品種でまき時がはっきり違う
黒豆は大豆の仲間で、種皮が黒い品種の総称です。丹波黒のような大粒の晩生種と、早生から中生の品種ではまく時期が半月から一か月違います。品種を確かめずにまくと、実が入らないまま霜を迎えます。
黒豆は日の長さが短くなると花を咲かせる性質が強く、早くまいても収穫が早まるわけではありません。むしろ株ばかり大きくなって倒れやすくなるので、適期を守ることが何より大切です。

| 品種のタイプ | まき時 | 収穫の時期 |
|---|---|---|
| 丹波黒などの晩生大粒 | 6月中旬〜下旬 | 枝豆は10月上旬、完熟は12月 |
| 中生(中生光黒など) | 6月上旬〜中旬 | 枝豆は9月下旬、完熟は11月下旬 |
| 早生の黒豆 | 5月下旬〜6月上旬 | 枝豆は9月中旬、完熟は11月 |
肥料は控えめにする
黒豆は根に住む菌の力で空気中の窒素を取り込めるので、肥料は他の野菜よりずっと少なくて足ります。窒素を多く入れると葉と茎ばかり茂り、花が落ちて実が入らない状態になります。
元肥(植える前に入れておく肥料)は、一平方メートルあたり苦土石灰を百グラム、リン酸とカリを中心にした肥料を五十グラムほど。堆肥は前の作物のときに入れた分で足ります。
- 二週間前に石灰
- まく二週間前に苦土石灰を混ぜて耕します。豆類は酸性の土が苦手なので、この一手間で根の張りが変わります。
- 窒素を控える
- 肥料は窒素の少ないものを選びます。葉が濃い緑になって茂りすぎている畑では、元肥を入れずにまいてもかまいません。
- 畝を高く立てる
- 幅七十センチ、高さ十五センチほどの畝を立てます。梅雨に根が水につかると育ちが止まるので、水はけを優先します。
- 種を選り分ける
- 割れた豆や虫穴のある豆は芽が出ません。まく前に広げて見て、形のよい粒だけを使うと発芽がそろいます。
前の年に豆類を作った場所では続けて作らないでください。連作すると土の中の病気が増え、株が途中で枯れることがあります。
株間は広く取る
丹波黒のような大粒の品種は、株が横に一メートル近く広がります。株間を七十センチから八十センチ取らないと葉が重なり、風が通らずに実の入りが悪くなります。
小さい苗のうちは広すぎるように見えますが、九月には隣とぶつかるほどになります。狭くまいた畑ほど収穫が落ちるので、株数を減らしてでも間隔を優先してください。
| 品種のタイプ | 株間 | 条間 |
|---|---|---|
| 丹波黒などの大粒晩生 | 70〜80センチ | 70センチ |
| 中生の黒豆 | 50〜60センチ | 60センチ |
| プランター(深さ30センチ) | 1株のみ | 枝豆として若採り |
鳥に食べられないようにまく
黒豆の種まきで最も多い失敗は、発芽したばかりの双葉をハトに食べられることです。豆をつけたまま地上に出てくるので狙われやすく、一晩で列ごと消えることも珍しくありません。
畑に直接まくなら、まいた直後から不織布か網をかけます。確実なのはポットで苗を作る方法で、本葉が一枚から二枚になってから植えれば鳥にやられません。
- 一か所に三粒まく
- 深さ三センチのくぼみに三粒まき、二センチほど土をかぶせます。三粒あれば一粒が食われても残ります。
- まいた日に覆う
- 水をやったらすぐ不織布か網をかけ、裾を土で留めます。芽が出てからでは間に合わないことが多いです。
- ポットで苗を作る
- 直径九センチのポットに二粒まき、本葉が一枚から二枚になるまで軒下で育ててから植えると確実です。
- 水をやりすぎない
- まいたあとにたっぷり水をやると豆が腐ります。土が湿っているならまいた日は水をやらずに置いてかまいません。
間引きは本葉が出てから
三粒まいた場所は、本葉が一枚から二枚出そろったところで二本に減らします。大粒の品種は最終的に一本にし、中生以下なら二本立てにすると株が支え合って倒れにくくなります。
残すのは茎が太く、双葉が傷んでいない株です。抜くときに残す株の根が動くので、地際をはさみで切るほうが確実です。間引いた芽はそのままにせず、畝の外へ出しておくと虫の隠れ場所になりません。
| 時期 | 株の状態 | 残す本数 |
|---|---|---|
| まいて7〜10日 | 双葉が開く | 3本のまま |
| 本葉1〜2枚 | 立ち上がる | 2本に減らす |
| 本葉3〜4枚 | 葉が広がり始める | 大粒品種は1本にする |
種まきでつまずいたときの切り分け
芽が出ない、消える、伸びないという症状は、水と鳥とまき時のどれかが原因です。どれも次のまき時に直せることなので、記録を残しておいてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| まいた豆が腐る | まいた直後に水をやりすぎた | 湿った土にまき、水はやらない |
| 双葉ごと消える | ハトなどの鳥害 | まいた日に不織布か網をかける |
| 芽がそろわない | まく深さがばらついた | 深さ3センチをそろえてまく |
| 葉ばかり茂って花が少ない | 窒素肥料が多すぎる | 元肥を減らし、追肥もやめる |
種まきの手順
黒豆は、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
黒豆の種まきでよくある質問
黒豆の種はいつまく?
黒豆は大豆の仲間で、種皮が黒い品種の総称です。丹波黒のような大粒の晩生種と、…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
黒豆の種はどうやってまく?
本文の手順を確認が目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
黒豆の種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
黒豆の種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
黒豆は何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
黒豆の間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
黒豆の種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
黒豆の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は黒豆の育て方にまとめています。
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