まく前に決める二つのこと
ケイトウは熱帯アジア原産で、発芽には二十度から二十五度の温度が必要です。関東平野部の露地なら四月下旬から六月中旬がまき時で、早くまくほど大株になり、遅くまくほど背が低くまとまります。
もう一つ決めるのは、直まきにするか、ポットで育ててから植えるかです。直根が強く移植を嫌うので、花壇に直まきするのが一番失敗が少ない方法です。ポットまきにするなら根鉢を崩さずに植えられるうちに定植します。
| 目的 | まき方 | まき時の目安 |
|---|---|---|
| 花壇を広く埋めたい | 花壇に直まき | 5月上旬〜6月中旬 |
| 苗を数株だけ育てる | ポットに二、三粒ずつ | 4月下旬〜5月下旬 |
| 切り花用に背丈をそろえる | 条まきで密植 | 5月中旬〜6月上旬 |
気温が十五度を下回る日が続く四月上旬にまくと、発芽がそろわず腐る種が増えます。ソメイヨシノの花が散って二週間ほど後を目安にしてください。
種は光を嫌わないが乾きに弱い
ケイトウの種は黒くて小さく、ごく薄く土をかぶせる程度で発芽します。覆土は二、三ミリで十分で、厚くすると芽が土を持ち上げられません。まいた後は表面が乾かないよう、発芽までの五日から十日は新聞紙や不織布で覆っておくと安定します。
- 土を先に湿らせる
- まき床やポットの土に、まく前にたっぷり水を含ませておきます。まいた後に上から強く水をやると種が流れて一か所に固まるためです。
- 指で浅い筋を作る
- 直まきなら深さ五ミリほどの筋を二十センチ間隔で引き、種を一センチおきに落とします。ポットなら中央に二、三粒を置きます。
- 薄く覆土して押さえる
- ふるった土を種が見えなくなる程度にかけ、手のひらで軽く押さえて種と土を密着させます。押さえが甘いと発芽後に根が浮きます。
- 霧吹きで水を足す
- 発芽までは霧吹きか目の細かいじょうろで、表面が白く乾いたら湿らせます。日当たりのよい場所に置くと一週間前後で芽がそろいます。
ポット苗の定植は本葉五、六枚までに
ポットで育てた苗は、本葉が五、六枚になったころが植え時です。それ以上ポットに置くと根が底で巻き、植えても新しい根がなかなか出ません。植え穴はポットより一回り大きく掘り、根鉢を崩さずそのまま置いて、深植えにならないよう土の高さをそろえます。
植える前日にポットへたっぷり水をやっておくと、抜くときに根鉢が崩れません。植えた直後は株元にたっぷり水を注ぎ、根と土のすき間をなくします。三日ほどしおれ気味でも、朝に葉が起き上がっていれば根付いています。
| タイプ | 株間 | 植え付け後の草丈の目安 |
|---|---|---|
| 矮性(久留米系の小型など) | 15〜20センチ | 20〜40センチ |
| 中高性(羽毛系・槍系) | 25〜30センチ | 50〜80センチ |
| 高性(切り花用) | 20センチで密植 | 80〜120センチ |
発芽しない、苗が倒れるときの見分け方
十日たっても芽が出ないときは、温度不足か種の流失のどちらかです。まいた直後に強い雨に当たった、あるいは最低気温が十五度を切る日が続いたなら、まき直したほうが早く花にたどり着けます。五月中旬以降なら、まき直しても秋までに十分咲きます。
芽が出た後に地際が細くなって倒れるのは立枯れで、土の過湿と密植が原因です。倒れた株は戻らないので抜き取り、残りは水を控えて風を通します。連作した場所で起きやすいので、翌年は別の場所か新しい土でまきます。
- 種を掘って確かめる
- 芽が出ないときは一粒掘り出して見ます。ふくらんで白い根が見えていれば待ち、黒く縮んで柔らかければ腐っているのでまき直します。
- 倒れた株は地際を触る
- 地際がくびれて茶色く柔らかければ立枯れです。株元が固くしっかりしているのに倒れているなら、単に水切れか風で、水をやれば起き上がります。
間引きは本葉二枚と四枚の二回
芽がそろったら混み合った場所から間引きます。ケイトウは幼苗のうちから茎が太くなるので、遅れると隣の株と根が絡んで抜くときに残す株まで傷めます。抜くのではなくはさみで地際を切ると、残す株の根を動かさずにすみます。
- 本葉二枚で一回目
- 双葉の次の本葉が二枚開いたら、三センチおきに一本になるよう弱い芽を切ります。茎が細く葉の色が薄いものから外します。
- 本葉四枚で二回目
- 本葉が四枚になったら、花壇なら株間十五センチから二十センチ、ポットなら一本立ちにします。矮性種はもう少し詰めても構いません。
- 残す株を見て決める
- 背が高いだけの株より、葉が厚く茎が太い株を残します。徒長(光不足で細長く伸びること)した株は倒れやすく、後で花も小さくなります。
間引いた苗を別の場所に植え直したくなりますが、根が切れた苗は育ちが止まりがちです。どうしても使うなら本葉二枚までのごく小さいうちに、土ごとすくって移します。
種まきの手順
ケイトウは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ケイトウの種まきでよくある質問
ケイトウの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ケイトウの種はどうやってまく?
条まき / 直まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ケイトウの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ケイトウの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ケイトウは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ケイトウの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
ケイトウの種まきに使うもの
草花の種は野菜より小さいものが多く、覆土の厚さで発芽が決まります。光を好む種はほとんど土をかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
好光性の種は土をかけないので、ジョウロだと流れます。発芽まではすべて霧で与えます。
- セルトレイ・浅鉢探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 128 穴のセルトレイか、深さ 5cm 前後の浅い育苗箱。
種が小さいほど深い容器は要りません。浅いほうが土が乾きすぎず、温度も上がりやすくなります。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
草花は発芽まで 2 週間以上かかるものもあります。まいた日を書いておかないと、待つか諦めるかを判断できません。
- 種が大きい草花なら、ポットに直接まけばセルトレイは要りません。
- 温室やヒーターマットは、暖かい時期にまくなら要りません。
ケイトウの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はケイトウの育て方にまとめています。
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