植え替えが必要か確かめる
サボテンは一〜二年に一度、春に植え替えます。根が鉢いっぱいに回った株、土が古く固まった株、株が鉢の縁を超えて大きくなった株が対象です。まず下の表で自分の株の状態を確かめ、植え替えだけで済むか、根の整理や切り戻しも必要かを決めます。
| 状態 | 見分け方 | やること |
|---|---|---|
| 根が回っている | 水がしみ込みにくい。鉢底から根が出る | 一回り大きい鉢へ |
| 株が鉢より大きい | 株の直径が鉢の縁を超えている | 株の直径より2〜3センチ大きい鉢へ |
| 土が古い | 二年以上植え替えていない。表面が固い | 土を替えて同じ鉢に植え直す |
| 根腐れが疑わしい | 株がぐらつく、株元が柔らかい | 根を切って乾かし、新しい土へ |
| 子株が増えて混んでいる | 親株の周りに子株がぎっしり | 子株を外して別の鉢へ |
時期は3〜5月、遅くとも6月上旬まで
植え替えの適期は、休眠から目覚めて根が動き出す3月下旬から5月です。この時期なら切った根の傷がすぐふさがり、梅雨までに新しい根が張ります。秋の9〜10月も可能ですが、冬までに根が張りきらないことがあるので、初めてなら春に行います。真夏と真冬は根が動かず、植え替えると腐ります。
- 一週間前から水を切る
- 土が乾いていると根鉢がほぐしやすく、切った根の傷も乾きやすくなります。植え替えの一週間前から水やりを止めます。
- 暖かく晴れた日を選ぶ
- 最低気温が10度を超える暖かい日に行います。植え替え後に寒の戻りがあると根の傷から腐ることがあります。
とげに触れない道具と土の用意
サボテンのとげは細かいものほど厄介で、皮膚に刺さると取れにくくなります。厚手の革手袋のほか、新聞紙を帯状に折って株に巻き、両端を持って扱うと手を近づけずに済みます。細かい刺毛のあるウチワサボテンは、割り箸やトングを使います。
土は市販のサボテン・多肉植物用の土で構いません。自分で作るなら赤玉土小粒4、鹿沼土2、軽石小粒3、腐葉土1程度で、水はけを最優先にします。鉢は素焼きか、底に穴の多いプラスチック鉢を、株の直径より2〜3センチ大きいものにします。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの元です。
- 新聞紙の帯で株を包む
- 新聞紙を10センチ幅に折り、株の胴に一周巻いて両端を持ちます。とげに触れずに株を持ち上げられます。
- 革手袋とトングを用意
- 厚手の革手袋をはめ、細かい刺毛のある種類はトングや割り箸で扱います。刺さった刺毛はガムテープで取ります。
- 鉢は一回り大きく
- 株の直径より2〜3センチ大きい鉢を選びます。柱サボテンは倒れにくい重い素焼き鉢が向きます。
植え替えの手順
- 抜いて古い土を落とす
- 鉢を横にし、新聞紙の帯で株を持って抜きます。古い土を手か割り箸で落とし、根を見えるようにします。
- 根を三分の一ほど切る
- 黒く柔らかい根と、長く伸びすぎた根を清潔なはさみで切ります。健全な根も先端を三分の一ほど切ると、新しい根の発生が促されます。
- 根を三日〜一週間乾かす
- 切り口から腐らないよう、風通しのよい日陰で根を三日から一週間乾かします。多肉植物ならではの手順で、省くと植え替え後に腐ることがあります。
- 浅めに植えて土を詰める
- 鉢底石を入れ、土を半分ほど入れて株を置き、根を広げながら土を足します。株元が土の表面に来る深さで、割り箸で土をつついて隙間を埋めます。
- 水は一週間後から
- 植えてすぐには与えず、一週間ほど明るい日陰に置いてから、鉢底から流れるまで与えます。その後は生育期の水やりに戻します。
植え替え直後に化粧砂を表面に敷くと見た目が整い、株元の蒸れも減ります。ただし土の乾き具合が見えにくくなるので、割り箸を挿して確かめる習慣をつけます。
子株を外して増やすとき
マミラリアやエキノプシスなど、親株の周りに子株ができる種類は、植え替えのときに子株を外して別の鉢に植えると増やせます。直径2センチ以上に育った子株は、手でひねると外れます。根がついていなくても、切り口を乾かして土に置けば数週間で根が出ます。
- 2センチ以上の子株を選ぶ
- 小さすぎる子株は根が出る前に枯れます。直径2センチを超え、とげがしっかりしたものを選びます。
- ひねって外す
- 新聞紙で子株を包み、根元を持って軽くひねると外れます。外れないものは清潔なナイフで付け根を切ります。
- 切り口を乾かして置く
- 切り口を上にして日陰で一週間乾かし、乾いた土の上に置きます。根が出るまで水は与えず、一か月ほどで根が出たら通常の管理にします。
植え替え後の不調と直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 株がしぼんで張りがない | 根を切った直後の吸水不足。ある程度は自然 | 一か月は待つ。新しい根が出れば戻る |
| 株元が茶色く柔らかい | 根を乾かさずに植えた、すぐ水を与えた | 抜いて腐った部分を切り、乾かして植え直す |
| 株がぐらつく | 土が固まっていない、根が張る前に動かした | 割り箸で土を詰め直し、風の弱い場所で待つ |
| 植え替え後に日焼けした | 弱った株を直射に出した | 一〜二週間は明るい日陰。段階的に日なたへ |
サボテンの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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