水やりは地植えと鉢植えで分ける
地植えのアオキは根付いた二年目以降、雨だけでほぼ育ちます。日陰にあるぶん土が乾きにくく、水をやりすぎるとかえって根を傷めます。鉢植えは土の量が限られるので、表面が乾いたらたっぷり与える基本を季節ごとに調整します。
| 状態 | 水やりの頻度 | 目安 |
|---|---|---|
| 地植え一年目 | 夏は二〜三日に一度 | 株元の土が乾いていたら |
| 地植え二年目以降 | 晴天が十日続いたら | 葉が朝もしおれていたら |
| 鉢植えの春秋 | 土の表面が乾いたら | 鉢底から流れるまで |
| 鉢植えの夏 | 朝に一度、乾きが速い日は夕も | 葉先が丸まる前に |
| 鉢植えの冬 | 一週間に一度ほど | 暖かい日の午前中に |
土の乾きは表面ではなく、指を第二関節まで挿して確かめます。日陰の鉢は表面が乾いて見えても中が湿っていることがよくあります。
肥料は年に一回か二回で足りる
アオキは肥料をあまり必要としない木です。与えすぎると葉ばかり大きくなって枝が間延びし、斑入り品種は斑が薄くなります。地植えなら二月から三月に寒肥として緩効性の有機質肥料を株元から離して置き、秋にもう一度軽く与えれば十分です。
鉢植えは水やりで養分が流れるので、春と秋に緩効性の置き肥を鉢のふちに置きます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は真夏と真冬には行いません。根が休んでいる時期に肥料が効くと根を傷めます。
- 二月から三月に寒肥
- 株の枝先の真下あたりに数カ所穴を掘り、油かすや堆肥を混ぜて埋め戻します。株元に直接置くと根を傷めます。
- 九月から十月に軽く
- 夏に消耗した株へ、春の半分ほどの量を与えます。実を付けた雌株は実を育てる体力を戻すために省かないようにします。
- 鉢は置き肥を二回
- 三月と九月に緩効性の固形肥料を鉢のふちに置き、次の回に古いものを取り除いて新しいものに替えます。
- 斑入りは控えめに
- 斑入り品種は肥料が多いと緑の部分が増えます。規定量の半分ほどにとどめ、葉の色を見て足りているか判断します。
夏は葉焼けを防ぐことが最優先
アオキが夏に弱る原因のほとんどは直射日光です。葉に強い光が当たると葉が黄ばんで縁から茶色く焼け、焼けた葉は元に戻りません。鉢植えは日陰へ移し、地植えで動かせないなら寒冷紗で午後の光を弱めます。
- 鉢は日陰へ動かす
- 六月の梅雨明け前に、建物の北側や木陰へ移します。朝の弱い光は残して構いませんが、午後二時以降の光は避けます。
- 地植えは日よけを掛ける
- 西日が当たる株は、遮光率五割ほどの寒冷紗を西側に張ります。株全体を覆わず、光の当たる側だけさえぎれば十分です。
- 葉水で蒸れを防ぐ
- 夕方に葉の表裏へ水をかけると、葉の温度が下がりハダニも減ります。日中の暑い時間にかけると葉が煮えるので避けます。
- 株元を覆う
- 腐葉土やバークで株元を覆い、土の乾燥と照り返しを抑えます。マルチは五センチほどの厚さにして幹には触れさせません。
冬は寒風で葉が黒くならないように
アオキは関東平野部なら戸外で越冬しますが、乾いた北風に当たり続けると葉が黒ずんで落ちます。特に鉢植えや植えたばかりの株は根が浅く、風で葉から水が抜けても補えません。風を避けるだけで冬の傷みはほぼ防げます。
| 状態 | 冬の置き場や対策 | 水やり |
|---|---|---|
| 地植えで根付いた株 | そのままで良い | 不要 |
| 植えて一年目の地植え | 北風側に風よけを立てる | 乾いた日が続いたら午前に |
| 鉢植え | 軒下や建物の南側の日陰へ | 週に一度ほど |
| 寒冷地の鉢植え | 凍らない玄関や無加温の室内へ | 土が乾いてから数日後に |
暖房の効いた部屋へ入れるのは逆効果です。乾燥で葉が落ち、春に戸外へ戻したときの温度差で弱ります。
日々の観察で早く気付くこと
アオキは手がかからない木ですが、葉の裏と枝の付け根にカイガラムシが付きやすく、気付かないうちにすす病で葉が黒くなります。水やりのついでに葉の裏を見る習慣が、薬に頼らずに済む最大のこつです。
- 葉の裏を見る
- 月に数回、葉の裏と枝の付け根に白や茶色の粒が付いていないか確かめます。見つけたら歯ブラシでこすり落とします。
- 葉の色で肥料と光を判断
- 葉が黄ばんで薄いなら光が強すぎるか肥料切れ、濃い緑で大きすぎるなら日陰が深すぎるか肥料過多です。両方を同時に変えず一つずつ直します。
- 古い葉は自然に落ちる
- 春に新芽が出ると古い葉が黄色くなって落ちます。これは病気ではなく葉の入れ替わりなので、慌てて肥料や薬を使いません。
元気がないときの原因の切り分け
同じ「葉が黄色い」でも、日差しと水と肥料では手当てが逆になります。葉が傷んでいる位置、季節、鉢の重さの三つを先に見てから決めると回り道をしません。まず一つだけ変えて二週間ほど様子を見て、それから次を試します。
| 症状 | 疑うこと | 確かめ方と手当て |
|---|---|---|
| 葉全体が黄ばみ縁が焼ける | 直射日光 | 午後に日が当たっていないか見て日陰へ |
| 葉先が丸まって垂れる | 水切れ | 鉢を持ち上げて軽ければたっぷり与える |
| 下葉から黄色く落ちて土が湿ったまま | 水のやりすぎか根腐れ | 水を控え鉢底の穴の詰まりを見る |
| 葉が黒くすすけている | カイガラムシのすす病 | 葉裏の虫を落として枝を透かす |
| 冬に葉が黒ずんで落ちる | 寒風 | 風よけを立て春の新芽を待つ |
枝を切って断面が緑なら生きています。葉を全部落としても幹が生きていれば春に芽が出るので、抜く判断は四月の芽の出方を見てからにします。
アオキの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
アオキの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアオキの育て方にまとめています。
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