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カシスの夏越しと水やり

カシスの夏越しと水やり|暑さから葉を守り実を落とさない管理

カシスの栽培イメージ

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関東でカシスを育てる最大の壁は夏の暑さです。遮光と水やり、敷きわらで根を守る方法と、肥料の与え方をまとめます。

暑さ対策は梅雨明け前に整える

カシスは気温が三十度を超える日が続くと葉が縁から茶色くなり、ひどいと真夏に落葉します。落葉しても株は枯れませんが、翌年の花芽が減り実が小さくなります。対策は梅雨明け前に整えるのが目安で、遮光敷きわら水やりの三つをそろえます。地植えと鉢植えで手段が違うので、自分の環境に合わせて選びます。

場面対策目安
地植え、午後も日が当たる遮光ネットを西側に張る遮光率三〜五割、七月から九月中旬
地植え、半日陰敷きわらと水やり株元を五センチの厚さで覆う
鉢植え、ベランダ鉢ごと日陰へ移す梅雨明けから九月中旬まで午後は日陰
鉢植え、動かせない二重鉢とよしず外側の鉢との間に湿った土を入れる

水やりの目安

カシスの根は浅く、乾きに弱いです。地植えでも植え付けから二年は雨が一週間ないときに株元へバケツ一杯与え、真夏は三〜四日おきに与えます。鉢植えは春と秋は表面が乾いたらたっぷり、夏は毎朝、猛暑日は夕方にも与えます。葉がしおれてから与えるのでは遅く、土の表面を触って乾き始めたころに与えるのが目安です。

時期地植え鉢植え
3〜5月雨に任せ、二週間降らなければ与える表面が乾いたらたっぷり
6月実が肥大、一週間降らなければ与える二日に一回、実がついていれば毎日
7〜9月三〜四日おきに株元へたっぷり毎朝、猛暑日は夕方にも
10〜11月雨に任せる三〜四日に一回
12〜2月与えない一〜二週間に一回、暖かい日の午前中

夏の水やりは朝の涼しい時間に行います。昼に与えると地温が上がり、かえって根を傷めます。

敷きわらと土の保護

株元を敷きわらや腐葉土で覆うと、地温の上昇と乾きを抑え、雑草も防げます。カシスの根は地表近くに広がるので、株元を耕したり草をむしるときに根を切らないよう注意します。覆いは一年を通して置き、春に新しいものを足します。腐葉土を使えば分解して土の改良にもなり、酸性を保てます。

梅雨入り前に厚く敷く
六月上旬、株元の半径四十センチに敷きわらか腐葉土を五センチほど敷きます。幹に直接触れないよう、根元から五センチほどあけます。
草は抜かずに刈る
株元の雑草は根ごと抜くとカシスの根も傷むので、地際で刈ってそのまま覆いにします。
秋に足して冬を越す
十一月に腐葉土を二〜三センチ足します。冬の乾燥と寒さから浅い根を守り、春には養分になります。

肥料の与え方

肥料は年三回が目安です。二月に寒肥として堆肥と油かすを株の周りに埋め、五月に実が育つ時期の追肥(育ちの途中で足す肥料)として緩効性の化成肥料を一握り、収穫後の七月にお礼肥として同じ量を与えます。窒素が多すぎると枝が伸びるばかりで実がつかず、うどんこ病にもかかりやすくなるので、果樹用のリン酸とカリが多めの肥料を選びます。

肥料量の目安と与え方
2月堆肥と油かす(寒肥)堆肥バケツ一杯と油かす一握りを株の周りに溝を掘って埋める
5月緩効性の化成肥料一握りを株元から三十センチ離してまく
7月緩効性の化成肥料(お礼肥)収穫後に一握り、暑さで弱っていれば半握り
8〜1月与えない秋の肥料は花芽の形成を妨げ、冬の枝を軟弱にする

土の酸度を保つ

カシスはペーハー五・五から六・五のやや酸性の土を好みます。ブルーベリーほど強い酸性は必要ありませんが、石灰を入れた畑や、コンクリートの近くのアルカリに傾いた土では葉が黄色くなります。植え付け時に石灰を入れず、毎年腐葉土やピートモスを足していれば、関東の一般的な庭土で問題ありません。葉が黄色くなったら酸度を疑い、鹿沼土や酸度未調整のピートモスを株元に混ぜます。

葉の色で酸度を判断する
若い葉の葉脈だけ緑で間が黄色くなるなら、土がアルカリに傾いて鉄が吸えていない目安です。肥料を足しても直りません。
ピートモスを株元に混ぜる
酸度未調整のピートモスを水で湿らせ、株元の表面五センチほどの土と軽く混ぜます。根を切らないよう浅く扱います。
石灰は使わない
野菜の畑の習慣で石灰をまくと悪化します。カシスの周りには苦土石灰や消石灰をまきません。

夏に弱ったときの立て直し

真夏に葉が落ちたら、まず遮光と水やりを整え、落葉しても水は続けます。九月に涼しくなると新しい葉が出るので、そこで少量の肥料を与えて回復させます。落葉した年の冬の剪定は弱めにし、翌年は実を少なめにして株を休ませます。二年続けて夏に落葉するなら、場所が合っていないので鉢に上げて動かせるようにするか、東側の半日陰へ移植します。

状態原因立て直し
葉の縁が茶色く、上の葉から落ちる西日と高温遮光ネット、鉢なら日陰へ、水やりを続ける
葉が黄色くなって落ちる水切れ、酸度の狂い朝の水やり、ピートモスを株元に
枝先がしおれて戻らない根の傷み敷きわらを厚くし、九月まで肥料を止める
二年続けて落葉場所が合わない冬に鉢上げか、東側の半日陰へ移植

カシスの育てている間に使うもの

木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。

数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。

  • 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。

    樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。

    出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」

  • バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
    規格の目安
    40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
    数量の目安
    株元 1 ㎡ で 50L 前後。

    夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。

  • 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
    規格の目安
    幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。

    テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。

  • 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
    規格の目安
    刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。

    株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
  • 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。

カシスの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカシスの育て方にまとめています。

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