追肥は花が咲いてから始める
ササゲは根に付く微生物が窒素を作るので、生育の前半は肥料がほとんど要りません。早い時期に追肥(育ちの途中で足す肥料)をすると、つるばかり伸びて花が付かないつるぼけになります。
始めるのは最初の花が咲いてからです。以後は二週間から三週間に一回、株から離した位置に化成肥料をひと握りの半分ほどまきます。収穫が続く限り続けると、莢の数が最後まで落ちません。
| 時期 | 追肥 | 見るところ |
|---|---|---|
| まいてから開花まで | 与えない | つるの伸びが旺盛なら十分足りている |
| 最初の開花のころ | 一回目を与える | 花が数個開いたら始める |
| 収穫期 | 2〜3週間に一回 | 葉の色が薄くなったら早めに与える |
| 収穫の終わり | 止める | つるの伸びが止まったら不要 |
つるを誘引して光を通す
つる性のササゲは二メートルを軽く超えて伸びます。伸びるままにすると株の内側が茂りすぎ、光が入らず下のほうに花が付かなくなります。ネットや支柱に均等に散らして絡ませるのが誘引の目的です。
つるは自分で巻き付くので、手を貸すのは週に一回、伸びた先を空いている場所へ回してやる程度で足ります。同じ場所に何本も重なっていたら、ほどいて隣へ移し、面全体に広がるようにします。
- 週に一回つる先を回す
- 伸びた先を空いている面へ向けて誘導します。押しつけず、支柱に軽く沿わせるだけで自分で巻き付きます。
- 重なりをほどく
- 一か所に何本も絡んでいたら、そっとほどいて隣へ移します。重なった内側は光が入らず花が付きません。
- 先端を止める
- 支柱の頂点まで届いたら、先を摘みます。摘心(先端を切って伸びを止めること)で脇のつるに力が回ります。
- 下葉を整理する
- 地面に触れて黄色くなった葉は取り除きます。風が通り、病気の広がりも抑えられます。
つるを強く引っ張ると付け根から折れます。動かないときは無理をせず、そのままにして次に伸びる先を誘導します。
水やりは乾いてから、たっぷりと
ササゲは乾きに強く、地植えなら真夏でもほとんど水やりが要りません。ただし莢が付き始めてからは水を欲しがるので、晴天が一週間続いて葉が朝からしおれているようなら、株元にたっぷり与えます。
プランターは別です。夏の盛りには一日で乾くので、朝に鉢底から流れ出るまで与えます。夕方にもしおれているようなら、その日は二回与えて構いません。乾きが続くと莢が曲がって固くなります。
- 朝の葉を見て決める
- 朝にしおれていたら水切れです。日中のしおれは正常なので、それだけで水をやる必要はありません。
- 株元に静かに与える
- 葉にかけず株元へ流し込みます。土がはねて葉に付くと、そこから病気が広がることがあります。
- 敷きわらを敷く
- 株元に敷きわらか刈り草を敷くと、乾きと地温の上がりすぎを抑えられます。夏の管理がずいぶん楽になります。
- プランターは朝夕見る
- 夏は一日で乾きます。朝に与え、夕方にしおれていればもう一度与えます。受け皿の水は捨てます。
花が落ちるのを減らす
ササゲは咲いた花のすべてが莢になるわけではなく、半分ほどは自然に落ちます。ただし極端に落ちる年は、肥料の偏りか水切れ、あるいは高温が原因です。株の姿を見て原因を切り分けます。
つるが太く葉が大きいのに花が少なければ窒素過多です。逆に葉が小さく黄色いなら肥料切れです。三十五度を超える日が続いたときの落花は避けられないので、涼しくなってからの二番花を待ちます。
- つるの太さを見る
- 先端が太く葉が大きいのに花が少なければ肥料が多すぎます。追肥を止めて様子を見ます。
- 葉の色を確かめる
- 全体に黄緑で葉が小さいなら肥料切れです。薄めた液体肥料を一回与えて反応を見ます。
- 水切れを疑う
- 朝からしおれていれば水が足りません。株元にたっぷり与え、敷きわらで乾きを抑えます。
- 猛暑は待つ
- 三十五度を超える日の落花は防げません。株を弱らせないよう水だけ切らさず、涼しくなるのを待ちます。
つるぼけになったときの立て直し
葉とつるばかり茂って花が付かないつるぼけは、ササゲでいちばん多い失敗です。肥料を足したくなる状態に見えますが、実際は逆で、与えるのを止めることが立て直しの第一歩になります。
- 追肥をすべて止める
- 花が付くまで肥料は一切与えません。とくに窒素を含む肥料は、つるの伸びをさらに強めてしまいます。
- 水も控えめにする
- 枯れない程度に減らします。少し締めることで株が実を付ける方向へ切り替わることがあります。
- 先端を摘む
- 伸び続ける先を摘んで伸びを止めます。行き場を失った養分が脇の枝にまわり、花が付き始めます。
- 次の作で元肥を半分に
- 同じ畑で繰り返すなら、元肥(前もって入れる肥料)を半分にします。マメ科に肥料はほとんど要りません。
ササゲの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ササゲの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はササゲの育て方にまとめています。
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