一年の流れを表で見る
ケイトウは春にまいて夏から秋に咲き、霜で枯れる一年草です。関東平野部なら五月に種をまいて七月末から咲き始め、十月いっぱい咲き続けます。暖地は二週間早く、寒冷地は二週間遅くずらして読んでください。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 4月 | 苗床の準備、ポットまき(室内) | 最低気温十五度以上 |
| 5月 | 花壇へ直まき、ポットまきの定植 | ソメイヨシノ散って二週間後 |
| 6月 | 間引き、二回目のまき、摘心 | 本葉六〜八枚で摘心 |
| 7月 | 追肥、支柱立て、水やり | 花穂が見え始める |
| 8月 | 開花、花がら摘み、水やり | 追肥は止める |
| 9月 | 開花最盛期、切り花、種採り準備 | 朝晩の涼しさで色が深まる |
| 10月 | 花がら摘み、種採り | 穂が乾いて種が落ち始める |
| 11月 | 霜で枯れたら片付け | 初霜の後 |
四月から五月:まきどきを見極める
四月はまだ地温が低く、露地への直まきには早すぎます。室内やビニールの中でポットまきするなら四月下旬からです。五月に入って最低気温が十五度を安定して超えたら、花壇に直まきします。ゴールデンウィーク明けが一つの目安です。
- 地温を手で確かめる
- 朝に土へ手を当てて冷たく感じなくなったら地温が上がっています。まだ冷たいなら黒いビニールを一週間かけて温めてからまきます。
- まく場所は日なた
- 一日六時間以上日が当たり、水はけのよい場所を選びます。前の年にケイトウやホウレンソウを作った場所は立枯れが出やすいので避けます。
- 元肥は控えめ
- まく二週間前に苦土石灰を一平方メートルあたり百グラムほど混ぜ、一週間前に緩効性肥料を五十グラム程度混ぜておきます。
五月に入っても寒の戻りで最低気温が十度を切る日があれば、まいた床に不織布をかけて一週間ほど守ります。
六月から七月:株を作る
六月は間引きと摘心の月です。本葉四枚で最終株間まで間引き、羽毛系なら本葉六枚から八枚で摘心します。六月中旬に二回目の種まきをしておくと、九月から十月に若い株の花が楽しめます。梅雨の長雨で土が湿り続けるときは、株元の土を軽くほぐして風を通します。
七月は梅雨明けとともに株が急に大きくなります。高性種は支柱を立て、月一回の追肥(育ちの途中で足す肥料)をします。真夏日が続くと鉢は朝夕二回の水やりが必要になりますが、花壇は雨がなくても十日に一回程度で足ります。
- 梅雨の間は水を控える
- 雨続きのときは水やりを完全に止めます。鉢は雨の当たらない軒下へ移し、土が乾くまで待ってから水を再開します。
- 梅雨明けに追肥と支柱
- 梅雨が明けたら緩効性肥料を株元から離して置き、高性種には支柱を立てます。花穂が見えたら追肥は終わりです。
八月から十月:咲かせ続ける
八月から花穂が本格的に色づきます。この時期の作業は水やりと花がら摘みだけで、追肥はしません。盛りを過ぎた花穂を早めに切るほど、下から次の穂が上がります。九月は朝晩が涼しくなって花色が最も深まる月で、切り花にするならこの時期の穂が一番長持ちします。
十月は種採りの月です。残したい株の一番よい花穂を切らずに置き、穂が茶色く乾いて振ると黒い種がこぼれるようになったら紙袋に入れて切り取ります。種は乾かして封筒に入れ、冷暗所で翌春まで保管します。
- 花がらは根元が乾いたら
- 花穂の下側が茶色く乾いて触るとかさかさしていたら切ります。まだ弾力があるなら見ごろの続きなので残します。
- 種採り用の穂は一株一本
- 種を採る株は最初に咲いた一番大きい穂を残し、他の穂は切って養分を集めます。品種の性質が最もよく出た株を選びます。
- 種は完全に乾かす
- 切り取った穂は紙袋のまま風通しのよい日陰で二週間乾かし、もんで種を落とします。ごみを除いて封筒に入れ、翌年の五月までしまいます。
台風の前には高性種の支柱の結び目を確かめ、鉢は建物の陰へ移します。倒れた穂は起こしても戻りません。
十一月の片付けと、時期を逃したときの手当て
初霜に当たると一晩で葉が黒く枯れます。枯れた株は根ごと引き抜き、病気が出た株は堆肥にせず処分します。こぼれ種が翌春に勝手に芽を出すことも多いので、来年もケイトウを植えたい場所なら株を抜くときに穂を軽く振って種を落としておく手もあります。
まきどきを逃して七月に入ってしまったときは、矮性の早咲き品種を選べば九月から十月に咲かせられます。八月以降のまきは霜までに咲ききらないので、翌年に回します。逆に苗を買って植えるなら、六月から七月上旬に出回るポット苗を選び、根鉢を崩さずに植えれば八月には咲きます。
| 時期 | まだできること | あきらめること |
|---|---|---|
| 6月下旬 | 直まき・ポット苗の定植 | 特になし |
| 7月上旬〜中旬 | 矮性早咲き種の直まき、ポット苗の定植 | 高性種の種まき |
| 7月下旬〜8月 | 開花中の鉢苗を買って楽しむ | 種まき全般 |
| 9月以降 | 来年用の種採り | 新しい植え付け |
ケイトウの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ケイトウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はケイトウの育て方にまとめています。
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