摘み頃は花びらが水平から少し下がったころ
カモミールの花は、中心の黄色い部分が盛り上がって、白い花びらが水平になったころから、少し下向きに反り始めたころが摘み頃です。香りの成分が最も多く、乾かしたときにも形が崩れません。開いてすぐの花は香りが弱く、花びらが完全に垂れた花は香りが抜けて種になりかけています。
摘むのは朝露が乾いた午前中、晴れた日を選びます。雨の日や雨上がりは花が水を含んで乾きにくく、乾燥中にカビが出ます。一株からは三日おきに二週間ほど収穫が続き、四月下旬から六月上旬まで摘み続けられます。
| 見た目 | 状態 | 判断 |
|---|---|---|
| 花びらが上向きで中心が平ら | 開き始め | まだ早い。二三日待つ |
| 花びらが水平、中心が盛り上がる | 摘み頃の始まり | 摘む |
| 花びらが少し下を向く | 摘み頃の終わり | 摘む。香りが最も強い |
| 花びらが垂れて茶色い | 終わり | 摘まずに種にするか摘み捨てる |
花の付け根をつまんで摘む
花は茎を残さず、花の付け根を親指と人差し指ではさんで、指の間を通すように摘み取ります。慣れれば片手で次々と摘めます。茎が付いたままだと乾燥に時間がかかり、お茶にしたときに青臭さが出ます。
摘んだ花はざるやかごに入れ、重ねないようにします。ビニール袋に入れると蒸れて変色するので使いません。摘んだらなるべく早く、その日のうちに乾燥に回します。
- 晴れた午前中に摘む
- 朝露が乾いた九時から十一時ごろ、二日以上晴れが続いたあとに摘みます。雨上がりは避けます。
- 指ではさんで摘み取る
- 花の付け根を指ではさみ、引き上げるように摘みます。茎は付けず、花だけを取ります。
- ざるに広げて持ち帰る
- 摘んだ花はざるやかごに薄く広げます。ビニール袋に入れたままにすると蒸れて茶色くなり、香りも抜けます。
日陰で広げて三日から一週間乾かす
乾燥は直射日光を避けた風通しのよい場所で行います。ざるや網に花が重ならないように広げ、一日に一回軽く混ぜて全体を乾かします。日に当てると白い花びらが茶色く変色し、香りも飛びます。
晴天が続けば三日から五日、梅雨時なら一週間ほどで乾きます。中心の黄色い部分を指で押して、固くて弾力がなくなり、粉になるほど乾いたら完了です。少しでも柔らかさが残っていると保存中にカビが出るので、迷ったらもう一日乾かします。
- ざるに重ならず広げる
- 花が触れ合わない程度に薄く広げ、風の通る日陰に置きます。重なると下の花が乾かず茶色くなります。
- 日陰の風通しのよい場所へ
- 軒下や室内の窓際の日が当たらない所に置きます。梅雨時は扇風機の弱風を当てると早く乾きます。
- 一日一回混ぜる
- 毎日軽く手で混ぜて、下になった花を上にします。むらなく乾き、カビが出にくくなります。
- 中心を押して確かめる
- 黄色い中心を指で押し、固くて崩れるようなら完了です。弾力が残るならもう一日から二日乾かします。
食品乾燥機があれば四十度以下の低温で数時間で乾きます。温度が高いと香りが飛ぶので、低温設定を使います。
密閉して冷暗所に保存する
乾いた花は密閉できるガラス瓶に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所に置きます。乾燥剤を一緒に入れると湿気を防げます。上手に乾いていれば半年から一年は香りが持ちますが、香りは少しずつ落ちるので、次の春までに使い切るのが目安です。
お茶にするときは、乾燥した花を大さじ一杯ほどをカップに入れ、熱湯を注いで三分から五分置きます。生の花でも淹れられますが、香りは乾燥したもののほうが濃く出ます。
| 用途 | 保存方法 | 持つ期間 |
|---|---|---|
| お茶用に長く保存 | 完全に乾かして瓶に密閉、冷暗所 | 半年から一年 |
| 生の花ですぐ使う | 湿らせたペーパーに包んで冷蔵 | 二日ほど |
| 入浴剤や香り袋 | 乾燥花を布袋に入れる | 香りは二三か月 |
種を採って翌年につなぐ
ジャーマン種は一年草なので、翌年もまくなら種を採ります。五月下旬以降、数本の株を摘まずに残し、花が茶色く枯れて中心が乾いたら花ごと摘み取ります。紙袋に入れて数日乾かし、もんで種を落とします。
種は非常に細かく、ごみと混ざりやすいので、目の細かいざるでふるうか、息で軽く吹いてごみを飛ばします。封筒に入れて冷暗所で保存すれば、二年から三年は発芽します。こぼれ種でも翌年生えてくるので、株を残しておくだけでも増えます。
- 採種用の株を残す
- 五月下旬、元気な株を三本から五本選んで花を摘まずに残します。他の株は摘み続けて構いません。
- 茶色く乾いたら花を摘む
- 花びらが落ちて中心が茶色く乾いたら、花ごと摘んで紙袋に入れます。青いうちに摘むと種が未熟です。
- もんでふるい、封筒で保存
- 袋の中で花をもんで種を落とし、ざるでごみを分けます。封筒に入れて冷暗所で保存します。
乾燥に失敗したときの見分けと直し方
乾燥中に花が茶色く変色したなら、日に当てたか、重ねすぎたか、雨の日に摘んだかです。茶色い花は香りが落ちていますが、カビ臭くなければお茶にはできます。カビ臭い、綿のようなものが付いているものは食べずに捨てます。
保存中に香りが弱くなったり、湿気てしんなりしたりしたら、密閉が甘いか乾燥不足です。もう一度日陰で乾かし直し、乾燥剤を入れて瓶に戻します。次の収穫からは、中心を押して固くなるまで乾かしてから保存します。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 花びらが茶色い | 日に当てた、重ねた、雨の日に摘んだ | 香りは落ちるが使える。次は日陰で薄く広げる |
| カビ臭い、綿状のものが付く | 乾燥不足、湿度が高い | 捨てる。次は風を当てて長めに乾かす |
| 保存中に湿気た | 密閉が甘い、乾燥不足 | 乾かし直して乾燥剤を入れる |
| 香りが弱い | 開きすぎた花を摘んだ、日に当てた | 花びらが水平のころに摘み、日陰で乾かす |
カモミールの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
カモミールの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカモミールの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。