乾燥に強く、過湿に弱い木だと知る
クルシアの厚い多肉質の葉は水の貯蔵庫で、多肉植物と同じく、乾いた環境で水を節約しながら光合成する仕組みを持っています。数日水を忘れても葉はしおれず、逆に土が湿り続けると根が呼吸できずに腐ります。失敗のほとんどは水の不足ではなく、やりすぎです。
水やりの基本は「鉢の中まで乾いたら、鉢底から流れるまでたっぷり、受け皿の水は捨てる」の3つです。回数を決めて与えるのではなく、乾き具合を確かめてから与える習慣にすると、季節が変わっても間違えません。
| 季節 | 目安の間隔 | 与え方 |
|---|---|---|
| 春〜秋(5〜9月) | 鉢の中まで乾いたら。室内で7〜10日に1回程度 | 鉢底から流れるまでたっぷり。朝に |
| 秋(10〜11月) | 乾いてから2〜3日待つ。10〜14日に1回程度 | 量は同じ、回数を減らす |
| 冬(12〜3月) | 乾いてから2〜3日待つ。2〜3週間に1回程度 | 暖かい日の昼に常温の水で |
| 春先(4月) | 新芽が動いたら生育期の間隔へ戻す | 肥料はまだ与えない |
乾き具合の確かめ方
表面が白く乾いて見えても、鉢の中はまだ湿っていることがよくあります。特に斑入りの株や大きすぎる鉢では、表面と中の差が大きくなります。指と重さと棒の3つの方法を組み合わせると、迷いが減ります。
- 指を第二関節まで入れる
- 人差し指を土に第二関節まで差し込み、ひんやり湿っていればまだ早く、乾いてさらさらなら与えどきです。表面だけで判断しません。
- 鉢を持ち上げて重さを覚える
- たっぷり与えた直後の重さと、乾いたときの重さを一度覚えておくと、持ち上げるだけで分かるようになります。小さい鉢ほど差がはっきり出ます。
- 割りばしを挿しておく
- 割りばしを鉢の縁に挿しておき、抜いて湿り気を見ます。中まで乾いていれば先まで乾いています。水やりチェッカーを使っても同じです。
与えるときはたっぷり、受け皿は空に
与えるときに少しずつ与えると、鉢の下半分がいつまでも乾かず、根が下へ伸びません。鉢底から流れ出るまで与えて鉢の中の古い空気を押し出し、受け皿にたまった水は必ず捨てます。受け皿の水に浸かったままの鉢は、根腐れの一番の近道です。
- 鉢底から流れるまで
- 土全体に行き渡り、鉢底の穴から水が出てくるまで与えます。土が乾きすぎて水がはじかれるときは、バケツに鉢ごと10分ほど浸けてから抜きます。
- 受け皿の水は10分以内に捨てる
- 流れ出た水を受け皿にためたままにしないこと。鉢カバーに入れている株は、中に水がたまっていないか水やりのたびに確かめます。
- 朝に与える
- 朝に与えると日中に余分な水が乾き、夜に土が冷えません。冬は特に、夕方以降の水やりは根を冷やすので避けます。
冬の水やりは回数を減らして量は変えない
10℃前後の冬は生育が止まり、水を吸う量がぐっと減ります。鉢の中が乾いてからさらに2〜3日待ち、2〜3週間に1回程度まで減らします。回数は減らしますが、与えるときは鉢底から流れるまでという量は変えません。少しずつ与えると、乾かない部分と乾きすぎる部分ができて根が傷みます。
- 常温の水を昼に
- 水道の冷たい水を直接与えると根が冷えます。くんで室温に置いた水を、暖かい日の昼に与えます。
- 葉水は控えめに
- 冬の葉水はうっすら湿る程度にします。暖房で乾く部屋ならハダニ予防に週1回、夜に葉が濡れたままにならない時間帯に行います。
- 葉が垂れても水ではないことが多い
- 冬に葉が垂れるのは寒さの傷みで、水不足はまれです。土が湿っているのに葉が垂れていれば、水ではなく置き場所の温度を疑います。
肥料は春から秋だけ、少なめで足りる
クルシアは成長がゆっくりで、肥料を多く必要としません。与えるのは新芽が動く5月から9月までで、冬に与えると根が吸えずに肥料焼けを起こします。緩効性の置き肥なら2か月に1回、液体肥料なら2週間に1回、どちらも規定の量か少し薄めで十分です。
