寒さに当てないとつぼみが付かない
アーティチョークは、一定期間低い温度に当たることで花芽を作ります。寒いからといって室内の暖かい場所へ入れてしまうと、春になっても葉ばかりでつぼみが付きません。屋外の寒さに当てることが必要です。
とはいえ、氷点下が続く寒冷地では株が凍って枯れます。凍らせず、かといって暖かくしすぎないという加減が、冬越しの要点になります。
| 地域 | 冬の扱い | 注意 |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 株元を厚く覆い雪や霜から守る | 凍結で枯れることがある |
| 関東平野部 | 敷きわらを株元に敷く程度 | そのまま屋外で越せる |
| 暖地 | 特別な防寒は不要 | 寒さ不足でつぼみが減ることも |
| 鉢植え | 軒下に寄せて凍結を防ぐ | 室内の暖房の効く部屋は避ける |
株元を覆って凍結を防ぐ
防寒は株全体を包むのではなく、株元の芽を守ることが目的です。中心の芽さえ生きていれば、葉が枯れても春に新しい葉が出てきます。わらや落ち葉を株元に厚く敷くだけで十分効果があります。
覆う時期は十二月、外す時期は二月下旬から三月上旬です。春まで覆ったままにすると、暖かくなってから蒸れて、中心の芽が腐ることがあります。
- 十二月に敷きわら
- 株元を中心に、わらや落ち葉を厚さ十センチほど敷きます。風で飛ばないよう上から少し土をのせます。
- 中心は少し空ける
- 芽の真上をふさぐと蒸れます。中心から五センチほどは空けて、周りを厚く覆うようにします。
- 外の葉は残す
- 枯れかけた外側の葉も、冬の間は切らずに残します。中心の芽を寒風から守る役に立ちます。
- 二月下旬に外す
- 寒さが緩んだら覆いを外し、枯れ葉を取り除きます。中心に日と風を入れると新しい葉が動き出します。
冬の水やりは控える
冬のアーティチョークは休んでいて、水をほとんど使いません。畑では雨まかせで十分です。鉢植えでも、土がすっかり乾いてから日中に控えめに与える程度にとどめます。
この時期に水を与えすぎると、冷えた土の中で根が傷みます。春になって新しい葉が動き出したのを見てから、水やりを普通に戻します。
| 状態 | 水やり | 理由 |
|---|---|---|
| 畑の株 | 与えない | 雨だけで足りる |
| 鉢で葉が残る | 月に2〜3回 | 乾ききると根が傷む |
| 鉢で地上部が枯れた | 月に1回 | 根だけが生きている |
| 春に新葉が動く | 普通に戻す | 水を使い始める |
子株を取って増やす
アーティチョークは、株元から子株が出てきます。これを根を付けて切り分けると、親株と同じ性質の株が作れます。種から育てるとばらつきますが、子株なら味やつぼみの大きさが受け継がれます。
適期は十月から十一月の涼しくなったころ、または三月から四月です。夏と真冬は避けます。切り分けた子株は、日陰で二週間ほど養生してから日なたに出します。
- 子株の根元を掘る
- 親株の周りから出た子株の根元を、周囲の土ごと掘り上げます。根が付いていることを確かめます。
- 根を付けて切り離す
- よく切れるナイフで、根が数本付くように切り離します。根のない子株は根付きにくくなります。
- 葉を半分に切る
- 植える前に葉を半分の長さに切り詰めます。水の蒸発が減り、根が付くまで持ちこたえられます。
- 日陰で二週間養生
- 植えたあとは半日陰に置き、土を乾かさないようにします。新しい葉が出たら日なたに移します。
親株から子株を全部取ると親が弱ります。多くても株の周りの子株の半分までにとどめます。
五年を目安に株を更新する
アーティチョークの株は、三年目から四年目に最もよく穫れ、五年を過ぎると中心が老化してつぼみが小さくなります。同じ株を使い続けるより、子株で世代交代させるほうが収量が保てます。
更新のこつは、古い株を抜く前に新しい株を作っておくことです。三年目か四年目の秋に子株を別の場所へ植えておけば、切れ目なく収穫を続けられます。
| 年数 | 株の状態 | そのときの仕事 |
|---|---|---|
| 1〜2年目 | 株を作る時期 | 追肥して大きくする |
| 3〜4年目 | 最も多く穫れる | 秋に子株を別の場所へ |
| 5年目 | つぼみが小さくなる | 新しい株に切り替える |
| 6年目以降 | 中心が老化する | 古い株は片づける |
冬越しに失敗したときの手当て
春になって葉が出てこない、出ても小さいというときは、凍結、蒸れ、寒さ不足のどれかです。株元を確かめれば、どれに当たるか見当がつきます。
- 中心の芽を確かめる
- 株元の枯れ葉をどけて中心を見ます。小さくても緑の芽があれば生きているので、そのまま待ちます。
- 茶色く柔らかければ腐り
- 中心が茶色くぐずぐずなら蒸れて腐っています。覆いを外して乾かし、周りの子株が生きていないか探します。
- つぼみが付かないなら寒さ不足
- 葉は元気なのにつぼみが付かないなら、冬が暖かすぎた可能性があります。翌冬は屋外の寒い場所に置きます。
- 五月まで待って判断
- 春の動き出しは遅いことがあります。五月になっても芽が動かないなら、子株を植えて作り直します。
アーティチョークの冬越しに使うもの
越冬する野菜は、寒さそのものより、霜柱で根が持ち上がることで傷みます。土を凍らせないのが目的です。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
ビニールと違って蒸れず、光も通します。かけっぱなしにできるので、冬のあいだ手がかかりません。
- トンネル支柱探す言葉「トンネル支柱 210cm 8mm」
- 規格の目安
- 直径 8mm × 長さ 210cm。畝幅 60cm ならこれで足ります。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 50cm 間隔に 7 本。
不織布を株に直接かけると、霜が降りた朝に葉が張り付いて傷みます。浮かせるだけで違います。
- 敷きわら・もみ殻探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。もみ殻でも代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
株元に敷くと、霜柱で根が持ち上がるのを防げます。春には鋤き込んで土に返せます。
- 暖地で耐寒性のある葉物なら、何もかけずに越せるものが多いです。
- ビニールトンネルは、日中に開け閉めできる人向けです。閉めっぱなしだと晴れた日に蒸れます。
アーティチョークの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアーティチョークの育て方にまとめています。
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