一年の流れ
カンナの一年は、春に植えて夏から秋に咲き、霜で葉が枯れたら根茎を掘り上げて越冬させるのが基本です。関東平野部では植え付けが四月下旬、開花が七月から十月、掘り上げが十一月です。暖地なら植えたまま越冬でき、寒冷地は植え付けを一か月遅らせます。
| 月 | 作業 | 株の姿の目安 |
|---|---|---|
| 3月 | 球根を購入、室内で保管 | 芽はまだ動かない |
| 4月下旬 | 露地に植え付け、鉢植えは室内で芽出し | 芽が少しふくらむ |
| 5月 | 芽出し、乾き気味の水やり | 赤や緑の筒状の芽が出る |
| 6月 | 追肥開始、株元にわらを敷く | 葉が4〜6枚に展開 |
| 7月 | 朝夕の水やり、花がら摘み | 一番花が咲き始める |
| 8月 | 花がら摘み、穂が終わった茎の切り戻し | 二番花の茎が伸びる |
| 9月 | 液肥を続ける、切り戻した茎が開花 | 二番花が咲く |
| 10月 | 追肥を打ち切り、水を減らす | 花が終わりに近づく |
| 11月 | 霜で葉が枯れたら掘り上げ | 葉が黄ばんで倒れる |
| 12月〜2月 | 根茎を室内で保管 | 休眠中 |
春の作業 (3月〜5月)
三月に園芸店で根茎を選び、芽が固く締まってふくらみのあるものを買います。四月下旬まで室内に置き、暖地では四月上旬、中間地では下旬に植えます。鉢植えなら四月上旬に鉢へ植えて室内の窓辺に置き、芽出しを一か月早めることができます。
根茎を室内で保管していた場合は、三月中に一度取り出して状態を確かめ、しわが寄っていたら軽く湿らせます。芽が動いていたらそのまま鉢に植えて室内で育て始めても構いません。
- 根茎を選ぶ
- 重みがあり、切り口が乾いていて芽が二つ以上あるものを選びます。軽くてしわが寄ったもの、やわらかいものは避けます。
- 室内で芽出し
- 鉢植えは四月上旬に植えて暖かい室内に置きます。芽が五センチ伸びたら日中は外に出して慣らし、五月の連休明けに戸外へ出します。
- 露地は地温を待つ
- 四月下旬、最低気温が十度を安定して超えてから植えます。植えたら芽が出るまでの三週間は乾き気味に管理します。
夏の作業 (6月〜8月)
六月に葉が四枚以上開いたら追肥(育ちの途中で足す肥料)を始め、梅雨明け前に株元へわらを敷きます。七月から一番花が上がり、朝夕の水やりと花がら摘みが日課になります。八月は穂が終わった茎を切り戻して、秋の二番花に備えます。
- 六月は追肥とマルチ
- 緩効性の粒状肥料を株元に規定量ばらまき、わらか腐葉土を三センチ敷きます。梅雨明けの急な乾きにここで備えます。
- 七月は水と花がら
- 鉢植えは朝夕、露地は晴れが続いたら株元へたっぷり。終わった花は二、三日に一度摘み、種を作らせません。
- 八月は切り戻し
- 穂が終わり、わきに芽がない茎は上から三分の一を切り戻します。八月中に済ませると九月下旬に二番花が咲きます。
秋の作業 (9月〜11月)
九月は二番花の盛りで、液体肥料を十日に一回続けます。十月に入ったら追肥を止め、水も間隔を空けて根茎に養分を戻させます。霜が降りて葉が枯れたら、根茎を掘り上げて乾かし、室内で保管します。暖地で植えたまま越冬させる場合も、株元にわらを厚く敷いておきます。
| 時期 | 作業 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 9月 | 液肥を続け、花がらを摘む | 二番花の穂が上がっていたら続行 |
| 10月上旬 | 追肥を打ち切る | 最高気温が25度を切ったら |
| 10月下旬 | 水やりを3日に1回に | 葉の艶が落ち始めたら |
| 11月 | 掘り上げ、または厚いマルチ | 霜で葉が黒く枯れたら |
冬の作業 (12月〜2月)
掘り上げた根茎は茎を十センチ残して切り、土を落として二、三日陰干しします。乾いたら乾いたピートモスやおがくずと一緒に段ボール箱に入れ、五度から十度の凍らない場所に置きます。月に一度は箱を開けて、腐りやしわを確かめます。
- 陰干しで表面を乾かす
- 掘り上げた根茎は風通しのよい日陰に二、三日置き、表面の水気を飛ばします。日なたに置くと乾きすぎてしわが寄ります。
- 箱に入れて保管
- 乾いたピートモスやおがくずで根茎を包み、段ボール箱に入れます。玄関や物置など、凍らず暖房の当たらない場所が向きます。
- 月に一度点検
- 箱を開けて、やわらかくなった部分や白いカビがないか確かめます。傷んだ部分は切り取り、しわが寄っていたら霧吹きで軽く湿らせます。
時期を外したときの立て直しと地域差
暖地では三月下旬から植えられ、根茎を掘り上げずにわらを敷くだけで越冬できます。寒冷地では植え付けが五月下旬になり、開花は八月から十月に短くなるので、室内で芽出しをして植えるのが効果的です。花期を十分に取れない地域では、矮性種のほうが早く咲いて確実です。
植え付けが六月にずれ込んだときは、花が九月から十月に短くなりますが、根茎を太らせることはできます。その年は花より葉を育てるつもりで追肥を続け、翌年に大きな株で咲かせるほうが結果的に得です。
| 地域 | 植え付け | 掘り上げ |
|---|---|---|
| 暖地 | 3月下旬〜4月 | 掘り上げ不要、マルチで越冬 |
| 中間地 | 4月下旬〜5月中旬 | 11月に掘り上げ |
| 寒冷地 | 5月下旬〜6月上旬 | 10月中に掘り上げ |
カンナの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
カンナの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカンナの育て方にまとめています。
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