咲かない原因を先に切り分ける
植えて二年目以降なのにつぼみが付かないときは、日照不足、肥料の偏り、深植えの三つがほとんどです。葉の様子と株元を見て、どれに当たるかを先に確かめます。一年目の苗は根を作る年なので、花が少なくても異常ではありません。
| 株の姿 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茎が細く長く葉が薄い | 日照不足 | 秋に日なたへ移植する |
| 葉は濃く茂るがつぼみがない | 窒素肥料の与えすぎ | 肥料を止めリン酸主体に変える |
| 芽の出が遅く茎が少ない | 深植えか根の傷み | 秋に掘り上げて浅く植え直す |
| 株が小さい | 植えて一年目 | そのまま育て翌年を待つ |
つぼみから開花までの見方
キキョウのつぼみは風船のようにふくらみ、五つの角が割れて星形に開きます。英名の風船の花はこの姿から付きました。ふくらんでから開くまで二〜三日、一輪の花は三〜四日もちます。つぼみが多く付いた株ほど開花が長く続くので、六月上旬に何個つぼみがあるか数えておくと後の切り戻しの判断に使えます。
開き始めの花は雨に当たると花弁が透けて傷むので、鉢植えなら軒下へ入れると花が長もちします。庭植えでは咲き終わった花をこまめに取るだけで十分です。
つぼみがふくらんだまま開かず、そのまま茶色くなるときは、水切れか強い雨の当たりすぎです。鉢植えなら朝の水やりを確かめ、雨の日は軒下へ入れると次のつぼみは正常に開きます。
- つぼみを数える
- 六月上旬に茎ごとのつぼみの数を見ます。一茎に五個以上あれば健全、二個以下なら株が弱っている合図です。
- 開花の順番を知る
- 茎の先端から順に下へ咲きます。先端の花が終わっても下のつぼみが残るので、先端だけ摘み取ります。
- 花もちを延ばす
- 咲いた花に直接水をかけず、株元に水を与えます。雨が続くなら鉢は軒下へ移し、庭植えは傷んだ花だけを早めに取ります。
切り戻しで二番花を咲かせる
七月中旬ごろ、一番花がほぼ咲き終わったら茎を半分の高さまで切り戻します。切った下のわき芽が伸びて、九月に二番花が咲きます。切るのが八月以降にずれると、伸びた枝につぼみが付く前に寒くなり、花が咲かないまま終わります。
切り戻した直後は花のない期間が三〜四週間できます。寂しく感じても切る量を減らすと二番花の茎が細くなるので、思い切って半分まで切るのがコツです。徒長(光不足で茎がひょろ長く伸びること)していた株は、切り戻しをきっかけに姿を整えられます。
- 切る時期を決める
- 一番花の八割が終わったころが目安で、関東平野部なら七月中旬から下旬です。まだ咲いている花があっても待ちません。
- 切る高さ
- 株元から数えて三〜四節を残し、その上で切ります。残した節の葉の付け根から新しい枝が出ます。
- 切ったあとの肥料
- 切り戻し直後に緩効性の固形肥料を少量置くと、枝の伸びが早くなります。真夏なので液体肥料は避けます。
- 水切れに注意
- 葉を減らした直後は蒸散が減りますが、新芽が出始めると急に水を欲しがります。八月は朝の水やりを欠かさないようにします。
矮性品種は切り戻しをしなくても株元から次の茎が出て咲き続けます。草丈で判断します。
品種ごとの咲き方の違い
紫の一重が基本ですが、白花、桃色、二重咲き、つぼみのまま開かない袋咲きもあります。草丈も一メートル近いものから二十センチの矮性まで幅があり、切り戻しの要否や支柱の有無が変わります。花色が混ざった株を作るなら、開花期がそろう同じ草丈の品種を組み合わせます。
| タイプ | 草丈 | 咲き方の特徴 |
|---|---|---|
| 紫一重の在来種 | 60〜100センチ | 六〜九月に長く咲き丈夫 |
| 白花・桃花 | 50〜80センチ | 紫よりやや花期が短い |
| 二重咲き | 40〜70センチ | 花弁が重なり雨に傷みやすい |
| 矮性種 | 20〜30センチ | 鉢向きで切り戻し不要 |
花が終わったあとの株の休ませ方
二番花が終わる十月には、葉が黄色くなって地上部が枯れ始めます。これは病気ではなく休眠に入る合図です。枯れた茎は地際で切り、株元に腐葉土を薄くかけて冬を越させます。翌年の芽はすでに地中で準備されているので、掘り返さないようにします。
翌年の花数は、この秋にどれだけ根へ養分を戻せたかで決まります。花後のお礼肥と、枯れ上がるまで葉を残すことの二つを守れば、株は年ごとに大きくなり、三年目には一株で数十輪が咲くようになります。
- 枯れ上がりを待つ
- 葉が黄色いうちは根に養分を戻している途中です。完全に茶色く枯れてから切ると、翌年の芽が太くなります。
- 地際で切る
- 茎を地面から二〜三センチ残して切ります。残した茎が春に芽の位置を教えてくれます。
- 冬の目印を立てる
- 地上部がなくなると場所がわからなくなります。小さな札を立てて、冬の作業で掘り返さないようにします。
キキョウの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
キキョウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はキキョウの育て方にまとめています。
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