株が出たら、その株から子株を取って増やすのが確実です。
畳一枚ぶんの場所を空けておく
植えたときは小さな苗でも、二年目には葉が大きく広がって隣の作物を覆います。株間は八十センチから一メートル、できれば畑の端や区画の隅に植えると、ほかの野菜の邪魔になりません。
日当たりと風通しの良い場所が向きます。日本の夏の高温多湿を嫌うので、水がたまらず風の通る場所を選ぶことが、夏を越せるかどうかの分かれ目になります。
- 端か隅に場所をとる
- 一株で畳一枚ぶんの面積を使います。畝の中ほどに植えると隣が日陰になるので、区画の端を選びます。
- 高い畝を立てる
- 水はけが何より大事です。高さ二十センチから三十センチの畝を立て、長雨でも根が水に浸からないようにします。
- 堆肥をたっぷり入れる
- 植え穴に完熟堆肥をバケツ一杯ほど入れて土と混ぜます。有機物の多い土のほうが根がよく張ります。
- 元肥は控えめに
- 元肥(植える前に土に混ぜる肥料)は化成肥料を一株あたり五十グラムほどにとどめます。多いと葉ばかり茂ります。
種は室内でまいて苗を作る
種は大きく扱いやすいのですが、発芽には二十度前後が要ります。三月に屋外へ直接まくと発芽が揃わないので、室内やビニールで覆った場所でポットにまき、苗にしてから畑へ出すのが確実です。
発芽までは一週間から二週間かかります。本葉が四枚から五枚になったら、根鉢を崩さないようにして植え付けます。育苗の期間はおよそ一か月半から二か月です。
- ポットに二粒まく
- 直径九センチのポットに種まき用の土を入れ、深さ一センチほどに二粒まきます。土をかけて水を与えます。
- 二十度前後で管理
- 室内の明るい窓辺に置き、土の表面が乾いたら水を与えます。低温だと発芽までひと月近くかかります。
- 一本に間引く
- 本葉が二枚出たら、元気なほうを残して残りは地際で切ります。抜くと残す株の根が動きます。
- 本葉四、五枚で定植
- 四月下旬から五月、遅霜の心配がなくなったら畑へ植えます。根鉢は崩さずそのまま植え穴に入れます。
一年目は株を作る年と考える
春にまいた株は、その年の夏に葉を広げて根を張り、冬を越してから花芽を作ります。一年目につぼみが付かなくても失敗ではありません。むしろ、この年に大きな株に育てておくことが翌年の収量を決めます。
秋になっても葉が小さいままなら、翌春のつぼみは期待できません。夏の間に葉を枯らさず、株の直径を六十センチ以上にすることを目標にします。
| 年数 | その年の目標 | つぼみ |
|---|---|---|
| 1年目 | 株の直径を60センチ以上にする | 付かないのが普通 |
| 2年目 | 冬越し後に花茎を伸ばす | 5〜6月に数個から十個ほど |
| 3〜4年目 | 最も多く穫れる | 十個以上穫れることも |
| 5年目以降 | 株が老化して減る | 子株で更新する |
鉢植えでも育てられるか
鉢でも育ちますが、根が深く広く張るため、直径四十センチ、深さ四十センチ以上の大鉢が必要です。それでも畑に植えた株ほどは大きくならず、つぼみの数も少なくなります。
鉢の利点は、夏に半日陰へ移したり、冬に軒下へ寄せたりできることです。夏越しに苦労する暖地では、動かせることが有利に働く場面もあります。
| 容器 | 育ち方 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 直径40センチ以上の大鉢 | 小ぶりだがつぼみは付く | 移動できるのが利点 |
| 直径30センチの鉢 | 葉は茂るがつぼみは少ない | 観賞用と割り切る |
| 深さ20センチ以下 | 夏に根が焼けて枯れる | 不向き |
苗が育たないときの原因の切り分け
植えたのに大きくならない、葉が黄ばむといったときは、水はけ、日当たり、植えた時期のどれかに理由があります。順に確かめると原因が絞れます。
- 株元の湿りを見る
- いつも湿っているなら根が傷んでいます。畝を高くするか、水はけの良い場所に植え直します。
- 遅霜を疑う
- 植えた直後に葉が黒く傷んでいたら霜です。中心の芽が生きていれば新しい葉が出るので、しばらく待ちます。
- 日照時間を数える
- 半日以上日が当たらない場所では大きくなりません。日当たりの良い場所へ移すことを考えます。
- 一年待って判断する
- 一年目の生育が遅くても、冬を越して春に一気に伸びることがあります。秋の株の大きさで判断します。
種まきの手順
アーティチョークは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
アーティチョークの種まきでよくある質問
アーティチョークの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
アーティチョークの種はどうやってまく?
育苗が目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
アーティチョークの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
アーティチョークの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
アーティチョークは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
アーティチョークの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
アーティチョークの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
アーティチョークの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアーティチョークの育て方にまとめています。
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