二つの穫り方から選ぶ
黒豆は十月上旬に莢がふくらんだところで枝豆として穫る道と、葉が落ちて莢が乾くまで待って完熟の乾燥豆にする道があります。同じ株で両方を少しずつ穫ることもできます。
丹波黒などの大粒の品種は枝豆にしても味が濃く、この時期だけの楽しみになります。ただし枝豆で穫った分は当然、正月用の乾燥豆にはなりません。
| 目的 | 穫る時期 | 見きわめ方 |
|---|---|---|
| 枝豆として食べる | 10月上旬〜中旬 | 莢が丸くふくらみ実が触ってわかる |
| 完熟の乾燥豆にする | 11月下旬〜12月 | 葉が落ち莢が茶色く乾く |
| 両方を楽しむ | 10月に一部だけ若採り | 残す株を先に決めておく |
枝豆として穫るとき
莢が丸くふくらみ、外から触って豆の形がはっきりわかるようになったころが食べごろです。ふくらみが足りないうちに穫ると味が乗らず、遅れると豆が固くなって皮が気になります。
枝ごと刈ってから莢を外すと作業が早く進みます。穫った莢は時間がたつほど味が落ちるので、その日のうちにゆでてください。すぐ食べきれない分は、ゆでてから冷凍しておくと味の落ち方がゆるやかになります。
- 莢を触って確かめる
- 莢の上から指で押し、豆の輪郭がはっきりわかれば適期です。平たく感じるうちはもう数日待ちます。
- 株ごと刈る
- 枝豆にする株は地際で刈り取ります。株を残しても再び莢がつくことはないので、思い切って刈ります。
- その日にゆでる
- 穫った莢は塩をもみ込んでからゆでます。時間がたつと甘みが抜けるので、当日中に済ませてください。
- 残す株を決める
- 完熟まで待つ株には目印をつけておきます。うっかり全部穫ってしまうと乾燥豆が作れません。
枝豆用に穫るのは全体の一部にとどめると、完熟の黒豆と両方を楽しめます。株数を決めるときに配分を考えておくと安心です。
完熟を待って刈り取る
完熟の黒豆にするには、葉がすべて落ちて莢が茶色く乾くまで待ちます。株を軽く振って、莢の中で豆がからからと動く音がしたら刈りどきです。急ぐと豆にしわが残ります。
刈るのは晴れた日の午前中です。露が残っているうちに刈ると、束ねたときに中が乾かず、干している間にかびが出ることがあります。
- 音で判断する
- 株を振って莢の中の豆が鳴るかを確かめます。音がしなければまだ水分が残っているので、数日待ちます。
- 晴れた日に刈る
- 露が乾いた午前中に地際で刈ります。濡れたまま束ねると内側が乾かず、かびの元になります。
- 束ねて吊るす
- 数株ずつ束ね、軒下や小屋に逆さに吊るします。雨に当たらず風の通る場所を選んでください。
干して莢から出す
吊るしてから一週間から二週間、莢を指で押すと簡単に割れるようになるまで干します。乾きが足りないと保存中にかびが出るので、この工程は急がないでください。
十分に乾いたら、シートの上で棒などを使って叩き、莢から豆を落とします。豆と莢の殻を分けたら、風を使って軽いごみを飛ばします。
- シートを広げる
- 叩くと豆が四方に飛びます。大きめのシートを広げ、その上に束を置いてから叩くと拾い集める手間が省けます。
- 棒で軽く叩く
- 束を置いて棒で軽く叩くと莢が割れて豆が出ます。強く叩くと豆に傷が入るので、力は控えめにします。
- 風でごみを飛ばす
- 豆と殻をふるいにあけ、風のある日に少しずつ落とすと軽い殻だけが飛びます。屋外で行ってください。
| 状態 | 見えること | 判断 |
|---|---|---|
| 莢が緑がかっている | まだ水分がある | さらに干す |
| 莢が茶色く指で割れる | 乾いている | 叩いて豆を出す |
| 豆を噛んで固い音がする | 十分に乾いた | 選別して保存に移る |
| 豆が歯で欠ける | 乾きが足りない | 広げてもう数日干す |
選別と保存
取り出した豆には、割れたもの、しわのあるもの、虫が入ったものが混ざります。手で広げて選り分けておくと、煮たときの仕上がりがそろい、保存中の傷みも減ります。
保存は密閉できる容器に入れ、冷暗所か冷蔵庫に置きます。虫が出るのを防ぐため、乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。翌年の種にする分も同じように保管します。
- 広げて選る
- 新聞紙などに広げ、割れた豆やしわの多い豆、穴のあいた豆を取り除きます。見た目で判断できます。
- 密閉して冷やす
- 選った豆は密閉容器に入れ、冷蔵庫の野菜室か冷暗所に置きます。常温の棚では虫が出ることがあります。
- 種を取り分ける
- 翌年の種にする分は、大きく形のよい豆を選んで別に保管します。二年目までは十分に芽が出ます。
できが悪いときの原因と直し方
しわが多い、大きさがそろわない、色が冴えないといった不満は、収穫の時期と乾かし方でほとんど説明がつきます。次の年に直せる点を確かめておいてください。
| 症状 | 原因 | 次に直すこと |
|---|---|---|
| しわの多い豆が多い | 完熟前に刈った | 株を振って音がしてから刈る |
| 粒がそろわない | 花の時期に水が足りなかった | 9月は乾いたら朝に水をやる |
| 黒い光沢が出ない | 干している間に雨に当てた | 屋根の下で干し、雨を避ける |
| 保存中に虫が出た | 乾きが甘く密閉していない | 十分に干し、密閉して冷やして置く |
黒豆の収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
黒豆の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は黒豆の育て方にまとめています。
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