土の湿りと葉の色で状態を判断する
クランベリーの失敗は乾きが八割です。根が細く浅いので、鉢の表面が乾いた時点で吸水が止まり、一日でも乾ききると葉先が茶色くなります。逆に肥料の入れすぎも葉を茶色くします。土の湿りと葉の色を毎回見て、水か肥料かを判断します。
| 株の姿 | 判断 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉先が茶色く、土が乾いている | 水切れ | 鉢ごと水に沈めて芯まで湿らせる |
| 葉先が茶色く、土は湿っている | 肥料のやりすぎ | 肥料を止め、水を多めに通して洗い流す |
| 新芽が黄色く葉脈だけ緑 | 酸度不足で鉄が吸えない | ピートモスを足し、酸性の肥料に替える |
| 葉が濃い緑でつるばかり伸びる | 窒素過多 | 秋まで肥料を止める |
| 葉が小さく全体に赤みが強い | 日照過多か乾き気味 | 半日陰に移し、水を増やす |
冬の赤銅色は寒さによる正常な変化です。春に緑に戻るので、冬の色だけで判断しません。
水やりは表面が乾く前に
ほかの鉢植えのように表面が乾いてからではなく、表面が乾く前に与えます。春秋は一日一回、真夏は朝夕二回が目安で、鉢底から流れるまで与えます。夏に留守にするときや乾きが早い鉢は、受け皿に二センチほど水をためる腰水にしておくと安全です。
水の量が足りているかは、鉢を持ち上げた重さで判断するのが一番確実です。たっぷり与えた直後の重さを手で覚えておき、明らかに軽くなる前に与えます。表面が湿って見えても中が乾いていることがあるので、指を第二関節まで差し込んで確かめる習慣をつけます。
- 朝に鉢底から流れるまで
- 朝の涼しいうちに、鉢底から水が流れ出るまで与えます。表面だけ湿らせる水やりでは根鉢の中が乾いたままになります。
- 夏は夕方に鉢を持ち上げて確かめる
- 夕方に鉢を持ち上げ、朝より明らかに軽ければもう一度与えます。七月から八月は毎日この確認をします。
- 腰水は水を三日ごとに替える
- 受け皿に水をためる場合は、三日に一度は水を捨てて新しくします。古い水を放置すると根が傷んで葉が黒ずみます。
- 冬も乾かさない
- 常緑なので冬も水を吸います。土の表面が乾いてきたら暖かい日の午前中に与えます。凍る夕方の水やりは避けます。
水道水を長く使うと酸度が上がることがあります。雨水がためられるなら、雨水を優先して使うと酸度が保てます。
肥料は酸性のものを年二回、少量で
肥料は少なくて済む植物です。ブルーベリー用として売られている酸性肥料か、硫安を主体にした肥料を、三月と六月の二回、八号鉢で小さじ一杯ずつ与えます。追肥(育ちの途中で足す肥料)はこの二回で足り、秋以降に与えると新芽が冬に傷みます。
| 時期 | 肥料 | 量の目安(八号鉢) |
|---|---|---|
| 3月 | ブルーベリー用の酸性肥料 | 小さじ一杯を株元から離してまく |
| 6月 | 同じ肥料 | 小さじ一杯。花が終わったころ |
| 7〜8月 | 与えない | 暑さで根が弱る時期。肥料は傷める |
| 9月以降 | 与えない | 新芽が冬に傷むので秋肥は不要 |
油かすや鶏ふん、一般の化成肥料は酸度を上げたり根を傷めたりしやすいので使いません。
酸度を保つ手入れ
植えたときは酸性でも、水道水と肥料で一年から二年のうちに酸度が上がっていきます。年に一回、春に表面の古い土を二センチほど取り除き、湿らせたピートモスを足すと酸度と保水の両方が戻ります。新芽が黄色く抜けてきたら酸度が上がったサインです。
- 春に表面の土を入れ替える
- 三月に鉢の表面を二センチほど削り、水を含ませたピートモスを同じ厚さに足します。つるの下も指で土をどけて入れ替えます。
- 二年に一度は植え替える
- 三月か十月に鉢から抜き、根鉢の下三分の一を切って新しい酸性用土で同じ鉢に戻します。つるが鉢を覆っていれば一回り大きい鉢にします。
- 黄色い新芽には鉄を補う
- 葉脈だけ緑で葉が黄色い新芽が出たら、園芸用の鉄分補給剤を規定量で与えます。合わせてピートモスを足さないと再び黄色くなります。
夏に弱ったときの立て直し
関東の夏はクランベリーには暑すぎます。七月から八月は鉢内の温度が上がり、根が傷んで葉が落ちることがあります。原因は乾きか高温のどちらかで、葉先の茶色は乾き、株の中心から葉が黒ずんで落ちるのは高温による根の傷みです。どちらも涼しい場所へ移すのが最初の手当てです。
| 状態 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 葉先が茶色く土が乾く | 乾き | 鉢ごと水に沈め、朝夕の水やりに増やす |
| 中心の葉が黒ずんで落ちる | 鉢内の高温で根が傷んだ | 半日陰に移し、鉢を二重にして温度を下げる |
| つるの先が枯れ込む | 西日と乾き | 午前中だけ日が当たる場所へ移す |
| 九月になっても新芽が出ない | 根の大半が傷んだ | 十月に植え替えて根を確かめ、黒い根を切る |
夏の間だけ鉢を一回り大きい鉢に入れ、隙間に湿らせた腐葉土を詰めると鉢内の温度が数度下がります。
クランベリーの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
クランベリーの収穫までのコツは作物ページに
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