| 時期 | 肥料 | 量と回数 |
|---|---|---|
| 5〜9月 | 緩効性の置き肥 | 規定量を2か月に1回、鉢の縁に |
| 5〜9月 | 液体肥料 | 規定の倍率で2週間に1回、水やり代わりに |
| 植え替え直後 | なし | 2〜3週間は与えない。根が落ち着いてから |
| 10〜4月 | なし | 休む時期。与えると肥料焼けの原因に |
斑入りの株は成長がさらにゆっくりなので、液体肥料は規定より薄めにし、置き肥は量を半分にします。
やりすぎのサインと立て直し
下の葉から黄色くなって落ちる、土がいつまでも湿っている、鉢を持つと重いまま、株元がぐらつく、という形で水のやりすぎは現れます。気づいた時点で水を止めて風通しのよい明るい日陰に置き、土が乾くのを待ちます。土が2週間以上乾かないなら、鉢が大きすぎるか土の通気が悪いので、新芽が動く時期に植え替えます。
- 水を止めて風に当てる
- まず水やりをやめ、サーキュレーターの風が部屋を回る明るい日陰に置きます。鉢カバーから出し、受け皿も外して鉢底に空気が通るようにします。
- 黒い根は切って植え替える
- 5〜7月なら鉢から抜き、黒く軟らかい根を切って新しい水はけのよい土と一回り小さい鉢に植え替えます。冬なら植え替えは待ち、水を控えて春を待ちます。
- 健全な枝は挿し木で保険に
- 株元が傷んでいても上の枝が元気なら、挿し穂を取って水挿しにしておきます。親株が持ち直さなくても、同じ株をもう一度育てられます。
よくある質問
いつ?
5〜9月: 緩効性の置き肥。5〜9月: 液体肥料。植え替え直後: なし。10〜4月: なし。
よくある失敗と戻し方は?
下の葉から黄色くなって落ちる、土がいつまでも湿っている、鉢を持つと重いまま、株元がぐらつく、という形で水のやりすぎは現れます。気づいた時点で水を止めて風通しのよい明るい日陰に置き、土が乾くのを待ちます。土が2週間以上乾かないなら、鉢が大きすぎるか土の通気が悪いので、新芽が動く時期に植え替えます。
クルシアの水やりに使うもの
「何日おき」で決めると必ず外します。乾いたかどうかを見る道具と、鉢底から抜けるようにする道具に分けます。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。電池の要らないものが手軽です。
表面の乾きと、鉢の中の乾きは一致しません。挿して確かめる習慣が付くと、やりすぎがなくなります。
- 注ぎ口の細いジョウロ探す言葉「ジョウロ 室内 注ぎ口 細い」
- 規格の目安
- 容量 1〜2L。注ぎ口が細く長いもの。
葉の間から株元へ差し込んで注げます。葉に水を溜めると、そこから腐る植物があります。
- 受け皿探す言葉「鉢 受け皿 室内」
- 規格の目安
- 鉢底より一回り大きいもの。
鉢底から抜けた水を受けるためのものです。**溜まった水はそのつど捨てます。** 溜めたままにするのが根腐れの典型です。
- 霧吹き(葉水用)探す言葉「園芸 霧吹き 葉水」
- 規格の目安
- 300〜500ml。霧の細かいもの。
水やりの代わりにはなりませんが、葉裏に当てるとハダニが付きにくくなります。乾燥する冬の室内で効きます。
- 自動給水器は、留守が続くときだけで十分です。日常は自分で見るほうが確実です。
- 多肉植物には霧吹きは要りません。かえって蒸れの原因になります。
クルシアの水やりと肥料で使う道具の選び方
道具と資材を、比べて選ぶための記事です。
- 自動水やりは蛇口の有無で選ぶ。タイマー・点滴・ペットボトル給水の3つ — 留守中の水やり。蛇口の有無で方式を選ぶ
クルシアの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はクルシアの育て方にまとめています。
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