症状から原因を絞る
ひよこ豆で起きる問題の多くは、土が湿りすぎていることが根にあります。急にしおれて戻らない株、株元が茶色くくびれる株はほぼ過湿由来です。虫の害は限られていて、種類も多くありません。
見分けの入り口は、しおれた株の株元と根を見ることです。根が黒く腐っていれば過湿、根は白いのに葉に食い跡や斑点があるなら虫か病気と切り分けられます。
| 症状 | 考えられる原因 | その場ですること |
|---|---|---|
| 急にしおれて戻らない | 立枯病か根腐れ | 株を抜いて処分し、周りの水を控える |
| 新芽に小さな虫が群がる | アブラムシ | 手でこすり落とすか水で流す |
| 葉に白い曲がった線 | ハモグリバエの幼虫 | 線の先を指でつぶす |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 混んだ葉を落として風を通す |
立枯れは水はけで防ぐ
元気だった株が数日でしおれて枯れる立枯れは、ひよこ豆でもっとも多い被害です。土の中の菌が根や株元に入って起こり、雨が続いた後や水がたまる畝で出ます。発病した株を薬で戻すことはできません。
見つけたら株ごと抜いて畑の外へ処分します。菌は水と一緒に動くので、抜いたあとは周りに溝を切って水を逃がし、その周辺の水やりを止めます。同じ場所での豆類の連作は三年から四年空けます。
- 株元を見て判断する
- 地際が茶色くくびれ、押すと崩れるなら立枯れです。根まで黒ければ株を残す意味はありません。
- 抜いて畑の外へ
- 根ごと掘り取り、袋に入れて処分します。畝の上に置いたままにすると、雨で菌が広がります。
- 水の道を作る
- 畝の周りに溝を切って雨水を逃がします。畝が低いと感じたら、来年は十五センチ高く立て直します。
枝豆やインゲンなど他の豆類を作った場所も避けます。同じ菌が土に残っていることがあります。
アブラムシは春の新芽に来る
三月から五月にかけて、伸び始めた枝先にアブラムシが群がります。数が増えると生育が止まり、ウイルス病を持ち込むこともあります。週に一度、枝先を見る習慣があれば、増える前に手で対処できます。
少ないうちは指でこすり落とすか、シャワーで水をかけて流します。数が多いときは、群がっている枝先を切り落とすのが早いです。テントウムシがいれば、そのままにしておくと食べてくれます。
| 見た目 | 進み具合 | 対処 |
|---|---|---|
| 枝先に数匹 | 初期 | 指でこすり落とす |
| 新芽が黒く見えるほど | 中期 | その枝先を切り落とす |
| 葉が縮れて丸まる | 進行 | 被害枝を切り、野菜用の殺虫剤も検討 |
ハモグリバエとうどんこ病
葉に白い曲がりくねった線が入るのはハモグリバエの幼虫が葉の中を食べた跡です。数枚なら株への影響は小さいので、線の先端にいる幼虫を指でつぶすだけで足ります。被害葉が多ければ落とします。
五月に入って株が混み合うと、葉に白い粉をふいたようなうどんこ病が出ます。風通しの悪さが原因なので、混んだ枝を間引いて風を通します。莢がつく時期なので、薬に頼らず環境で抑えるのが基本です。
- 線の先をつぶす
- 白い線をたどると先端に小さな幼虫がいます。葉の上から指で押さえてつぶすと、それ以上広がりません。
- 被害葉を落とす
- 線が何本も入った葉は落とします。株全体の一割程度なら落としても生育に影響しません。
- 混んだ枝を間引く
- 株の内側で重なっている枝を根元から切り、風が抜けるようにします。うどんこ病の進みが止まります。
莢がつかない生理障害
花は咲くのに莢がつかない、という相談が多い作物です。原因は窒素肥料の与えすぎ、高温、そして日照不足の三つです。ひよこ豆は二十度前後の涼しい時期に開花させるのが基本で、六月の高温では莢がつきません。
葉が濃い緑で茂りすぎているなら肥料過多です。翌年は元肥(植え付け前に入れる肥料)を半分に減らします。開花が六月にずれ込んでいるなら、まく時期が遅すぎたので、翌年は二週間早めます。
| 症状 | 原因 | 翌年への対策 |
|---|---|---|
| 花は多いが莢がつかない | 窒素の与えすぎ | 元肥を半分に減らす |
| 開花が6月にずれた | まき遅れによる高温 | まく時期を2週間早める |
| 莢が小さく豆が入らない | 日照不足 | 日当たりの良い場所に移す |
| 莢が途中で黄色く落ちる | 過湿 | 畝を高くし雨よけを掛ける |
収穫前後に傷むときの手当て
五月下旬から六月にかけて、莢が黒ずむ、莢の中で豆が発芽する、といった被害が出ます。どちらも雨に当たり続けたことが原因です。莢が茶色くなり始めたら、雨から守ることだけを考えます。
収穫後の乾燥中にカビが出るのも同じ理由です。風の通る軒下に吊るし、束を厚くしすぎないようにします。乾燥が足りないまま保存すると、容器の中で全部にカビが回ります。
| 場面 | 起きること | 手当て |
|---|---|---|
| 熟し始めに長雨 | 莢が黒ずみ豆が傷む | 株ごと刈って軒下へ移す |
| 莢の中で芽が出る | 濡れたまま置いた | その莢は捨て、残りをすぐ乾かす |
| 乾燥中にカビ | 束が厚く風が通らない | 束を細くし直し風の通る場所へ |
| 保存中に虫が出る | 乾燥不足か豆の虫 | 冷凍庫で三日置いてから保存し直す |
乾燥が足りるかどうかは、豆をかんで確かめます。歯が立たないほど固ければ十分で、へこむようならまだ乾いていません。
ひよこ豆の収穫までのコツは作物ページに
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