場面ごとの水の与え方
ハヤトウリは体が大きいぶん水をよく使います。真夏に葉が昼にしおれるのは普通ですが、朝からしおれているなら明らかな水切れです。株元だけでなく、つるが広がっている範囲の地面にも与えてください。
梅雨の時期は与える必要がありません。むしろ水はけが悪いと根が傷むので、畝を高くしておくことのほうが大切です。実がつき始める九月以降は、乾かすと実が硬くなります。
| 場面 | 水やりの目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 植え付け直後 | 表面が乾いたら | 与えすぎると実が腐る |
| 梅雨 | 基本は与えない | 畝を高くして水を抜く |
| 盛夏 | 朝からしおれていたら | 夕方に広い範囲へたっぷり |
| 9月以降の実つき期 | 1週間雨がなければ | 乾かすと実が硬く小さくなる |
追肥は夏と実つき期の二段構え
ハヤトウリは五月から八月まで、ひたすらつると葉を伸ばして体を作ります。実がつくのは九月以降なので、追肥(育ちの途中で足す肥料)の考え方も二段構えになります。夏は体を作るため、秋は実を太らせるためです。
夏の追肥は月に一回、株元から離してまきます。九月に入って花が咲き始めたら、間隔を二週間に詰めます。ここで肥料が切れると実が小さく硬くなり、せっかくの株が生きません。
- 6月から月1回
- 六月から八月まで、月に一回化成肥料をまきます。つるが伸びている先の地面あたりが根の位置の目安です。
- 広い範囲にまく
- 株元ではなく、つるの広がりに沿って半径一メートルほどの範囲にまきます。根が広く張っているためです。
- 9月から2週に1回
- 花が咲き始めたら間隔を詰めます。実を次々つけるので、肥料が切れると急に実が小さくなります。
- 土と混ぜて水をやる
- まいたあとは軽く土と混ぜて水を与えます。乾いた表面に置いたままでは溶けず、効きません。
葉の見た目で肥料の過不足を読む
ハヤトウリは肥料が多すぎるとつるばかり伸びて実がつきません。逆に足りないと葉が小さくなり、実が硬くなります。棚の上の葉の大きさと色を見て、そのつど加減してください。
| 見た目 | 考えられること | 手当て |
|---|---|---|
| つるが太く葉が大きいのに花が少ない | 肥料が多い | 秋まで追肥を止め、水も控える |
| 葉が小さく色が薄い | 肥料切れ | すぐに追肥し、以後は間隔を詰める |
| 葉先から黄色く枯れる | 水切れか根の傷み | 水はけを確かめ、乾いていれば与える |
| 葉が縮れて硬い | 虫か乾燥 | 葉裏を見て虫を確かめ、水をかける |
夏を越させる工夫
ハヤトウリの真夏は、実をつけない我慢の時期です。この間にどれだけ大きな体を作れるかで、秋の収穫量が決まります。葉を守り、根を乾かさないことに集中してください。
株元に敷き藁や刈り草を厚く敷くと、地温の上がりすぎと乾きを同時に抑えられます。棚の下は日陰になるので、そこに水を与えると蒸発が少なく効率よく届きます。
- 敷き藁を厚くする
- 株元から半径一メートルほどに藁や刈り草を五センチほど敷きます。地温が下がり、乾きも遅くなります。
- 棚の下に水をやる
- 日陰になる棚の下に与えると蒸発が少なくて済みます。ホースを置いてゆっくり流すのが効率的です。
- 枯れ葉を取る
- 黄色くなった下葉を付け根から取ります。棚に風が通るようになり、うどんこ病の広がりが目に見えて遅くなります。
秋に実をつけさせる
ハヤトウリは日が短くなると花をつける性質があり、関東では九月に入ってから花が咲き始めます。夏に花がつかなくても不良ではありません。むしろ夏に実がついたら、その株は早く終わってしまいます。
九月から十一月が本番です。この時期に肥料と水を切らさなければ、一株で五十個から百個以上穫れます。初霜が来ると株は終わるので、それまでに穫り切る計画で管理します。
- 9月に追肥を強める
- 花が見え始めたら二週間おきの追肥に切り替えます。実の数が多いので、肥料の消費も急に増えます。
- 水を切らさない
- 実がつく時期に乾かすと硬く小さくなります。一週間雨がなければ、広い範囲にたっぷり与えます。
- 早採りを続ける
- 穫れる大きさになった実から順に穫ります。ためこむと株が疲れ、後半の実が小さくなります。
実がつかないときの原因
つるは元気なのに実がつかない、これはハヤトウリで最も多い相談です。ほとんどは時期の問題で、九月まで待てば解決します。それでもつかないなら、肥料が多すぎるか、日当たりが足りないかのどちらかです。
| 原因 | 起きている場面 | 手当て |
|---|---|---|
| まだ時期でない | 7月から8月に花がない | 正常。9月まで待つ |
| 肥料が多すぎる | つるだけがどこまでも伸びる | 追肥を止め、親づるを摘心する |
| 日当たりが足りない | 棚が木陰や建物の影にある | つるを日の当たる方向へ誘引し直す |
| 棚が混みすぎ | 葉が重なって内側が暗い | 古い葉と細いつるを整理する |
| 夜間照明が当たる | 街灯の近くに棚がある | 日が短くなったと感じにくい。翌年は場所を変える |
ハヤトウリは夜の長さで花をつける作物です。街灯や玄関灯が一晩じゅう当たる場所では花が遅れることがあります。
ハヤトウリの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ハヤトウリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハヤトウリの育て方にまとめています。
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