症状から原因を見分ける
カンナの不調は、葉に出るものと株元に出るものに分けて考えると原因が絞れます。葉が巻いて中に虫がいるなら蛾の幼虫、葉がかすれて白っぽいならハダニ、株元がやわらかく倒れるなら根茎の腐りです。まず葉の裏と株元の二か所を見る習慣を付けてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初の手当て |
|---|---|---|
| 新葉が筒のまま開かず糸で綴られる | 葉を巻く蛾の幼虫 | 巻いた葉を開いて幼虫を取る |
| 葉がかすれて白っぽく、裏に細かい点 | ハダニ | 葉裏に水を強くかける |
| 葉に黄色い斑や縞が出て縮れる | ウイルス病 | 株ごと抜いて処分 |
| 株元が黒くやわらかく倒れる | 根茎の腐り | 掘り上げて傷んだ部分を除く |
| 葉の縁が茶色く枯れる | 水切れか肥料焼け | 水やりを見直す |
葉を巻く蛾の幼虫
カンナの代表的な害虫は、新葉を糸で綴って筒のまま開かせなくする蛾の幼虫です。六月から九月に発生し、葉が開いても穴だらけで見栄えが悪くなります。幼虫は巻いた葉の中にいるので、葉を開いて指で取るのが確実です。数が多いときは草花用の殺虫剤を新葉に重点的にかけます。
- 開かない新葉を探す
- 本来なら数日で開くはずの筒状の新葉が、糸で縁が綴られたまま開かないなら幼虫がいます。週に一度、新葉だけを見て回ります。
- 葉を開いて捕まえる
- 綴られた縁を手で開き、中にいる緑色や茶色の幼虫を取り除きます。ふんが溜まっていたら水で流し、葉はそのまま残して構いません。
- 多発したら薬剤
- 毎週見つかるようなら、草花用の殺虫剤を新葉の内側まで届くように散布します。開いてしまった葉には効きにくいので、筒状の葉を狙います。
ハダニは乾燥と高温で増える
梅雨明け後の乾いた暑さでハダニが増え、葉がかすれて白っぽくなり、ひどいと葉裏に細かい糸が張ります。ハダニは水に弱いので、葉の裏に勢いよく水をかけるだけでかなり減ります。株元にわらを敷いて周囲の湿度を保つのも予防になります。
ハダニは葉の裏に付くので、上から水をかけても届きません。ホースの先を葉の下から上に向けて、裏側を狙ってかけるのがこつです。鉢植えなら鉢を横に倒してかけると裏側に当てやすくなります。
- 葉裏を触って確かめる
- 白くかすれた葉の裏を白い紙の上で軽くたたきます。小さな点が動いたらハダニです。虫眼鏡がなくても紙の上なら判断できます。
- 葉裏に水をかける
- ホースで葉の裏側に強めの水を三日おきに三回かけます。夕方に行うと葉が乾かずに一晩湿り、効果が続きます。
- 収まらなければ薬剤
- 水かけで減らないときは、ハダニ用の薬剤を葉裏中心に散布します。同じ薬を続けると効かなくなるので、二回目は別の系統にします。
根茎の腐りを防ぐ
カンナで最も多い失敗は、水のやりすぎや排水不良で根茎が腐ることです。芽が出る前の四月から五月、そして休眠中の保管時に起きやすく、株元が黒くやわらかくなって茎が倒れます。植え付けの土に停滞水を作らないことと、芽が出るまでは乾き気味にすることが予防の中心です。
| 場面 | 腐りが起きる理由 | 予防 |
|---|---|---|
| 植え付け直後 | 地温が低いのに水をやりすぎる | 芽が出るまで2〜3日に1回 |
| 梅雨 | 長雨で土が停滞水になる | 高畝にする、鉢は雨を避ける |
| 冬の保管 | 湿ったまま箱に入れる | 陰干し後に乾いた資材で包む |
腐りが一部なら、健全な部分を切り分けて切り口を乾かせば助かります。切り口に草木灰をまぶすと乾きが早まります。
ウイルス病は治らないので抜く
葉に黄色い斑や縞が出て、葉が縮れたり花の色が乱れたりするのはウイルス病です。アブラムシが運ぶほか、感染した根茎を分けて増やすと広がります。治す方法はないので、見つけたら株ごと抜いて処分し、根茎を保存しないでください。切り戻しに使ったはさみも他の株に使う前に洗います。
- 健全な株と見比べる
- 同じ品種の隣の株と葉を並べ、色むらや縮れが一株だけなら病気を疑います。品種本来の縞葉との区別は、模様が規則的かどうかで判断します。
- アブラムシを防ぐ
- 春の新芽にアブラムシが付いたら早めに水で流すか、草花用の殺虫剤で退治します。運び屋を減らすのが最善の予防です。
病害虫が出たあとの立て直し
葉を食われたり傷んだりしても、カンナは生長が早いので、傷んだ葉を切り取れば新しい葉がすぐ出ます。食害がひどい茎は株元から切り戻し、追肥(育ちの途中で足す肥料)と水で新しい茎を出させます。八月までなら切り戻しても秋に花が見られます。
- 傷んだ葉だけを切る
- 穴だらけの葉や白くかすれた葉は付け根で切ります。茎ごと切る必要はなく、緑の葉が二枚以上残っていれば回復します。
- ひどい茎は株元から
- ほとんどの葉が傷んだ茎は、地際で切り取ります。わきから新しい茎が上がるので、液肥を与えて待ちます。
カンナの長く咲かせるコツは作物ページに
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