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🍎 果樹

カシスの育て方|栽培方法と収穫までのコツ

黒い小さな実をジャムやリキュールに使うベリーで、冷涼な気候を好みます。1本で実がつき、夏の暑さが弱点。半日陰で育てると暖地でも育ちます。ビタミンやアントシアニンが豊富です。

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カシスの写真

科: スグリ科属: Ribes日当たり: 日なた〜半日陰水やり: 乾いたらたっぷり耐寒性: 強い

栽培カレンダー

関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。

生育収穫

9月のカシスは「生育」の時期です。 9月の畑仕事を見る

カシスの月別の作業を詳しく見る

カシスを詳しく知る

項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。

記録しておきたいタイミング

開花日

4月に開花します。日付を残しましょう。

収穫日

6〜7月に黒く熟したら採ります。日付を残しましょう。

剪定日

冬に古い枝を切ります。日付を残しましょう。

カシスの苗選びと植え付けを詳しく見る

収穫までのコツ

カシスを育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。

4年目の枝は根元から抜く

カシスは2〜3年枝に最もよく実り、4年目以降は花数が落ちます。冬に古い枝を株元で切り、若いシュートを3〜4本残して毎年入れ替えます。

冬に完熟堆肥を株元へ広げる

カシスは腐植の多い土を好み、有機質が切れると実の粒が揃わなくなります。落葉後に完熟堆肥をバケツ1杯ほど株の周りへ広げると春の伸びが違います。

株元をわらで覆って地温を下げる

カシスの根は浅く、地温が30度を超えると弱ります。ウッドチップやわらを5cm敷いておくと、真夏の日中でも土が熱くならず株が持ちこたえます。

房は全粒が黒くなってから摘む

カシスは1つの房の中で熟度がずれます。先端の実まで黒く色づいてから房の付け根ごと摘むと、酸味と香りのバランスが取れた実だけが手に入ります。

冬の枝を挿して予備株を作る

カシスの株は数年で老化します。落葉期に20cmほどに切った枝を土に挿すだけで発根するので、若い株を用意しておくと収量を落とさずに更新できます。

カシスの収穫と保存を詳しく見る

カシスの栽培をはじめるのに用意するもの

木は植え直しが利きません。植える日にそろえておきたいのは次の 4 つです。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここで手を抜くと何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では支えきれません。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。

    木を育てるかぎり毎年使います。切れ味の落ちないものを 1 丁選ぶと、何年も持ちます。

  • 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
    規格の目安
    油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
    数量の目安
    成木 1 本に 1〜2kg を冬のうちに。

    木の肥料は年に 1〜2 回で足ります。冬に入れて春に効かせるのが基本です。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。
  • 鉢で育てるなら 180cm の添え木は要りません。鉢に合う短い支柱で足ります。

カシスの病害虫(14

症状・予防・対処が分かっているものを、重要度の高い順に並べています。「一般的な内容」と付いているものは、この作物にかぎった記述がまだ無く、病害虫そのものの説明を出しています。

うどんこ病

病気一般的な内容

症状 はじめ葉表に白い斑点が点在し、やがて葉全体が白い粉状に覆われる。進行すると葉が黄化・褐変して枯れ上がり、光合成が落ちて生育と収量が低下する。

予防 日当たりと風通しを確保し、混み合った下葉やわき芽を早めに整理する。窒素過多の軟弱徒長を避け、抵抗性品種を選ぶと発生を抑えやすい。

対処 初発の葉は見つけ次第切除して株外へ持ち出す。まん延前に登録のある殺菌剤を葉裏まで丁寧に散布し、同一系統の連用を避ける。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Blumeria graminis f. sp. hordei、Blumeria graminis f. sp. secalis、Blumeria graminis f. sp. tritici ほか59

菌核病

病気一般的な内容

症状 地際や茎、結球部が水浸状に軟腐し、白い綿毛状の菌糸で覆われる。やがて内部や表面に黒い菌核が形成され、株は萎れて枯死する。

予防 排水を良くし、密植と過湿を避ける。菌核は土中で数年生存するため、被害株は菌核ごと取り除き、イネ科との輪作や深耕を行う。

対処 発病株は周囲の土ごと除去して処分する。発生しやすい時期には登録のある殺菌剤を株元中心に散布する。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotinia bulborum、Sclerotinia intermedia、Sclerotinia rubi ほか5

