収穫時期の見極め
花が終わってから三か月ほどで実が白から桃色、赤へと変わります。収穫の目安は、実全体が濃い赤になってつやが出て、指で軽く押すと弾力があることです。白い部分が残る実は酸味が強くて渋みも残ります。一株の中でも熟す時期がばらつくので、色を見て何回かに分けて摘みます。
| 実の見た目 | 熟度 | 扱い |
|---|---|---|
| 白く硬い | 未熟 | そのまま待つ |
| 桃色で一部が白い | 色づき始め | 一週間から十日待つ |
| 濃い赤でつやがあり、押すと弾力 | 収穫適期 | つまんで摘む |
| 赤黒くしぼんでやわらかい | 熟しすぎ | ジャム用に。生食や冷凍には向かない |
熟した実は水に浮きます。摘んだ実をボウルの水に入れ、沈む実は未熟か中が傷んでいるので分けられます。
収穫のしかた
実は立ち枝の先に一つから数個ずつつきます。指の腹で実をつまみ、軸を残して実だけを外します。実を引っ張ると立ち枝ごと抜けて翌年の花芽を失うので、実を軽くひねるように外します。収穫は晴れた日の午前中、実の表面が乾いてから行うと、保存中に傷みにくくなります。
一株から採れる量は、八号鉢で二年目に二十から五十粒、三年目以降で百粒前後が目安です。数は少なくても皮が丈夫で日持ちするので、数回に分けて摘んだ分を冷蔵庫でためておき、まとめて加工すると使いやすくなります。
- 晴れた日の午前に摘む
- 露が乾いた午前中に収穫します。雨の後の実は水を含んでいて、冷蔵でも冷凍でも傷みが早くなります。
- 実をひねって外す
- 指の腹で実をつまみ、軽くひねると軸から外れます。外れにくい実はまだ早いので残し、一週間後にもう一度見ます。
- 立ち枝を引っ張らない
- 実のついた立ち枝には翌年の花芽がついています。枝を持たず実だけを持ち、枝が浮き上がらないよう片手で押さえます。
- 浅い容器に入れる
- 摘んだ実は浅いざるに一段で並べます。皮が丈夫な実なので多少重ねても大丈夫ですが、深い容器では下の実がつぶれます。
保存は冷凍が基本
クランベリーは皮が厚く、生のまま冷蔵庫で二週間から一か月ほど持ちます。それ以上は冷凍が基本で、洗って水気を取り、袋に入れて凍らせれば一年持ちます。凍ったまま煮ればジャムやソースになり、解凍する必要はありません。生では酸味が強く渋みもあるので、そのまま食べる用途には向きません。
冷蔵する前に洗わないのがこつです。洗うと皮の表面の粉が落ちて傷みが早まるので、使う直前に洗います。冷凍するときだけ先に洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり取ってから袋に入れます。
| 保存方法 | 持つ期間の目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 冷蔵庫の野菜室 | 二週間〜一か月 | 洗わずに紙で包んで入れる |
| 冷凍(洗って水気を取る) | 一年 | 重ならないよう凍らせてから袋にまとめる |
| 乾燥(干す) | 半年 | 生では硬いので、砂糖水で煮てから干す |
| ジャム・ソース | 冷蔵で一か月 | 砂糖は実の重さの半分から七割 |
冷凍した実は解凍すると皮が破れて汁が出ます。使うときは凍ったまま鍋に入れます。
加工のしかた
少量でも使いやすいのはソースとジャムです。実を水と砂糖で煮ると数分で皮がはじけ、とろみが出ます。実の重さの半分から七割の砂糖が目安で、砂糖が少ないと酸味が立ちます。鶏肉や豚肉に添えるソース、ヨーグルトに乗せるジャム、砂糖水で煮てから干すドライフルーツが家庭で作りやすい使い方です。
- ソースは十分で煮る
- 実百グラムに水五十ミリリットルと砂糖五十グラムを入れて中火にかけ、実がはじけたら弱火で五分ほど煮ます。冷めると固まるのでゆるめで止めます。
- ジャムはレモンを足す
- 実と同量の七割の砂糖で二十分ほど煮ます。ペクチンが多いので固まりやすく、レモン汁を少し足すと色が鮮やかに残ります。
- 干すときは先に煮る
- 生の実は皮が硬くて乾きません。砂糖水で軽く煮て皮をはじけさせてから、日陰で三日から五日、または食品乾燥機で乾かします。
実が少ない・小さいときの原因と直し方
実が少ないときは、立ち枝の数が足りないか、花芽を秋から冬に切ってしまったかのどちらかがほとんどです。実が小さいのは八月の水切れです。摘んだ実がすぐ傷むのは雨の後に摘んだか、傷んだ実を混ぜたかです。原因を切り分けて翌年の作業を直します。
| 失敗の姿 | 主な原因 | 翌年の直し方 |
|---|---|---|
| 花は咲くのに実が少ない | 開花期の長雨で受粉できない | 雨の日が続いたら筆で花をなでる |
| 花そのものが少ない | 秋冬に花芽ごと切った、立ち枝が少ない | 剪定は三月に。五月につるを土に留める |
| 実が小さいまま赤くなる | 八月の水切れ | 夏は朝夕二回か腰水で乾かさない |
| 実がすぐ傷む | 雨の後に摘んだ、傷んだ実が混ざる | 晴れた午前に摘み、水に浮かべて選別 |
| 三年たっても実がつかない | 日照不足か酸度不足 | 午前中に日の当たる場所へ移し、用土を替える |
植えて一年目は実がほとんどつきません。二年目から少しずつ増え、三年目に鉢を覆ったころから安定します。
クランベリーの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
クランベリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はクランベリーの育て方にまとめています。
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