増やし方は挿し木が基本
アオキは実生でも増やせますが、実生は雌雄も斑の入り方も親と変わり、実が付くまで何年もかかります。挿し木なら親と同じ性質の株が半年ほどでできるので、斑入り品種や雌株を確実に増やしたいなら挿し木一択です。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 斑入りを同じ斑で増やす | 挿し木 | 6〜7月または9月 |
| 雌株を確実に増やす | 挿し木 | 6〜7月または9月 |
| 雄株を確実に増やす | 挿し木 | 6〜7月または9月 |
| 新しい性質の株を楽しむ | 実生 | 3月に前年の実をまく |
挿し木で増やした株も、親が雌株なら雌株、雄株なら雄株です。実を見たいなら雌株と雄株の両方から挿し穂を取ります。
挿し穂の取り方
六月から七月は春に伸びた枝がやや固まった頃で、九月は夏の枝が充実した頃です。どちらも枝を握って曲げると少し戻る程度の固さが目安です。柔らかすぎる新芽は腐り、古すぎる枝は根が出にくくなります。
挿し穂は取ったらすぐに挿すのが基本です。取ってから時間がたつと切り口が乾いて根が出にくくなるので、すぐに挿せないときは湿らせた新聞紙に包んで日陰に置き、その日のうちに挿します。
- 今年伸びた枝を選ぶ
- 病気や虫のない元気な株から、今年伸びて少し固まった枝を選びます。斑入りなら斑がよく出ている枝を取ります。
- 十〜十五センチに切る
- 先端から十センチから十五センチの長さで切り、節の下で切り口を作ります。切り口は鋭い刃で斜めに切り直します。
- 葉を減らす
- 下の葉を取り、上の葉を二〜四枚残します。アオキの葉は大きいので、残す葉も半分に切って蒸散を減らします。
- 一時間ほど水に浸ける
- 切り口を一時間ほど水に浸けて吸わせます。発根促進剤があれば切り口に付けると、根が出る率が上がります。
挿す土と挿し方
挿し木用の土は肥料の入っていない清潔なものを使います。赤玉土の小粒か鹿沼土、市販の挿し木用土で十分です。肥料入りの土や古い土は雑菌が多く、切り口から腐ります。深さは挿し穂の三分の一ほどが目安です。
- 土を先に湿らせる
- 鉢やトレーに土を入れ、たっぷり水をかけて全体を湿らせます。乾いた土に挿すと切り口が傷みます。
- 棒で穴を開けて挿す
- 割りばしで穴を開け、切り口を傷めないように挿し穂を入れます。周りの土を指で軽く押さえて固定します。
- 間隔を空ける
- 葉が触れ合わない間隔で挿します。密に挿すと蒸れて葉が腐り、一本の病気が全部に移ります。
- 明るい日陰に置く
- 直射日光の当たらない明るい日陰に置き、風の当たらない場所で管理します。葉が焼けると根が出る前に枯れます。
根が出るまでの管理
根が出るまでおよそ一カ月から二カ月かかります。この間は土を乾かさず、かといって水浸しにもしないことが大切です。葉に張りがあるうちは順調で、しおれ始めたら水が足りないか、切り口が腐っている合図です。
| 時期 | 管理 | 見るところ |
|---|---|---|
| 挿してから二週間 | 土の表面が乾く前に水を与える | 葉に張りがあるか |
| 三週目から一カ月 | 水は同じ、葉水も朝に | 葉が黄ばまないか |
| 一カ月から二カ月 | 軽く引いて抵抗があれば発根 | 新芽が動いているか |
| 二カ月以降 | ポットへ移し薄い液肥を始める | 根が白く伸びているか |
確かめたくて何度も引き抜くと出かけた根が切れます。新芽が動いたら根が出た合図と判断し、引くのは一度だけにします。
鉢上げと定植まで
根が出たら一本ずつポットに移します。挿し木の土は肥料がないので、ポットには普通の培養土を使い、根を傷めないように土ごと移します。翌年の春か秋まで育て、高さ三十センチほどになったら庭や大きな鉢に定植します。
- 三号ポットへ移す
- 根を崩さないよう土ごとすくって三号ポットに植えます。水をたっぷり与え、一週間は日陰で落ち着かせます。
- 冬は寒風を避ける
- 挿し木した年の冬は根が浅く寒さに弱いので、軒下や玄関で越冬させます。乾いたら午前中に水を与えます。
- 翌春に定植
- 三月から四月に、新芽が動く前に庭や鉢へ植え付けます。植え付けの手順は苗と同じで、深植えを避けます。
鉢上げ直後に肥料を効かせると、まだ細い根が傷みます。新しい葉が二枚ほど開いてから、薄めた液体肥料を月に一〜二回与えるところから始めます。
根が出ないときの原因の切り分け
アオキは挿し木が付きやすい木なので、失敗するときは時期か土か置き場のどれかに理由があります。挿し穂の様子を見れば原因は絞れるので、次の回に一つずつ直せば成功率が上がります。
| 症状 | 考えられる原因 | 次に直すこと |
|---|---|---|
| 切り口が黒く腐る | 土に雑菌が多いか水のやりすぎ | 清潔な土に替え水を減らす |
| 葉が茶色く焼けて枯れる | 日差しが強い | 明るい日陰へ移す |
| 葉が黄ばんで落ちる | 挿し穂が柔らかすぎた | 少し固まった枝を選ぶ |
| しおれて戻らない | 水切れか葉が多すぎた | 葉を減らし土を乾かさない |
アオキは一度に何本も挿しても手間は変わりません。五本挿して二本付けば十分と考え、失敗した穂を惜しまないほうが結局早く増えます。
アオキの挿し木・接ぎ木に使うもの
木を増やす方法は挿し木と接ぎ木で、要るものが違います。まず自分の木がどちらで増えるかを確かめます。
- 挿し木用土(鹿沼土・赤玉土小粒)探す言葉「挿し木 用土 鹿沼土」
- 規格の目安
- 鹿沼土か赤玉土の小粒、単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木 ルートン」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプ。
木は草花より根が出にくく、種類によっては差がはっきり出ます。
- 接ぎ木用ナイフ探す言葉「接ぎ木ナイフ 園芸」
- 規格の目安
- 片刃で、刃の平らなもの。よく研げるもの。
接ぎ木は切り口の面が合うかどうかがすべてです。普通のカッターでは平らな面を作れません。
- 接ぎ木テープ探す言葉「接ぎ木テープ 園芸」
- 規格の目安
- 伸びて自然に劣化するタイプ。幅 20〜30mm。
接いだところを密着させ、乾燥を防ぎます。外し忘れると幹に食い込むので、劣化するものが安全です。
- 挿し木で増える種類なら、接ぎ木の道具は要りません。
- 苗木を買うほうが早く実を付ける木も多く、増やすのは趣味の範囲と割り切る選択もあります。
アオキの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はアオキの育て方にまとめています。
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