根頭がんしゅ病

病気一般的な内容

症状 地際や根に不整形のこぶができ、しだいに木質化して大きくなる。養水分の通りが妨げられ、生育が衰えて枯死することもある。

予防 こぶのない健全苗を選び、植え付け時に根を傷めない。土壌の排水を保ち、支柱や除草作業で地際を傷つけないようにする。

対処 小さなこぶは削り取って傷口を保護するが、重症株は抜き取り処分する。跡地は数年同じ樹種を植えず、使った刃物を消毒する。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): 根頭がんしゅ病菌、Rhizobium radiobacter、Rhizobium rhizogenes ほか2

さび病

病気一般的な内容

症状 葉の表裏に小さな橙黄色〜赤褐色の隆起した斑点ができ、破れて粉状の胞子を飛散する。多発すると葉が黄化して早期に枯れ上がる。

予防 密植を避けて風通しを確保し、窒素過多にしない。被害葉は残さず処分し、越冬源となる残株やロゼット葉を片付ける。

対処 初期の被害葉は摘み取って処分する。発生初期に登録のある殺菌剤を散布し、まん延前に抑えるのが有効である。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Aecidium minoense、Aecidium quintum、Arthuriomyces peckianus ほか90

炭疽病

病気一般的な内容

症状 葉や果実に淡褐色〜黒褐色の円形病斑ができ、中央がややくぼんで輪郭がはっきりする。湿ると病斑上に鮭肉色の粘質な胞子塊がにじみ出る。

予防 雨よけと敷きわらで泥はねを防ぎ、風通しをよくする。被害残さは土中にすき込まず処分し、無病苗を用いる。

対処 病斑のある葉・果実は早めに摘み取って処分する。梅雨期は登録のある殺菌剤を降雨の前後に散布して感染を抑える。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Colletotrichum Colletotrichum gloeosporioides、Colletotrichum acutatum、Colletotrichum aenigma ほか66

灰色かび病

病気一般的な内容

症状 花や果実、葉に水浸状の褐色病斑ができ、表面に灰色のふわふわしたかびを密生する。果実は軟腐して落果し、収穫後も貯蔵中に腐敗が進む。

予防 咲き終わった花弁や枯れ葉をこまめに取り除き、湿気のこもらない株間を保つ。雨よけと換気で結露を減らすと効果が高い。

対処 発病部位は胞子を飛ばさないよう静かに袋へ入れて処分する。多湿期には登録のある殺菌剤を予防散布し、耐性菌回避のため系統を替える。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Botryotinia fuckeliana、Botrytis cinerea、Botrytis galanthina ほか2

斑点病

病気一般的な内容

症状 下葉から褐色〜灰白色の小さな円形病斑が現れ、中央が灰色になって黒い小粒点を伴う。病斑が増えると葉が黄化して早期に落葉する。

予防 被害残さを畑に残さず処分し、種子伝染を避けるため健全な種子を用いる。泥はねを防ぎ、連作を避けて風通しを確保する。

対処 発病葉は摘除して持ち出す。多雨期には登録のある殺菌剤を予防的に散布し、下葉から順に薬液がかかるようにする。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Acroconidiella tropaeoli、Alternaria azukiae、Alternaria dianthi ほか80

輪紋病

病気一般的な内容

症状 枝幹の表面がいぼ状に隆起して粗くなり、そこが伝染源となる。果実には褐色の円形病斑ができ、同心円状の輪紋を描きながら軟らかく腐敗する。

予防 いぼ症状の出た枝は剪定して処分し、樹体を健全に保つ。落果や被害果を園内に残さず、袋かけで果実への感染を減らす。

対処 腐敗果は早めに取り除いて処分する。梅雨から夏の降雨期に登録のある殺菌剤を定期散布し、枝幹の伝染源を減らす。

病原・原因(この病名で報告のあるもの): Alternaria linariae、Alternaria solani、Ascochyta compositarum ほか22

カシスの病害虫と障害を詳しく見る

記録されている病名(6

農研機構の日本植物病名データベースに、この作物で報告のある病名です。症状の記述はこれからです。

がんしゅ病灰色円星病紅粒がんしゅ病茎枯病褐色こうやく病銀葉病

よくあるトラブル

夏に弱る

暑さです。半日陰に植え、敷きわらで根を守ります。

実が小さい

古い枝です。3年以上の枝を冬に切り、若い枝を残します。

葉が白い粉をふく

うどんこ病です。風通しを良くします。

品種一覧(7

Gadenin の作物マスタに登録されているカシスの品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。

1

その他6

この作物でよく出る用語

本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。

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ベランダの一鉢でも、市民農園でも、出荷用の圃場でも使い方は同じです。株数や品種を分けて管理できるので、家庭菜園・園芸の記録としても、農作業の記録としてもそのまま使えます。

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