収穫期は9月から3月まで続く
レモンは四季咲きで実がつくため、採れる期間が長い果樹です。春に咲いた花の実が9月ごろから使えるようになり、色づきを待てば12月から翌3月まで採り続けられます。
同じ木の同じ実でも、いつ採るかで別の果物になります。緑のうちは香りと酸が強くて皮が締まり、黄色くなると果汁が増えて酸がやわらぎます。
| 時期 | 果実の状態 | 主な使い方 |
|---|---|---|
| 9月〜10月 | 濃い緑。果汁は少なめ | 皮ごと使う。香りづけや薬味 |
| 11月 | 緑から黄色へ変わる途中 | 風味の切り替わり。用途を選ばない |
| 12月〜1月 | 全体が黄色 | 果汁が最も多い。絞って使う |
| 2月〜3月 | 黄色を過ぎ、皮が厚くなる | 樹上に置きすぎ。味と日持ちが落ちる |
グリーンと黄色の違い
| 項目 | グリーンレモン | 黄色いレモン |
|---|---|---|
| 酸味と香り | 酸が強く、香りが立つ | 酸がやわらぎ、丸い味になる |
| 果汁の量 | 少ない | 多い |
| 皮 | 締まって薄く、皮を使う料理に向く | やわらかく、削ると苦みが出やすい |
| 日持ち | 冷蔵でおよそ2〜3週間 | 冷蔵でおよそ1〜2週間 |
| 樹への負担 | 早く外すので軽い | 長く付けるぶん重い |
緑のまま採ったものは、常温に2、3日置くと酸がなじみます。ただし追熟しても黄色いレモンほどの果汁量にはなりません。
採ってよいかの見極め
- 直径5センチが目安
- 品種によりますが、直径5センチ、重さ100グラムを超えたら緑でも使えます。小さいうちに採ると果汁がほとんどありません。
- 持って重いものから
- 同じ大きさでも、手に持ってずしりと重い実から採ります。軽い実はまだ果汁が乗っておらず、樹に置けばもう少し太ります。
- 皮のつやを見る
- 表面の粒が張ってつやが出たら、食べごろに入っています。粒が粗くつやのないものは早すぎるので、あと2週間待ちます。
- 寒波の前は色を待たない
- 予報がマイナス2℃を下回るなら、色に関係なく採ります。凍った果実は中身がすかすかになり、もとには戻りません。
採り方と樹の負担
- 二度切りする
- はさみで枝ごと切り、次に果実の付け根で軸を短く切り直します。長い軸が残ると、かごの中でほかの実の皮を突いて傷つけます。
- 引っ張って取らない
- 手でひねって取ると皮が破れます。柑橘の傷は乾きにくく、貯蔵中に真っ先にそこからかびが出ます。
- 樹に残しすぎない
- 若い樹は葉20枚に果実1個が目安です。付けすぎると翌年の花が減り、一年おきにしか実らない癖がつきます。
- 採ったら日陰へ移す
- 収穫した実を直射日光に置くと、数時間で皮が焼けて日持ちが落ちます。すぐ日陰の風通しのよい場所へ移します。
- 果梗は二度切りする
- 枝から切り離したあと、果梗を果実の肩まで短く切り直します。長い軸が残ると、箱の中で隣の実の皮を突いて傷をつけ、そこから腐りが始まります。
保存で日持ちが変わる
| 方法 | 日持ちの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 新聞紙で1個ずつ包み冷蔵 | 2〜3週間 | 包むことで乾燥と、傷んだ実からの伝染を防ぐ |
| 風通しのよい冷暗所に置く | 1〜2週間 | 10℃前後が目安。冷やしすぎると皮に斑点が出る |
| くし形や輪切りにして冷凍 | 半年ほど | 解凍しても食感は戻らない。絞る用途に向く |
| 果汁を絞って冷凍 | 半年ほど | 製氷皿で小分けにすると使いやすい |
| 皮をすりおろして冷凍 | 2〜3か月 | 香りは少しずつ抜ける。皮を使うなら早めに |
腐り始めた実が1個混じると、接した実へ数日で広がります。保存中は週に一度、上下を入れ替えながら傷みを探します。
よくある失敗と手当て
- いつまでも緑のまま
- 日照不足か、採るのが早すぎるかです。大きさが足りていれば緑でも使えます。色づきを待つなら、内側の枝を透かして日を入れます。
- 皮が厚くごつごつする
- 窒素の与えすぎと、樹上に長く置きすぎが原因です。翌年は夏肥を減らし、1月までに採り切るようにします。
- 実が途中で落ちる
- 開花期の水切れか、根の過湿です。落ちた果実の大きさでいつの落果か分かるので、その時期の水やりを見直します。
- 表面に茶色いかさぶた
- かいよう病です。食べられますが日持ちしません。トゲを取り、枝の擦れを減らし、傷を作らない管理へ切り替えます。
一度に採れたときの使い切り
寒波を前に一気に採ると、家庭では消費が追いつきません。生で置ける期間は長くて3週間なので、採った日のうちに保存の形を決めてしまいます。
- 皮を先に取り分ける
- 使うのは果汁でも、皮は先にすりおろして冷凍します。実を絞ってから皮を取ることはできず、香りの強い部分を捨てることになります。
- 塩とはちみつに漬ける
- 輪切りにして塩や砂糖に漬けると、冷蔵で数か月もちます。傷のある実や、皮が厚くなりすぎた実の使い道として向きます。
- かさぶたのある実から使う
- かいよう病の斑点がある実や、皮に傷のある実から先に使います。見た目は悪くても果汁は変わらず、置くと最初に傷みます。
- 干して香りを残す
- 薄い輪切りを風通しのよい日陰で乾かすと、常温で数か月保ちます。冷凍庫に空きがないときの逃げ道になります。
レモンの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
買わなくてよいもの・代わりになるもの
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
レモンの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレモンの育て方にまとめています。
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